その日が来る前に、2
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#431 [愛華]
あたしは軽い診察を受けて、
お母さんとお父さんは医者から
話を聞くためにでていった。




「………大丈夫?」

二人きりになった病室で
梓が重く口を開いた。


「…………うん」

「ごめん………気づけなくて…」

⏰:10/11/28 00:53 📱:840SH 🆔:ht7jgmU6


#432 [愛華]
「梓のせいじゃないよ……」

あたしはゆっくり目をつむる。
体と心が分離したみたいな感覚。



「………タカにね、電話したの。
でも俺は行かない、の一点張り
で…………」

「隆則は、来ないよ」

そう。あれはゆめなんだ。

⏰:10/11/28 00:55 📱:840SH 🆔:ht7jgmU6


#433 [愛華]
「タカと……なにがあったの」



強くなりなさい。



「隆則は…………来ない。



もう………来ないかもしれない。


会えないかもしれないよ…」

⏰:10/11/28 00:58 📱:840SH 🆔:ht7jgmU6


#434 [愛華]
笑ったつもりだったけど
溢れたのは涙だった。

あふれる涙は枕を濡らしていく。



大丈夫。今日の夜をこえれば
きっと強くなれる。
もう泣かないから。


口に出したくなかったのは
認めなくなかったから。

でも認めなくっちゃいけない。

隆則は、もう戻ってはこない。

⏰:10/11/28 01:03 📱:840SH 🆔:ht7jgmU6


#435 [愛華]
しあわせなゆめから覚める。


隆則は、いない。
どこにもいない。

直純くんも、いない。






ねぇ隆則。

今どんな思いでこの夜を
過ごしていますか。

あなたも苦しいのですか。

⏰:10/11/28 01:08 📱:840SH 🆔:ht7jgmU6


#436 [愛華]
'





スースー………


規則正しい呼吸音。
こうしてみるとただ眠ってる
だけみたいだね。


直純くん。
あなたはいつ戻ってくるのかな

⏰:10/11/28 15:49 📱:840SH 🆔:ht7jgmU6


#437 [愛華]
あたしは2週間の入院を終え、
直純くんのお見舞いに来ていた。


この2週間の間、隆則は
一度もあたしのところには
来なかった。


でも、それでよかった。

いろいろと考えて、整理が
自分の中でついたから。


まだわからないことはあるけど。

⏰:10/11/29 01:09 📱:840SH 🆔:hy/O786s


#438 [愛華]
「直純くん。あたしね、病気なの 心臓の病気。黙っててごめんね」


当たり前だけど返事は、ない。


「今のままだとね、25歳まで
生きられないんだってさ。
馬鹿みたいだよね。こんなに
あたしは元気なのに………」


少しずつ進む病状。
増えていく薬の量。

今回は軽い発作だったけれど
次がどうなのかなんてわからない

⏰:10/11/30 01:23 📱:840SH 🆔:3qS5Fofs


#439 [愛華]
未来を予想することが怖い。
今までほんとにあなたに
頼ってばかりだったんだね。



ガラッ………



「あ………那佑きてたんだ」

「あ、今きたとこだよ。
退院の時はいろいろ手伝って
もらっちゃってごめんね」

「ううん。大丈夫だよ」

⏰:10/11/30 21:33 📱:840SH 🆔:3qS5Fofs


#440 [愛華]
梓は持ってきた花を花瓶にいれ
窓の側においた。

優しいかおりの花。


「…………もう平気なの?」

梓はあたしの隣の椅子に座ると、
小さな声で尋ねた。


「うん。いろいろ考えたよ。
正直ちょっと辛かったけど。

で、結論も出したから。
梓には報告しておくね」

⏰:10/11/30 21:43 📱:840SH 🆔:3qS5Fofs


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