その日が来る前に、2
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#671 [愛華]
直純くんはあたしの隣のベッドに腰掛けて、あたしを見る。
視線が怖い。刺さるような……
「どうし、たの?」
「白石さぁ、俺になんか隠し事
してない?なんでもいいけど」
………え?
:10/12/31 00:37
:840SH
:Eqb/iWps
#672 [愛華]
「隠し事って………」
「そうだなぁ、例えば………
隠しとくと俺が怒りそうなこと。
んなもん1つしかねぇよなぁ。
…………隆兄がらみのことだよ」
………バレてる?どうして……
「バイトに隆兄がいるらしいね」
:10/12/31 00:40
:840SH
:Eqb/iWps
#673 [愛華]
顔は笑ってるのに、目は
笑ってない。………怖い。
「……隠してたわけじゃ……」
「じゃあ何?言えば俺がバイトをやめろ、とでも言うと思った?
だから隠してたのかよ?
そこまで隆兄に会いたかった?」
「直純くん……」
:10/12/31 00:43
:840SH
:Eqb/iWps
#674 [愛華]
何も言えない。
全部そのとおりだったから。
どんな言い訳したって……
あたしは隠していた。
自分のために。
卑怯で汚い……方法を使って。
「直純くん……ごめんなさ…」
「俺、全然信用されてないんだ。な、そうだろ?」
:10/12/31 00:47
:840SH
:Eqb/iWps
#675 [愛華]
直純くんの顔が近づく。
「直純………くん?」
「………ムカつく」
ギシっとベッドのきしむ音が
静かな保健室に響いた。
:10/12/31 00:58
:840SH
:Eqb/iWps
#676 [愛華]
「直純くん……やだ!」
手首を強くつかまれる。
直純くんはもう何も言わない。
ただ、直純くんの目に
吸い込まれそうになる。
…………本気だ。
「………や、だ」
声が出ない。
別人みたいな直純くん。
:10/12/31 01:03
:840SH
:Eqb/iWps
#677 [愛華]
'
「……………んっ…」
ゆっくりと直純くんと唇が
重なった。
ジタバタしてもびくともしない。
やだ………やだ……やだ!
:10/12/31 01:07
:840SH
:Eqb/iWps
#678 [愛華]
目を閉じると思い浮かぶのは
全部優しい直純くんなのに。
今ここにいるのは………
「………はっ………ん…」
息がもれる。苦しい。
直純くんはどんな顔を
してるんだろう。
もう……涙でにじんで見えない。
:10/12/31 01:10
:840SH
:Eqb/iWps
#679 [愛華]
「やだ………………」
唇が離れたのと同時にあたしは
つぶやいていた。
「しらい………」
「やだ………やだよ……」
涙でぐしゃぐしゃの顔を隠し
あたしは何度も何度も呟く。
嫌だったんだ。
あたしと直純くんの関係が
音をたてて崩れた気がして。
:11/01/03 00:07
:840SH
:8TNSGwW2
#680 [愛華]
隆則のキスと全然違う。
苦しくて悲しい。
「………白石、ごめん俺……」
「出ていって。今顔見れない」
「でも…………」
「顔見たくないの!!
きっとあたしひどいことしか
言えないから………お願い」
ドアが閉まる音が聞こえた瞬間
さらに涙があふれだした。
:11/01/03 00:12
:840SH
:8TNSGwW2
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