その日が来る前に、2
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#641 [愛華]
「………はい?」
聞き慣れない男性の声。
「これからよろしくね!」
「はぁ………」
その男の人はあたしに微笑んだ
けど…………誰だっけ?
同じバイトの人だよね?
さっき自己紹介したときに名前
きいたはずなんだけど……
「……すいません、名前……」
:10/12/26 20:22
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#642 [愛華]
「もしかして覚えてない?」
「………すいません」
「俺、永島ちひろ!」
「……かわいい名前ですね」
「言うなよ、気にしてんだから」
そういって永島さんは笑った。
笑った時に見える八重歯が
印象的で、人懐っこそう。
:10/12/26 20:26
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#643 [愛華]
「那佑ちゃんてさ、隆則と
知り合いなの?友達?」
「まぁ、そんなとこです」
早く帰りたいんだけど………
でも梓と隆則が話してるみたい
だし……まぁいっか。
「なに?那佑ちゃんも隆則を好きでここのバイトはいったの?」
…………あたし、も?
:10/12/26 20:37
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#644 [愛華]
「……どういう意味ですか?」
「いや、隆則ってさ、普通に
カッコイイじゃん?だから
隆則目当てで色んな女の子が
このバイトに入るんだよね。
まぁみんな振られてやめてっ
ちゃうんだけどねー」
「………そうなんですか。でも
あたしは違いますよ」
「ほんと?よかったー」
……ん?どういう意味だろ?
脈ないからやめとけって意味?
:10/12/26 20:47
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#645 [愛華]
「那佑ー!!帰ろー!!」
梓が外で呼んでいるのが聞こえた
「あ……じゃ永島さん。また。」
「うん。またね!!」
……なんかいい人そうだな。
仲良くできそうな感じ。
「ごめん梓、お待たせー」
:10/12/26 20:53
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#646 [愛華]
「ったく。永島さんとなに
話してたの?」
「いや、別に……」
隣に隆則いんのに言えるわけない
「じゃあタカ、また明日ね」
「気ぃつけて帰れよ。那佑も」
「………うん。ばいばい」
:10/12/26 20:58
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#647 [愛華]
隆則と店の前で別れ、梓と
一緒にバス停に向かった。
……あ、なんか急に疲れが
出てきたなぁ………
「………びっくりしたね。まさかタカがここでバイトしてる
なんて……知らなかった」
梓は小さな声で言った。
……うん。あたしもそうだよ。
:10/12/26 21:03
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#648 [愛華]
「……どうする?那佑がまだ
辛いなら……バイトやめる?」
バイトをやめる。
そうすれば……また苦しい思いはしなくてもいいんだ。
でも………
「ううん。やめない」
「そっか………」
:10/12/26 21:08
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#649 [愛華]
逃げない。隆則から。
また前みたいに笑って、
話せるように。
頑張りたいんだ。
隆則はそれを望んでは
いないかもしれないけれど。
:10/12/26 21:12
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#650 [愛華]
'
「おーい隆則。俺らも帰ろーぜ」
「あぁ。ちょっと待ってろ」
「腹減ったんだよー」
そう言ってちひろがどたばたと
その場で暴れ始めた。
:10/12/26 21:15
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