【夜の世界に生きた人】
最新 最初 🆕
#1 [亜夢]
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夜の世界に生きた人

…ヨルヒト。

>>002

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⏰:10/10/09 08:31 📱:F02B 🆔:g.nzyLX.


#2 [亜夢]
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亜夢です。。

夜の世界に生きた人。
亜夢もそんな人でした。
ふつうの暮らしとは違う…単純に日が沈む頃に起きて、あがると同時に眠りにつくネオンみたいにきらきら輝くひとたち。
夜の世界に生きる人にはたくさんの理由があります。
目立ちたい---モテたい---稼ぎたい---そんなこともありながら精神的苦痛を受けたりもします。

それを物語にして長編仕上げたいとおもってます

中途半端に書いてしまった小説は勝手ながら削除依頼させていただきました。
楽しみにしてたみなさま申し訳ありません。

>>003

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⏰:10/10/09 08:36 📱:F02B 🆔:g.nzyLX.


#3 [亜夢]
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【夜の世界に生きた人】

あなたは何を埋めるために

ここにきたの?



感想
>>004

挨拶
>>002

本編start
>>005

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⏰:10/10/09 08:39 📱:F02B 🆔:g.nzyLX.


#4 [亜夢]
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感想宜しくお願いいたします。
ダメ出しもお待ちしてます

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4838/

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ご挨拶

>>002

本編へどうぞ

>>005

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⏰:10/10/11 03:56 📱:F02B 🆔:ttx.IHUo


#5 [亜夢]
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「お誕生日おめでとう!!!!」

8月3日…18歳の誕生日。

友達にお祝いされてから数時間後、俺はキラキラ光るネオンの街にいた。

―思い起こせば半年前。

きれいな白い建物に堂々とかかれた店舗名とどのお店よりも目立つ外装。 17だった俺には刺激的すぎて…それから、魅力的すぎて…なにより、無意識にそのドアを開けた。

開けると同時に爆音とたくさんの話し声が俺の鼓膜を揺らした。

「…ええっと…」

フロントから出てきた男は俺をとりあえず怪しい目でみた。

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⏰:10/10/11 04:01 📱:F02B 🆔:ttx.IHUo


#6 [亜夢]
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「…面接、かな?」

「あっハイっ…」

俺は数日前にやってたバイトを辞めた。 で出会ったこのきらびやかな世界。 一瞬にして虜になってしまったんだ。

「…あっ、店長!!!」

面接の予定はいってましたっけ?と首を傾げる人と店長と呼ばれる男。

「いいよ、俺時間あるし。 …こっちへどうぞ。」

手招きされて裏につれていかされる俺。

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⏰:10/10/11 04:04 📱:F02B 🆔:ttx.IHUo


#7 [亜夢]
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「へえっ…なかなかイケメンだね。 で、身分証あるかな?」

俺は財布をみる。 んー…住基しかないな。 学生証もあるけどと思いながら両方見せるとくすくす笑い出す店長さん。

「こちらとしては歓迎したいんだけど…18になってからまたきてくれるかな。」

と言われて俺は完全に顔面ケーキをくらったみたいな顔をしてその店を出た。

あと半年……

と寒いなか手袋もせずに帰路についた俺。

それから半年の8月3日。

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⏰:10/10/11 04:09 📱:F02B 🆔:ttx.IHUo


#8 [亜夢]
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またあの煌びやかなネオン街…目の前にはあの派手やかなお店。

“18になってから来い。“と言われた日から俺は8月3日という自分の誕生日がいままでの18年間でいちばんもどかしい、楽しみなしてた誕生日になった。

「いらっしゃ…あ…!!!!」

君は…と受付のお兄さんは俺を覚えてる顔をした。

店長がすぐ表にでてきて満面の笑みをした。

「…絶対くるとおもってた。 …履歴書はもってる?」

「はいっ!!!!」

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⏰:10/10/11 12:22 📱:F02B 🆔:ttx.IHUo


#9 [亜夢]
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もちろん結果はオッケイ。 給料体制はそんなによくない。 固定給にプラス歩合だから頑張った量だけもらえる感じだ。

「…明日から【一条龍】て名前でいけよ。 仕事中は龍て呼ばれると思え。」

店長は色々説明してくれた。

ホストという仕事という基本的な定義を。

「まずはお客様をゲットする方法。 サイトや掲示板への書き込みをみてメールしてきて店へ呼び込むか、キャッチか…あとは他客の枝…といって友達が初回にきた場合だ。」

初回とは店を見てもらうためのお試し感覚、みたいな感じらしい。 通常料金よりも断然安く飲める。

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⏰:10/10/11 12:29 📱:F02B 🆔:ttx.IHUo


#10 [亜夢]
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「お前はまずそっからかな。 …指名もらってから次の段階は先輩とか俺に教えてもらえ。」

