亡き君に告ぐ
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#142 [不発花火]
細い少女の首に手をかけ、力を込めると意図も安易く鈍い音を立てて折れてしまった。

少女が事切れた刹那、抑えようのない快楽が体を支配し、セックスよりも酷く興奮した。

自分でも異常だと思ったが、罪悪感すら湧かなかった。

だが、少女が夢に現れてからまともに眠れない日々を過ごしているうちに段々、恐怖と僅かながらの罪悪感を感じるようになった。

⏰:11/01/08 16:16 📱:SH04B 🆔:GxI.VZ8M


#143 [不発花火]
自分は、あの夢に恐怖していた。


「何なんだ…言いたいことがあるなら言え!クソっ…」

死人に口ナシとは本当によく言ったものだ。

「ちくしょう…今日もまともに寝れやしねぇ」

⏰:11/01/08 16:16 📱:SH04B 🆔:GxI.VZ8M


#144 [不発花火]
布団から起き上がり立ち上がると、少女を殺した後も変わらず住み続けているボロアパートの床はギシギシと悲鳴を上げた。

「…酒でも呑むか…」

それと、一人言が増えた。
一人暮らしは高校を卒業してから田舎を離れてからしているし、もう長い時間が経つが元から余り喋るのが好きじゃなかった為慣れてはいるが、少女を殺したあの日から一人が格段に増えた。

やはり自分は恐怖しているのか。

⏰:11/01/08 16:17 📱:SH04B 🆔:GxI.VZ8M


#145 [不発花火]
幼い少女を殺し、未来を奪ったことに。
裁かれることに。

冷蔵庫を開けると、暗い部屋がぼんやりと明かりに照らされる。

冷蔵庫に敷き詰められたビールや焼酎、酎ハイの缶から厳選していると、後ろから夢と同じ泣き声が聞こえた。

「―…ッ!?」

⏰:11/01/08 16:17 📱:SH04B 🆔:GxI.VZ8M


#146 [不発花火]
勢いよく振り返ると、布団の横で少女が蹲り泣いていた。

「…ママ…」

幽霊、だろうか。
途端に足がガクガクと奮え始め、立っていられなくなる程の恐怖を感じた。

「…ママに会いたいよ…」

少女はまだ顔を上げないままシクシクと泣いている。

「―クソッ」

⏰:11/01/08 19:18 📱:SH04B 🆔:GxI.VZ8M


#147 [不発花火]
笑う足を叱咤し、少女に近づく。

が、いよいよ少女に手を伸ばせば触れられる程の距離まで近付いた時、少女が顔をゆっくりと上げ始めた。

心臓が煩い程に孤独を刻んでいる。

自分は恐怖している。

だが少女の顔が自分に向けられる前に、強い力で意識が引き戻された。

⏰:11/01/08 19:19 📱:SH04B 🆔:GxI.VZ8M


#148 [不発花火]
「―…はぁッ…!」

気付けば自分は布団の中にいた。
体を起こし、辺りを見回しても少女はいない。

まさか、夢…

「何なんだよ…!」

起きて、罪悪感を感じたことすら夢なのか。

⏰:11/01/08 19:19 📱:SH04B 🆔:GxI.VZ8M


#149 [不発花火]
気を取り直して、テレビをつける為リモコンに手を伸ばすが、今度は真横で少女の泣き声が聞こえた。

「…ママ…」

泣き声が聞こえる方を見ると、冷蔵庫の前でまたしても少女がシクシクと泣いていた。

「ママは、どこ…?」

「うるせぇ!とっとと土に還れ!クソガキが!!」

勢いよく布団から立ち上がり少女に近付くと、またしても強い力で意識が引き戻された。

⏰:11/01/08 19:20 📱:SH04B 🆔:GxI.VZ8M


#150 [不発花火]
「―…何なんだよ!」

また、自分は布団の中にいた。

今のも夢だと言うのか。
現実と変わりないではないか。

「…気が狂っちまう…」

これも夢だと言うのだろうか。

試しに自分の頬を強く叩いてみると、確かな痛みがあった。

「…はは」

⏰:11/01/08 19:20 📱:SH04B 🆔:GxI.VZ8M


#151 [不発花火]
ヒリヒリとした痛み。
どうやら自分は相当寝不足に参っていたようだ。

まともに眠れない日が続いた3年の間、無意識のうちに気にしないようにしていたことを思い知る。

やはり自分は恐怖していた。

少女を殺した罪悪感に。

⏰:11/01/08 19:20 📱:SH04B 🆔:GxI.VZ8M


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