その日が来る前に、2
最新 最初 🆕
#11 [愛華]
「んなこと聞いてねぇよ……
なんで隠して黙ってた?
陰で笑ってたんだろ俺のこと」

「ちげぇよ……」

「違くねぇだろ!!」

達也はさらに腕を振り上げた。


ドカッ!!


でも殴ったのは……俺だった。

⏰:10/10/07 16:32 📱:840SH 🆔:N/hOSzgk


#12 [愛華]
「人の話聞いてたかよ!!
俺はしたくてしたわけじゃねぇ!
勝手にきめつけんなよ!
俺だって意味わかんねぇよ!」

達也はゆっくり立ち上がった。

「……逆ギレしてんなよ。
結局、隠してんだから一緒だろ」


二人で睨み合う。
誰も止めない。止められない。

⏰:10/10/07 16:35 📱:840SH 🆔:N/hOSzgk


#13 [愛華]
ドカッ!!
バキッ!!


殴り合う音だけが響く。
こんなに人を殴ったのは初めてで
自分の拳の皮も剥けてきて。
痛くて痛くて痛くて。


先生が教室に来て止めに入るまで
喧嘩は続いた。


誰も 止められなかったんだ

⏰:10/10/08 01:11 📱:840SH 🆔:NTikCQwA


#14 [愛華]





どこで間違ったんだろう

どうしてこうなったんだ

そんなつもりなかったのに

ごめんな、達也。

遅いかもしれないけど

ごめんな

⏰:10/10/08 23:32 📱:840SH 🆔:NTikCQwA


#15 [愛華]
「………なにがあったの?」

「…………」

先生が問いただす。
俺たちは何も答えない。


「……ここで待ってなさい。
お母さん方に電話してくるから」

先生はため息をついて保健室から
でていった。

カラカラ………

⏰:10/10/08 23:35 📱:840SH 🆔:NTikCQwA


#16 [愛華]
「「………」」


沈黙が続く。

どうしよう。なんて言えば……


「………なぁ」

「………あ!?」


いきなり達也に話し掛けられて
声が裏返ってしまった。

び、びっくりした……

⏰:10/10/08 23:40 📱:840SH 🆔:NTikCQwA


#17 [愛華]
「お前つよすぎ。なんだよマジ。
明らか俺よりお前のほうが
怪我軽いじゃんか」

「あ……空手やってたから」

俺は小学校のころ空手を少し
やっていた。確かに冷静に
なってみれば達也のほうが傷の
数が多かった。

「むかつく………んだよ……」

達也はうつむいた。

俺もうつむいた。

⏰:10/10/08 23:48 📱:840SH 🆔:NTikCQwA


#18 [愛華]
「人なぐるのって……痛いな」

俺は自分の拳をさすった。
手の甲は真っ赤になっていた。
皮がめくれて空気がしみる。

「そうだな……」


窓が空いていて風がはいる。
優しい沈黙。
もしかしたら………

まだ戻れるかもしれない。

俺たちはまだ子供だから

まだ……………

⏰:10/10/08 23:52 📱:840SH 🆔:NTikCQwA


#19 [愛華]
「戻れねぇから」



もう、だめなんだ。


幼いが故の反抗。
ほどけることのない痛み
認めることは間違い。
認めないことが最後の強がり。

「仲直りしよう。悪かったな」

言ってしまえば終わる。
元に戻れる。
またいつもの日々に。

⏰:10/10/08 23:58 📱:840SH 🆔:NTikCQwA


#20 [愛華]
でも俺たちはまだ13歳で

過ちの終わらせかたを知らない


後悔することを選んだとしても

それでも俺たちは知らないから

壊れたものは治っても跡が残る。

だから俺たちは戻れなかった

幼い俺は

俺たちは

⏰:10/10/09 00:04 📱:840SH 🆔:.z2.R1DM


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194