わかりましたと返事をする。

「あとは店の幹部や下の子達な。 明日からお前は雑用係、ただのぱしり又はお気に入りになるか…だ。 いかに仕事をうまくこなしながら、先輩とうまくやってくかだ。」

ホストクラブは完全縦社会らしく、上にいけば横もあるそうだ。

幹部…いわゆる下の子達の面倒をみる売り上げのあるホスト。

代表、店長、支配人などなど役職の名前はたくさんある。

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⏰:10/10/11 12:37 📱:F02B 🆔:ttx.IHUo


#11 [亜夢]
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そしてチームがある。

俺がもらった一条という名前は俺のチームリーダーの名字だ。

一条一家、刹那ファミリー、栗栖チームと3チームに別れているらしい。

俺のチーム代表は店での統括という代表の次のひとで3か月連続ナンバーワンをとってる一条翔(かける)さんだとか。

売り上げもナンバーワンを何年か続けているらしく、かなりこの街では有名な人。

「とりあえず明日から出勤だけど挨拶だけしとけ。 たぶんもうすぐ来るだろうから。」

緊張してきた!!!!

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⏰:10/10/11 13:02 📱:F02B 🆔:ttx.IHUo


#12 [亜夢]
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数十分後にぞろぞろとホスト達が出勤してくる。 挨拶もせずに素通りするひと、声をかけるひと…誰も話をしてくれるひとはいなかったけど。

「あ、翔さん。」

ドアがあくときれいに着こなしたスーツにおしゃれなスカーフ、それからきまってる髪型。

あと真似できないくらいの美形顔とすらっとのびた身長と足。

「ゆいと〜俺今日絶好調だし。 おはよっ。」

店長の頭をよしよしする一条翔さん。 俺の心臓はばくばくしながらも気づいたら頭をさげてた。

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⏰:10/10/11 13:06 📱:F02B 🆔:ttx.IHUo


#13 [亜夢]
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「この子?あの半年くらい前にやる気満々できた子って。」

「こいつ今日誕生日だからって今さっき来たんすよ。」

「やるねー!!!! 俺のチームに入れてよな。 で名前は?」

頭をさげてる俺の肩をぽんぽんと叩く翔さん。 俺はぱっと顔をおこすとクールな顔に満面の笑み。 やべ…男でもわかる。 女がなんでこのひとに惚れるかが。

「てか俺に顔にてね?」

「だったら俺学校でファンクラブとかできてますって〜!!!!」

と言うと翔さんは笑い始めた。

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⏰:10/10/11 13:11 📱:F02B 🆔:ttx.IHUo


#14 [亜夢]
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「なまえは〜?」

「龍です。」

「今から働ける?」

明日といわれて気が抜けてたのもあるけど実は由香と予定があったんだ。 けど…

「はい、大丈夫です。 一本だけ電話いれてもいいですか?」

手短に由香に電話する。

由香は俺の女じゃない。 3歳上の俺に惚れてる女だ。 体の関係もない。 ただ…金であてにしてる女だ。

「すいませんお待たせしました。」

「じゃっ、ゆいと☆ またにい〜」

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⏰:10/10/11 13:14 📱:F02B 🆔:ttx.IHUo


#15 [亜夢]
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俺はキラキラのネオン街を一条翔ていう有名人の後ろをださい私服で歩いてく。

「はいって〜」

ブティック?ありとあらゆるセレクトショップにはいると綺麗なモデルみたいなお姉さん。

「沙也加。」

翔さんの声のトーンが変わる。

「翔…待った。」

「ごめん。 今日から新人はいったから、…沙也加がよかったら一緒に買い物しよかなと思って…」

NOといえない聞き方。 もちろん統括をたてるために女はNOといえない。

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⏰:10/10/11 13:18 📱:F02B 🆔:ttx.IHUo


#16 [亜夢]
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「じゃせっかくだし今日あたしの席つけとけばいいじゃない。 翔がお願いするなら、あたしはもちろん…」

「お願い。」

耳元で囁く翔さんに沙也加さんはどきっとしている。

「…うん。」

つんつんしてる顔をほほえまして返事する彼女を見て可愛いと思えた。

「…美男美女すぎて目立ちますね。」

俺たぶん満面の笑みでおもってることを吐き出してる。

すると彼女がもっと笑顔になった。

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⏰:10/10/11 13:22 📱:F02B 🆔:ttx.IHUo


#17 [亜夢]
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「あたしは翔に似合わないよ。」

「いやっ…めちゃくちゃ綺麗っすよ。 翔さんの女じゃなかったら口説きたいっすもん。 ま…俺じゃ役不足すぎますけどww」

苦笑いすると翔さんはにっこり笑って肩を組んだ。

「ばーか。 女にできたらいいけど…こいつ意外と口説かしてくれないんだって。」

翔さんはそれだけ言うとスーツがずらっとあるコーナーに歩み寄る。

女にできたらいいけどか…本心なのかは別として怖いひとだとおもった。

女の子はその言葉を本気にすることくらい俺でもわかる。

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⏰:10/10/11 13:26 📱:F02B 🆔:ttx.IHUo


#18 [亜夢]
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統括はスーツを5着くらい手にもって俺に渡してきた。

