【夜の世界に生きた人】
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#33 [亜夢]
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「すいませ〜〜んっ」

ゆいと店長は右手を高く挙げて人を呼ぶ。 下っ端だろうひとがすぐに近づいてきてこそこそって話す。

俺たちの飲みものと沙也加さんが頼んだヨギーパインだろう。

自分が席を離れることはできない。 翔さんのお客さんだから翔さんが戻ってくるまでは絶対帰せない…といった感じだろう。

「お待たせしました〜〜」

と、アイスペールとグラス、それからビールでも小さい缶ビールが並べられて、丁寧にヨギーパインが沙也加さんの目の前のコースターのうえにのる。

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⏰:10/10/14 07:35 📱:F02B 🆔:OKvKc/nc


#34 [亜夢]
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「沙也ちゃんはいつみてもべっぴんだなあ〜☆ほんと翔いっつも自慢してるもんな。 沙也ちゃん連れて歩くの。」

ゆいと店長は他愛もない会話をしながらアイスペールにはいったアイスを短いグラスにいれて缶ビールを注ぐ。

いただきます。 といって自分のグラスを斜めに傾けると沙也加さんのグラスの下のほうにコツン、とあわせる。

「いただきますっ。」

俺はまるでゆいとさんのコピーみたいに同じことをするとビールをくいっと飲む。

「うめえっ☆」

のどが乾いてたから余計おいしく感じた。

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⏰:10/10/30 07:10 📱:F02B 🆔:9M/9v2ZI


#35 [亜夢]
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ヘルプていうのは…担当(口座)がいるお客さんが暇してるとき、会話を盛り上げるためにいる存在…

とはいっても使い方によってヘルプていうのは、

ただ酒で売り上げをあげるために使う駒だったり、嫌なことをさせるためのパシリだったりする。

ヘルプは余計なことをいわない。

ただ担当がもしお客さんから離れないとだめなときに、楽しませれる器量がないと無理なわけだ。

…ヘルプからマスターしてやる…

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⏰:10/11/02 06:36 📱:F02B 🆔:FxSIbRdY


#36 [亜夢]
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プラスで言えば…

ヘルプ指名をもらえる。
そのお客さんから友達(枝)を紹介してもらえれる。

マイナスでいえば…

下手なことは言えない。
一線を飛び越えては絶対にならない。

そして爆弾といって他口座のお客さんに手を出した場合は罰金。 それも全く可愛い金額などではない。

連絡先交換だけでもアウト。

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⏰:10/11/03 21:35 📱:F02B 🆔:rLgJyVbM


#37 [亜夢]
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ただ話しながら…

空きそうなグラスを横目でみつつ、水滴がたまればおしぼりでふいてあげる。

おしぼりを綺麗にたたんだり、ものをしっかり整理する。

たばこに火をつけるときは絶対にライターに片手を添えてつける。

お酒を頂くときもちゃんと声をかけて頂く。

それがある程度やらなくてはならないこと。

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⏰:10/11/03 21:37 📱:F02B 🆔:rLgJyVbM


#38 [亜夢]
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働き始めて一週間は怒濤だった。

とりあえず研修って形でヘルプを覚えていってから、口座さんやお客さんに合わせた接客対応をすることを体に馴染ませた。

付き合いで一条一家はもちろん、他の先輩たちやオーナーさんともご飯にいったり、いろいろ従業員のことを知っていかなくちゃならなかった。

「……やべ、もうこんな時間だし……」

睡眠時間が2時間なんてザラだった。 営業終わって付き合いでご飯やアフターにいって帰宅してから自分のことをする。 寝ようとしたらいつの間にか翌日の出勤時間までそんなに時間がない。

ただただ自分を忙しくしてただけかもしれないけれど。

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⏰:10/11/05 06:27 📱:F02B 🆔:aXHg5Cms


#39 [亜夢]
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久々のお休みは日曜日。

俺はベロベロになりながら家に帰ってすぐに眠りについた。

目を覚ましたらもう夕方。 せっかくのお休みもあまり意味がなく、ただ睡眠時間の埋め合わせになるだけ。

「おーい…」

枕元でよく聞く声が聞こえる。 スウェット姿の【トシキ】が俺の頭をぽんぽんと軽くたたいた。

「トシキか…いつからいた訳?」

「ついさっき。 女とヤってきて喧嘩したから避難しにきた。」

相変わらずチャラいやつ。

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⏰:10/11/05 06:30 📱:F02B 🆔:aXHg5Cms


#40 [亜夢]
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「女って…?」

「おまえの愛しの由香の連れだよ。 名前なんて忘れた。」

携帯をいじりながらエロ本を読んでる18歳…なんかおやじくさい。

「由香の…ああ…まどか、かまゆか…とかそんな名前な。」

由香とは俺の3つ上でボンボンの娘。 俺にやたらぞっこんで欲しいものはなんで買ってくれるっていう素敵な女の子。

「ああ、…まなか?」

「知るかよ。」

覚えとけよって言ってトシキの頭を軽く押しのける。

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⏰:10/11/05 06:33 📱:F02B 🆔:aXHg5Cms


#41 [亜夢]
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「レイナが心配してたぜ? お前がホストなんか始めたから…また腹黒になるんじゃないかって。」

レイナは俺の幼なじみ。

もう幼稚園から一緒で、小学校のときに出会ったこのトシキとかいう色男と俺とレイナはかなり仲が良い。

ただ、いつもチャラチャラしてるか、レイナはいつも俺達のことをかなりけなす。

「腹黒ね…、元々酷いくらいだし、ちょうどいいんじゃね?」

「…俺も同じことレイナにいっといた。」

ケラケラ笑うトシキ。

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⏰:10/11/05 06:37 📱:F02B 🆔:aXHg5Cms


#42 [亜夢]
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「…でもレイナって……」

あ、何もない。 と微妙に言い残してトシキは口を閉じる。 俺は聞こえないふりをする。 知ってるんだ…あいつが俺のことを好きなのは昔から知ってる。

美人で何でもできる人気者なのに彼氏ができない…というか告白されても絶対に断る。 …『好きな人がいるんです。』てね。

本人は断りにくいからそう言うっていったけど俺は薄々あいつが自分に気があるのは知ってた。

けど絶対に気づいてるそぶりもしてないし、むしろ気づいてないふりをする。

どんだけ尻が軽くても、レイナだけは大事なしてるつもりだ。

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⏰:10/11/05 06:41 📱:F02B 🆔:aXHg5Cms


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