その日が来る前に、2
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#651 [愛華]
子供みたいなやつだ。


「……ってか隆則ずりーよな。
あんな可愛い友達いてさ!」

ちひろがうらやましそうに
声をあげた。

「……なに、どっち?」

「梓ちゃんも可愛いけどー、
俺としては断然、那佑ちゃん!」


隆則の動きがピタリと止まる。

⏰:10/12/26 21:20 📱:840SH 🆔:G5R.aRfw


#652 [愛華]
「………那佑は、やめろ」

「隆則には関係ないよ」





ドンッッ!!



一瞬のうちに隆則は、ちひろを
壁に打ち付けた。

ちひろは微動だにしない。

⏰:10/12/26 21:30 📱:840SH 🆔:G5R.aRfw


#653 [愛華]
「……那佑に手ぇ出すな」

「お前のもんじゃねーじゃん。
隆則も那佑ちゃん好きなの?」

「…………」

隆則は、なにも答えない。
言葉の変わりかのように、
鋭い目でちひろを睨む。





「…………んな目で睨むなよ。
冗談だってーの。手なんか
出さないから安心しろよ」

⏰:10/12/26 21:36 📱:840SH 🆔:G5R.aRfw


#654 [愛華]
ちひろは軽く隆則の手をどけ、
肩をぽんっと叩く。



「……前に、那佑ちゃんと、
なんかあったんだろ?」

「………」

「なにあったか知らないけど。
お前今日、仕事何回ミスってん
だっつの。毎回こんなの
ごめんだからな」

ちひろは苦笑いした。

⏰:10/12/26 21:44 📱:840SH 🆔:G5R.aRfw


#655 [愛華]
「……ちひろ、悪い」

「まーいいさ。別に。俺が
首つっこむほどのことじゃない
しねー。でも仕事も手につかないくらい好きならつきあえば?」

「…………ムカつくな、お前」

「うるせーヘタレやろー!!」


ちひろは思いきり舌を出して、
出口に歩きだした。

⏰:10/12/26 21:49 📱:840SH 🆔:G5R.aRfw


#656 [愛華]
「まぁ、ちゃんとしろよ!!」

ちひろは後ろ姿で手をふりながら
出ていった。





俺…………なにやってんだろ。



暗い室内で、水道の水滴が
落ちる音が響く。

⏰:10/12/26 21:55 📱:840SH 🆔:G5R.aRfw


#657 [愛華]
長いため息をつきながら、
ゆっくりと目をつむる。

久しぶりに会った那佑の姿。
目に焼きついて、消えない。




「………ダセーな、俺」






月が綺麗な夏の始まりの日。
また運命が動きはじめた。

⏰:10/12/26 21:58 📱:840SH 🆔:G5R.aRfw


#658 [愛華]







「よいしょっ」

段ボールを2個、ついでに袋を
片手に5個かついで、走る。


「ちょっと那佑…大丈夫?」

梓が心配そうにあたしに言う。
心配しすぎだよなぁ……梓は。

⏰:10/12/27 23:19 📱:840SH 🆔:qvb/ZXhc


#659 [愛華]
「大丈夫なわけないだろーが」

「あ」

抵抗するひまがないうちに、
あたしの手から段ボールと袋が
奪われてしまった。


「持ちすぎ。男だっていっぱい
いんだからもっと頼れよ」

「うん!ありがとう」


あたしは隆則に微笑んだ。

⏰:10/12/27 23:26 📱:840SH 🆔:qvb/ZXhc


#660 [愛華]
あれから1週間。
バイトにも慣れてきた。


隆則とも、上手く話せるように
なったし笑えるようにもなった。


でも………バイトに隆則が
いることを直純くんには
話してはいない。


話したらきっと……止められる。
卑怯だけど、それがいやだから。

⏰:10/12/27 23:29 📱:840SH 🆔:qvb/ZXhc


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