「これきてみ。」

携帯を片手にカタカタメールを打ちながら試着室まで案内してくれる翔さん。

「…え、あ、はい…」

シャツをきて1着目を羽織る。

外にでるとかっこいい靴が前におかれてる。 とりあえず履いたらいいのかな。 俺はカーテンをあけて全身鏡をみる。

…自分じゃないみたい…

「えっ似合うね!!!!」

沙也加さんが後ろから俺に声をかける。

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⏰:10/10/11 13:30 📱:F02B 🆔:ttx.IHUo


#19 [亜夢]
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「龍…だっけ?」

「はいっ…」

こっちきて、と手招きする沙也加さんにつれられて俺はたくさんアクセがあるところにつれられる。

少し離れたところで翔さんは電話中みたいだ。

「んー…ネクタイはこれね。」

首にひっかけられると上手にネクタイをとおす沙也加さん。

「うんうん。 あとは…」

星形のペンダントを胸元につけてもらい、ネクタイピンもそれにあわせる。

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⏰:10/10/11 13:33 📱:F02B 🆔:ttx.IHUo


#20 [亜夢]
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「あとはベルトとネックとブレス…それから指輪は…今つけてるものでいいね。」

どんどん選んでもらう。 俺は着せかえ人形みたいにいろんなものを試される。 うー…なんか慣れてない…この状況。

「かんぺきっ♪」

楽しそうに沙也加さんは俺にすべてを身につけさせてくれた。

また改めてかがみをみると自分が自分みたいな気分じゃなかった。

「どう?」

「なんか…すごいっす。 自分じゃないみたい。 沙也加さんのセンスですね、これは。」

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⏰:10/10/11 13:37 📱:F02B 🆔:ttx.IHUo


#21 [亜夢]
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「じゃ着てた服もってレジいこ。」

「え?」

俺はとりあえず服と靴を持つとわけもわからず沙也加さんのあとを追う。

「待ってください。 俺、今日からなんでお金なんて…っ」

財布から何十枚もの札がでてくる。

「いいの、翔がかわいがってる子なんだから。」

「沙也加。」

札束を沙也加さんにさっと戻させると翔さんは同じように財布から札をだしてまた電話にもどった。

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⏰:10/10/11 13:40 📱:F02B 🆔:ttx.IHUo


#22 [亜夢]
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俺はあっけにとられて何もいえない。 申し訳ないのと期待されているからこたえないとと思う気持ちがまざりあう。

電話を終えた翔さんに深々と頭をさげる。

「…ありがとうございますっ…こんな下っ端に。」

「誕生日おめでとう。」

それから、とつづける統括。

「…俺のチームへのお祝い。 仲良くしような、龍。」

「…はいっ。」

やばい、このひと…まじででかい。

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⏰:10/10/11 13:43 📱:F02B 🆔:ttx.IHUo


#23 [亜夢]
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お金をしまいながら、沙也加さんが俺たちに話しかける。

「今日が龍の誕生日なの?」

「だから今日から入店なんだよ。 お祝いしてあげてな?」

にっこりほほえむ翔さん。 うん、とただ答える沙也加さん。

「…沙也加セットしないの?」

「ん〜…どうしよ。」

「ちょっと俺さ、店に下の子みにいかなきゃいけないから龍つれてってやってくんない?30分後に迎えいくからさ★」

「わかったよ!!!」

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⏰:10/10/11 13:46 📱:F02B 🆔:ttx.IHUo


#24 [亜夢]
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連れられたのは美容室ではなくセットサロンという名のお店。

見渡す限りスーツをきたホストとドレスをきた蝶ばかり。

「あ…龍てあのひとも会ったことないの?」

鏡のまえに座ってるひとを指さす沙也加さん。

「え…俺会ったのはまだ店長さんと統括だけで、ほかのひとは軽く挨拶しただけなんですよ。」

「あのひとは刹那チームの一番上。 翔ともなかよしの莉緒(りお)くんだよ。」

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⏰:10/10/11 13:49 📱:F02B 🆔:ttx.IHUo


#25 [亜夢]
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と話していると莉緒さんが沙也加さんに気づいて手を振ってきた。 俺は頭を軽くさげる。 と、沙也加さんが俺の手をとり近くに寄ってく。

「莉緒くんおはよ★新人さんだって〜」

「…へ?俺会ってことないんだけど…」

「龍です!!! 数時間前に面接でOK貰ったばっかで…まだ挨拶まわれてないんです。 すいません。」

「お〜なるほどね!!!! 沙也ちゃん一緒てことは一条家ですか。 いや〜〜池様には刹那にきてほしかったなあ。」

「すいません。」

いいよいいよ♪宜しくねというと鳴ってる電話を莉緒さんはとってこちらにほほえんだ。

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⏰:10/10/11 14:38 📱:F02B 🆔:ttx.IHUo


#26 [亜夢]
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club silverのひとは皆面倒見がよさそうだなあ。

少しすると沙也加さんと俺は席にとおされてスタイリストさんに髪の毛をさわられる。 うわっ…新感覚。

「髪型どうされますか?」

「…あっこの子はね…サイドねじって、とりあえずストレートの外ハネ。」

なにそれ。 俺はぽかーんと口を開いて沙也加さんの宇宙語を聞いてた。

さいどねじってすとれーとそとはね?

