天使と悪魔の暇潰し
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#186 [匿名]
「お前は死なねぇよ!俺が保証してやる。」
彼が悪魔である事を忘れた時だった。忘れたというよりも、悪魔である事を放棄した瞬間だ。
ひたすら泣くターゲットを、ひたすら強く抱き締めていた。
時間というのは残酷で、いつも規則正しく動いている。なのにこんなにも、この二時間が早いとは思わなかった。
呆気なく、僕は勝利した。
:10/12/10 02:06 :F06B :☆☆☆
#187 [匿名]
あれから一週間ほど経ったある日、ターゲットは外国へ飛び立った。
アメリカの病院に入院し、2週間ほど経ち、状態が安定した頃に手術を受けた。
手術は十数時間にも及ぶ、大変な手術だった。
何がどうなっているのか、僕には全く分からない事が行われていて、ターゲットは眠っていたけど、とても胸が痛かった。
:10/12/11 12:34 :F06B :☆☆☆
#188 [匿名]
お母さんはずっと両手を合わせて、祈っている。神様!って聞こえてきそうだった。神様は聞いていないよって教えてあげたかったけど、僕にはできない。神様は聞いてるよって嘘をつきたくなる。
手術は終わった。
ターゲットはまだ生きている。だけど、大変な状況に代わりはないらしい。
それから五日間、ターゲットは寝たきりで、意識は戻らないでいた。
:10/12/11 12:40 :F06B :☆☆☆
#189 [匿名]
そしてとうとう、意識が戻らないまま、亡くなった。
ターゲットの体力では、耐えられなかったらしい。
泣き声が聞こえて、耳から離れなかった。
僕の隣で見ていた彼も、泣きそうだったに違いない。何も言わず去って行った。
:10/12/11 12:43 :F06B :☆☆☆
#190 [匿名]
ターゲットに再会するのはあれから二日後。神様への行列に並んでいた。
「よぉ。また会ったな!」
彼は以前と変わらない態度でターゲットに話しかけた。
ターゲットは驚いている。それはそうだ。死後の世界で、この間まで会話をしていた知人に会ったのだから。
「え?何でいるの?あなたも死んじゃったの?」
「死んでねぇよ!元から生きてねぇからな。」
「幽霊だったの?」
ターゲットは青ざめた。自分も死んでしまったというのに、同じ幽霊が怖いらしい。
:10/12/11 12:56 :F06B :☆☆☆
#191 [匿名]
「ちげぇよ!悪魔だよ、悪魔!」
「あくま?あくまってあの悪魔?じゃあ私、あなたのせいで死んだんだ。」
怒っているような、悲しんでいるような複雑な顔をしている。
「悪魔に会いたがってたじゃねーかよ!それに俺はお前から手をひいてやったんだ!じゃなかったらもっと早くお前は死んでたんだそ!」
「意味わかんない!」
ターゲットは笑っていた。
:10/12/11 13:03 :F06B :☆☆☆
#192 [匿名]
「ねぇ、あなたモテないでしょ?」
その言葉から始まった。
「女心教えてあげるよ。」
長い長い講義。
彼はちゃんと、ターゲットの話を聞く訳もなく、何度も怒られていた。
:10/12/11 13:06 :F06B :☆☆☆
#193 [匿名]
一応、二つの話が完結しました!次、どんなターゲットにしようか悩んでます(/_;)
:10/12/11 13:08 :F06B :☆☆☆
#194 []
楽しみです
:10/12/11 21:11 :SH02A :FA1aBuIs
#195 [匿名]
:10/12/11 23:27 :F06B :☆☆☆
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