その日が来る前に、2
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#43 [愛華]
:10/10/10 00:49
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#44 [愛華]
漫画とかドラマとか
そんな中だけのものだと
信じて疑わなかった幼い俺は
幸せなんて
一瞬で消え失せるのだと
知らなかった俺は 俺は
失くなったものはもう戻らない
信じたくなかった俺は
ただ 泣いた
:10/10/10 11:46
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#45 [愛華]
葬式にはたくさんの人が来た。
あまり覚えていないけれど……
俺と直純は母さんと父さんを
最後の瞬間まで見なかった。
見たくなかった。
心の中で笑っていてくれるなら
それでよかったから。
火葬の間、俺と直純はロビーで時間を潰していた。同情の目で
見られるのが凄くいやだったんだ
:10/10/10 11:51
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#46 [愛華]
庭から優しい光が射していた。
庭に行ってみようという話になり
直純と二人で庭へ出た。
優しい、天国みたいなところ。
蝶が舞い、緑があふれている。
「………父さんと母さん………
どこいったのかなぁ……」
:10/10/10 11:55
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#47 [愛華]
直純がぽつりと言った。
涙は枯れ果てていた。
「………天国、だよ。きっと
今ごろ笑ってる。だから心配しなくていいんだよ」
「うー……」
直純は声だけを出した
涙は、枯れ果てていた。
:10/10/10 12:00
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#48 [愛華]
「父さん……母さぁん……」
「大丈夫だよ。…………大丈夫
兄ちゃんが守ってやるから」
絶対、守ってやるからな。
あの日俺は心に誓ったんだ。
直純を絶対に守る。
直純の幸せを、守り抜くって
だからもう 泣かないでくれ
:10/10/10 15:31
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#49 [愛華]
直純と庭から帰ると、ロビーに
じいちゃんとばあちゃんがいた
……………ん?隣に誰か……
見たこともない顔だ。
60歳くらいの……おじいさん。
「………ばあちゃん」
:10/10/10 17:06
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#50 [愛華]
「あ、隆則。直純……」
「誰、そのおじさん」
「あ、この人はね……」
おばあちゃんは言いにくそうに
言葉を濁らせた。……なんだ?
「……隆則。この人は父さんの
父さん………お前のもう一人の
じいちゃんなんだよ」
……………………じいちゃん。
:10/10/10 17:09
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#51 [愛華]
父さんが憎んでいた、じいちゃん
会ったことのない、じいちゃん
この人が父さんの 父さん。
「………初めまして、隆則くん、直純くん。弘樹じいちゃんです」
「初め、ま………して」
声が出ない。
父さんに…………似てる。
:10/10/10 17:18
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#52 [愛華]
「あの、先程の話ですが……」
「隆則と直純にはこちらから
話しますので……それに今日に
話さなくてもよいのでは?」
「………わかりました。」
そういうと弘樹じいちゃんは
ロビーの奥へ行ってしまった。
「………信じられないよ。
自分の息子が亡くなったっていうのに今こんな話………」
:10/10/10 19:06
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