「…龍!!!! その顔やめてよww」

超あほ面。 といって沙也加さんはケラケラ笑った。

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⏰:10/10/11 14:41 📱:F02B 🆔:ttx.IHUo


#27 [亜夢]
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沙也加さんは翔さんの前では少しつんとしてて出来る女風にしてるのに…ふつうにすれば笑顔がくしゃあってなって、凄く可愛い子なんだ、と思った。

もったいないな。

女の子は創ろうとする。 相手の理想になろうと。 いい人ぶったり可愛いふりをしたりする。 でもほんとはふつうで自然が可愛い。

でも女の子はそれに気づかない。

ある種の自己満足だ、理想の自分をつくるなんて、演技するなんて。

「働きやすそうでよかった。 沙也加さんにはよくしてもらえるし、翔さんや莉緒さんだって優しいし。」

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⏰:10/10/11 14:45 📱:F02B 🆔:ttx.IHUo


#28 [亜夢]
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「…う〜ん…」

そうだね。 と深く考え込む沙也加さん。 そうでもないのか。

「基本的に一条、刹那は仲良しなんだけど栗栖は結構独立してて…喧嘩したりもするらしいよ。

一度あたしの席についた栗栖の新人さんが翔の愚痴だけしにヘルプついたからね。

正直あたしはつきあいの長い翔を信じるよ。 ふつう先輩ホストのつぶしなんて、考えられないことじゃない?」

確かに。

栗栖チーム…トップで主任のイオさんは店で売り上げナンバー3。

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⏰:10/10/11 14:49 📱:F02B 🆔:ttx.IHUo


#29 [亜夢]
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「ごめんごめん。 下の子に色々言ってたらお客さんきちゃって…おっ、沙也加…いいね、ゆる巻き。 俺前いったからしてくれたの?」

鏡越しにはなすふたり。

翔さんから言われたからその髪型にしたのかあ。 確かに可愛い。

「可愛いな、ほんと。 あ、龍きまってるね〜♪」

にやにやしながら翔さんは先におわった俺に手招きしてレジのほうへと歩く。

「こいつと沙也加のぶん。」

受付表を指さして会計をする統括。

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⏰:10/10/11 14:54 📱:F02B 🆔:ttx.IHUo


#30 [亜夢]
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「すいません…お世話になります…」

俺も翔さんみたいな立派なホストになって下の子の精神的な部分やお金とか、いろいろ面倒みてあげたいとおもった。

俺は貰った恩は絶対かえす主義。

裏切りなんて俺の頭にはない。

「沙也加も終わったしいくかな♪」

軽く沙也加さんの手をひいて店の外にでていく翔さんはそのまま店へ向かう。

「沙也加…今日は龍の指導係ほんと頼むよ。」

「任せておいて。」

頬をピンクにして沙也加さんはいった。

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⏰:10/10/12 20:40 📱:F02B 🆔:Q5fTMuGc


#31 [亜夢]
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またあの煌びやかな外装に掲げられたclub silverという看板。 ナンバーワンである一条翔の名前と顔写真がてがでかと飾られて、そのサイトには2番手の刹那さんに栗栖イオ…それから開けられる扉。

「いらっしゃいませ―!!!!!」

従業員たちの声が響く店内。 ダークな感じにうっすらはいる照明の光。

「この席でいいかな。 あ…龍はじめてだもんな。 おい、ゆいとー!!!」

翔さんが言ったとおり俺は夜の接客業というか水商売が始めてだ。 だから何も作り方や対応がわからない。

ただ女の子の気持ちがすぐわかる才能は昔からあったけど。

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⏰:10/10/13 16:20 📱:F02B 🆔:2ywxlY1c


#32 [亜夢]
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「沙也加ちゃんおはよ―!!!! 久しぶりじゃん〜☆」

ゆいと店長が席についた瞬間、沙也加さんのおしぼりを三角折りにする。

「…なに飲む?」

軽くドリンクオーダーを聞く店長に沙也加さんは、『ヨギーパイン』と甘いカクテルを注文するやいなや、

「じゃあ僕らも頂くね〜…♪」

と言って俺に視線をむけてくる。

「……すいませんっ、ご一緒に頂いてもいいですか?」

沙也加さんはコクりとうなずく。

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⏰:10/10/14 07:30 📱:F02B 🆔:OKvKc/nc


#33 [亜夢]
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「すいませ〜〜んっ」

ゆいと店長は右手を高く挙げて人を呼ぶ。 下っ端だろうひとがすぐに近づいてきてこそこそって話す。

俺たちの飲みものと沙也加さんが頼んだヨギーパインだろう。

自分が席を離れることはできない。 翔さんのお客さんだから翔さんが戻ってくるまでは絶対帰せない…といった感じだろう。

「お待たせしました〜〜」

と、アイスペールとグラス、それからビールでも小さい缶ビールが並べられて、丁寧にヨギーパインが沙也加さんの目の前のコースターのうえにのる。

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⏰:10/10/14 07:35 📱:F02B 🆔:OKvKc/nc


#34 [亜夢]
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「沙也ちゃんはいつみてもべっぴんだなあ〜☆ほんと翔いっつも自慢してるもんな。 沙也ちゃん連れて歩くの。」

ゆいと店長は他愛もない会話をしながらアイスペールにはいったアイスを短いグラスにいれて缶ビールを注ぐ。

いただきます。 といって自分のグラスを斜めに傾けると沙也加さんのグラスの下のほうにコツン、とあわせる。

「いただきますっ。」

俺はまるでゆいとさんのコピーみたいに同じことをするとビールをくいっと飲む。

「うめえっ☆」

のどが乾いてたから余計おいしく感じた。

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⏰:10/10/30 07:10 📱:F02B 🆔:9M/9v2ZI


#35 [亜夢]
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ヘルプていうのは…担当(口座)がいるお客さんが暇してるとき、会話を盛り上げるためにいる存在…

とはいっても使い方によってヘルプていうのは、

ただ酒で売り上げをあげるために使う駒だったり、嫌なことをさせるためのパシリだったりする。

ヘルプは余計なことをいわない。

ただ担当がもしお客さんから離れないとだめなときに、楽しませれる器量がないと無理なわけだ。

…ヘルプからマスターしてやる…

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⏰:10/11/02 06:36 📱:F02B 🆔:FxSIbRdY


#36 [亜夢]
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プラスで言えば…

ヘルプ指名をもらえる。
そのお客さんから友達(枝)を紹介してもらえれる。

マイナスでいえば…

下手なことは言えない。
一線を飛び越えては絶対にならない。

そして爆弾といって他口座のお客さんに手を出した場合は罰金。 それも全く可愛い金額などではない。

連絡先交換だけでもアウト。

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⏰:10/11/03 21:35 📱:F02B 🆔:rLgJyVbM


#37 [亜夢]
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ただ話しながら…

空きそうなグラスを横目でみつつ、水滴がたまればおしぼりでふいてあげる。

おしぼりを綺麗にたたんだり、ものをしっかり整理する。

たばこに火をつけるときは絶対にライターに片手を添えてつける。

お酒を頂くときもちゃんと声をかけて頂く。

それがある程度やらなくてはならないこと。

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⏰:10/11/03 21:37 📱:F02B 🆔:rLgJyVbM


#38 [亜夢]
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働き始めて一週間は怒濤だった。

とりあえず研修って形でヘルプを覚えていってから、口座さんやお客さんに合わせた接客対応をすることを体に馴染ませた。

付き合いで一条一家はもちろん、他の先輩たちやオーナーさんともご飯にいったり、いろいろ従業員のことを知っていかなくちゃならなかった。

「……やべ、もうこんな時間だし……」

睡眠時間が2時間なんてザラだった。 営業終わって付き合いでご飯やアフターにいって帰宅してから自分のことをする。 寝ようとしたらいつの間にか翌日の出勤時間までそんなに時間がない。

ただただ自分を忙しくしてただけかもしれないけれど。

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⏰:10/11/05 06:27 📱:F02B 🆔:aXHg5Cms


#39 [亜夢]
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久々のお休みは日曜日。

俺はベロベロになりながら家に帰ってすぐに眠りについた。

目を覚ましたらもう夕方。 せっかくのお休みもあまり意味がなく、ただ睡眠時間の埋め合わせになるだけ。

「おーい…」

枕元でよく聞く声が聞こえる。 スウェット姿の【トシキ】が俺の頭をぽんぽんと軽くたたいた。

「トシキか…いつからいた訳?」

「ついさっき。 女とヤってきて喧嘩したから避難しにきた。」

相変わらずチャラいやつ。

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⏰:10/11/05 06:30 📱:F02B 🆔:aXHg5Cms


#40 [亜夢]
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「女って…?」

「おまえの愛しの由香の連れだよ。 名前なんて忘れた。」

携帯をいじりながらエロ本を読んでる18歳…なんかおやじくさい。

「由香の…ああ…まどか、かまゆか…とかそんな名前な。」

由香とは俺の3つ上でボンボンの娘。 俺にやたらぞっこんで欲しいものはなんで買ってくれるっていう素敵な女の子。

「ああ、…まなか?」

「知るかよ。」

覚えとけよって言ってトシキの頭を軽く押しのける。

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⏰:10/11/05 06:33 📱:F02B 🆔:aXHg5Cms


#41 [亜夢]
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「レイナが心配してたぜ? お前がホストなんか始めたから…また腹黒になるんじゃないかって。」

レイナは俺の幼なじみ。

もう幼稚園から一緒で、小学校のときに出会ったこのトシキとかいう色男と俺とレイナはかなり仲が良い。

ただ、いつもチャラチャラしてるか、レイナはいつも俺達のことをかなりけなす。

「腹黒ね…、元々酷いくらいだし、ちょうどいいんじゃね?」

「…俺も同じことレイナにいっといた。」

ケラケラ笑うトシキ。

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⏰:10/11/05 06:37 📱:F02B 🆔:aXHg5Cms


#42 [亜夢]
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「…でもレイナって……」

あ、何もない。 と微妙に言い残してトシキは口を閉じる。 俺は聞こえないふりをする。 知ってるんだ…あいつが俺のことを好きなのは昔から知ってる。

美人で何でもできる人気者なのに彼氏ができない…というか告白されても絶対に断る。 …『好きな人がいるんです。』てね。

本人は断りにくいからそう言うっていったけど俺は薄々あいつが自分に気があるのは知ってた。

けど絶対に気づいてるそぶりもしてないし、むしろ気づいてないふりをする。

どんだけ尻が軽くても、レイナだけは大事なしてるつもりだ。

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⏰:10/11/05 06:41 📱:F02B 🆔:aXHg5Cms


#43 [亜夢]
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「…てかリョウイチさ。」

そだ…俺の名前確かリョウイチだった。 最近【一条龍】でいる時間のほうが長いからな。

「由香を客にしたらいんじゃね?

だってあいつ毎日リョウイチに会いたいらしいよ。 お前も金のためならできるんじゃね?店で毎日会うくらいなら。」

確かに…。

「由香ね…ヤりたくてしょうがないらしいからね。 ま、絶対抱かないけど。」

俺は携帯を取り出すとメールを打つ。

俺このときは最強に性格が歪んだ最低なやつだって心から思う。

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⏰:10/11/05 06:45 📱:F02B 🆔:aXHg5Cms


#44 [亜夢]
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《由香〜♪俺ホスト始めたんだけど明日一緒に同伴してなっ☆》

そういえば入店したときにブチってから連絡返してなかったもんな。

すぐに来る返信。

《だから最近忙しそうだったんだ。 ん〜…明日は友達と約束があるから…》

《あっそ、じゃあいいよ。》

と返信を打つとすぐに着信がある。

俺が素っ気ない態度をとればとるほど奴は俺に会いたくなる。

「リョウくん…明日行くから冷たくしないで?」

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⏰:10/11/05 07:01 📱:F02B 🆔:aXHg5Cms


#45 [亜夢]
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「おはよ〜どしたの?」

出勤より少し早めに翔さんに電話をいれて由香と同伴することを話す。

「…お前やるじゃん♪今日は初シャンパンでも飲ましてもらえよ♪

あ…ちなみに同伴なら2時間遅くきても大丈夫だから。 セットでもいってプレーヤーデビューしてこいよ☆」

俺は結局普段どおりの時間に由香とセットにいって通常営業の時間に出勤した。

なぜなら由香はオーラス(最初から最後まで=オールからラスト)でいるのは確実に予想できたから。

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⏰:10/11/05 07:05 📱:F02B 🆔:aXHg5Cms


#46 [亜夢]
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「リョウ…じゃなくて龍すごい☆ こんなところで働いてたんだね!!!! ホスクラ始めてきた〜」

俺の左膝くらいに自分のキラキラした右手を置いて、きゃっきゃしてる由香。

ヘルプについてくれたのは、ゆいと店長で、出勤が遅い統括の翔さんは出勤してからすぐに席についてくれた。

焼酎のボトルは初回だからついてくるけどホストが飲めば別料金になる。

もちろん由香はそんなこと気にはしない。

ただシャンパンをあけさせるタイミングを見てた、…そのとき、

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⏰:10/11/05 07:09 📱:F02B 🆔:aXHg5Cms


#47 [亜夢]
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「失礼します〜☆」

といって手を合わせながら内勤さんが俺の耳元でパネルが入ったと言った。

パネルは自分の顔写真。 それを選んでお客さんは席につける子を決めたりする。

「由香、俺呼ばれたから少し待ってて。」

「……うん、わかった……」

****

「…由香ちゃん、龍のことほんと好きなんだね。」

龍がいなくなった席でゆいと店長が言う。

「すぐ席に戻ってくる魔法教えてあげよっか?」

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⏰:10/11/05 07:11 📱:F02B 🆔:aXHg5Cms


#48 [亜夢]
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「3番テーブル〜!!!! 期待の新人☆龍のお客様より〜最高級シャンパン、モエ頂きました〜〜!!!!」

俺は耳を疑う。

初回のお客さんと盛り上がってはなしてるのもつかの間。 俺は両手をあわせてすぐ席をたつと由香のいる席に戻る。

「…お前いいの?」

「いいよ。 龍が飲むとこみたいし…」

たくさんの従業員が集まってきてコールが始まる。 練習したどおりにみんながかけ声をかける。

直接瓶ごと一気させられる俺。

これが初めてホスクラで飲んだシャンパン。

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⏰:10/11/05 07:15 📱:F02B 🆔:aXHg5Cms


#49 [亜夢]
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由香にありがとな、と言って頭をよしよししてやるとかなり嬉しそうに、子犬みたいにほほえんだ。

その瞬間におこる罪悪感。

俺…いま人生で一番悪いことしてる、て気になった。

初回のお客さんを放置できるわけもなく、ちょっといい子にして待ってろよ、というとクッションを抱き抱えながらうん!!!と素直に返事する由香。

初回のお客さんにも送り指名をもらえて連絡先を交換すると一段落。

俺の客がその女の子と由香、2人に増えた。

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⏰:10/11/05 07:18 📱:F02B 🆔:aXHg5Cms


#50 [亜夢]
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結局営業が終わるまで一緒だった由香は、一緒に帰るのが当たり前という感じで席でのんびりしてた。

長時間いたからといって手抜きはだめだと翔さんが言ってたのを思い出しながら接客をした。 これは擬似恋愛でもなんでもない…ただの接待。 それから請求するのはサービス料だ。

「リョウイチくん…一緒にご飯食べてかえらない?」

上目遣いで言う由香。 もちろん答えNOといいたいところだったが…

「由香ちゃん、ならさっ俺たちと一緒にご飯いかない? 龍の大事な子なんだし、俺おごるしさ♪」

合間をみてついてくれた翔さんが満面の笑みで言った。

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⏰:10/11/08 03:27 📱:F02B 🆔:wwjQx5VY


#51 [亜夢]
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「翔さん…」

わかってる。

翔さんはまるで由香を一条龍の彼女として由香の頭の中にインプットさせていこうという気だ。

従業員みんなと1人女の子…まるで大事に大切に扱われてる子。

しかも統括が大事にしてると龍から聞いたかのように話したことで、まさか…と女の子は舞い上がる。

ドツボだ。

「嬉しいっ♪翔さんもヘルプのみんなも凄いいいひとだし、だいすきっ☆」

そしてこの店を愛してくれたらもう抜け出すことはなかなか難しいのがホストクラブ。

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⏰:10/11/08 03:30 📱:F02B 🆔:wwjQx5VY


#52 [亜夢]
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みんなで近くのご飯屋さんに行く。

翔さんに、一条家の俺とほぼ同期で一番が仲がいい要(カナメ)と少し先輩のシュリさん…あと翔さんといつもいるのがイケメン隼人(ハヤト)さん。

朝方ホスト5人と由香でみんなでワイワイしながらご飯を食べる。

「卑怯やなあ〜由香ちゃんみたいな可愛い女の子がお前のお客さんなんて〜… 龍に飽きたら俺にしてなあ♪ ほかの奴カスやからな♪」

大阪弁でノリのいい隼人さんに、おいってつっこみをいれる翔さん。

隣で要がケラケラと笑う。

由香はちやほやされて嬉しそうだ。

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⏰:10/11/08 03:38 📱:F02B 🆔:wwjQx5VY


#53 [亜夢]
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と、見たことのある顔がふたつ。

「あれっ?」

グラサンを外しながらその2人が駆け寄ってくる。

「おーおー…」

俺は少し気まずいながらも手をふってその席から立ち上がる。

トシキとレイナだった。

「リョウイチ…まじでホストやってるんだ。 て、なんで由香となんかご飯食べてるの?」

びっくりした顔でレイナがこそこそと声かける。

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⏰:10/11/08 03:41 📱:F02B 🆔:wwjQx5VY


#54 [亜夢]
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にやにやしながらトシキが成功したんだ、やるじゃんと言って軽く腹部にパンチを入れる。

「まあね。」

レイナの表情が曇る。

「…女心振り回して楽しいの?」

「別にお前のこと振り回してないからいいだろ。 …俺のこと好きだからやきもちか?」

と意地悪にいうとレイナは顔を真っ赤にしてその場を走り去った。

「なんだよ、…あいつ…」

「シラネ。 ま、とりあえず俺はあいつ追いかけてやるわ。 すねるし。 またなリョウイチ!!!!」

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⏰:10/11/08 03:44 📱:F02B 🆔:wwjQx5VY


#55 [亜夢]
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「びっくりしたあ…」

一条一家に軽く状況を説明すると皆はどうでもいいかんじで、ただレイナを紹介して♪て、やたら言ってきた。

あいつ本気で美人だからなあ。

「あの男の子、うちで働いてくれないかなあ…」

と翔さんだけはぼやいてたけど。

「トシキは俺の親友なんすけど、女の子口説くのが趣味兼特技みたいなやつですよ。」

「いいね…勧誘しよっか、龍。」

「あ……一応聞いときます。」

あいつ意外とやるやる〜て言いそうだけどなあ。

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⏰:10/11/08 03:47 📱:F02B 🆔:wwjQx5VY


#56 [亜夢]
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「ねえ…」

由香が俺の腕をくいっと引っ張る。 なんだよ、と返事をする。

「あのレイナて子…絶対リョウイチのこと好きだよね…」

少し不機嫌そうにする由香。

「好きだろおな。 幼なじみだしな。 お互いうざいくらい好きだろーよ。」

「…女としてみれないって意味?」

「そゆこと。」

単純だな由香。 だからお前は俺に利用されてんだよ。 と思ったその日からどんどん俺の性格は歪んでく。

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⏰:10/11/08 03:50 📱:F02B 🆔:wwjQx5VY


#57 [亜夢]
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それからというもの、週に少なくて3回は由香が同伴してくれてオーラスでいてくれるのが習慣になった。

でも前と違ったのは俺の忙しさ。

パネルでも新規のお客さんから指名もらえたり、キャッチでお客さんになってもらえたりと…かなり順調だった。

要と俺のコンビで2コ1とかもゲットできてかなりいい感じ。

「要っ♪ 今日3組呼べたっ♪」

「おー!!!! 負けたな…だがな、俺統括の枝ゲットしたぜ☆」

「やべえじゃん!!!!」

酔っぱらいながらふたりで誉めあってモチベーションをあげてた。

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⏰:10/11/08 03:56 📱:F02B 🆔:wwjQx5VY


#58 [亜夢]
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でも昨日と打って変わって要も龍も不調だった。

営業始まってすぐ睡眠不足でトイレで寝てしまった要とお客さんを怒らせてぶっちされた龍…ふたりでドンキの前でキャッチしてる。

「うわっ…めちゃくちゃ綺麗な子が…」

俺と要は目を丸くしてみつめると目の前をすうっと通ってた綺麗なチョウチョ。

「…ねえっ」

俺はすぐその場から離れて彼女のいく道をふさぐ。

「………」

「キャッチしようとおもったけど…プライベートのナンパでいい?」

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⏰:10/11/08 04:03 📱:F02B 🆔:wwjQx5VY


#59 [亜夢]
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ぶっと笑うと綺麗な子は可愛い笑顔につちまれた。 胸がきゅんとくる。

「…いいよ、キャッチで。」

「でも今キャッチで出会って男女の関係にはなれないじゃん?枕になるし。

でもプライベートとなら真剣に口説けるし触っても大丈夫だろ?」

「……めちゃくちゃストレートに言うね。」

「だめ?」

店行くから手は出さないで、と彼女はいうと白いお城みたいなお店の中に吸い込まれていった。

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⏰:10/11/08 04:06 📱:F02B 🆔:wwjQx5VY


#60 [亜夢]
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彼女の名前はエリナ。 このへんでは有名な高級キャバクラの女の子だ。

時計とブレスはエルメス、ネックレスはティファニーの2連つけに、指輪はブルガリとカルティエ。

可愛い新作のシャネルの鞄をぽんと席に奥と上品にトーションを膝にかける。

「お酒……なに飲もう」

「どんなのが好き?」

「なんでも飲めるけど……」

「俺もなんでも飲める。」

「じゃあボトル卸すし焼酎にしよっか☆」

「え…それって…」

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⏰:10/11/08 04:10 📱:F02B 🆔:wwjQx5VY


#61 [亜夢]
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「龍くんでいいよってこと。」

初回指名てのはなかなか無いことだし、ましてやキャッチであげたお客さんが即指名をくれるなんて思ってもなかった。

「ありがと。 なんかプライベートと仕事混ざりそう。」

「やだあ。 面倒なのは嫌いだよ。」

エリナは麦の緑茶割、俺はふつうに水割りで乾杯をする。

「エリナ…かなりお酒強いんだから♪」

「じゃあ勝負すっか?」

ふたりプラスヘルプでゲームしまくりーの、ふたりともベロベロになりながら営業終了まで飲んでた。

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⏰:10/11/08 04:14 📱:F02B 🆔:wwjQx5VY


#62 [亜夢]
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「エリナ…送るわ。」

早上がりの許可を貰った俺はエリナの腰に手をまわして抱えながらタクシーにのった。

エリナのマンションの前で止まると俺はとりあえずエレベーターのるまで見届けてから帰ろうとした。

「んじゃ、おやすみ。」

頭をぽんぽんと撫でて俺が背中をむけると後ろから抱きしめてきた。

「…いまからぷらいべーとはだめえ?」

目をとろんとしたエリナにお客さんとか営業とかそんなんはなかった。 ただ可愛い…ヤリたいってだけ。

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⏰:10/11/08 04:18 📱:F02B 🆔:wwjQx5VY


#63 [亜夢]
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部屋についてからすぐにパジャマに着替えてベッドに飛び込むエリナ。 俺は上だけ脱ぐと彼女をだきかかえた。

でも手は出さない。

翔さんに言われたんだ、じらせ…どんなことがあってもすぐにはヤるな、て。

「…りゅぅ?」

「隣にいてやるからゆっくり寝よ?」

「……えーな、おやすみのちゅうしたぃ…」

ほら、と言って俺はおでこにちゅうをした。 心の中でああヤりてぇって何十回も思ったけど我慢しきって眠りにつけた。

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⏰:10/11/08 04:21 📱:F02B 🆔:wwjQx5VY


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