亡き君に告ぐ
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#146 [不発花火]
勢いよく振り返ると、布団の横で少女が蹲り泣いていた。
「…ママ…」
幽霊、だろうか。
途端に足がガクガクと奮え始め、立っていられなくなる程の恐怖を感じた。
「…ママに会いたいよ…」
少女はまだ顔を上げないままシクシクと泣いている。
「―クソッ」
:11/01/08 19:18
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#147 [不発花火]
笑う足を叱咤し、少女に近づく。
が、いよいよ少女に手を伸ばせば触れられる程の距離まで近付いた時、少女が顔をゆっくりと上げ始めた。
心臓が煩い程に孤独を刻んでいる。
自分は恐怖している。
だが少女の顔が自分に向けられる前に、強い力で意識が引き戻された。
:11/01/08 19:19
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#148 [不発花火]
「―…はぁッ…!」
気付けば自分は布団の中にいた。
体を起こし、辺りを見回しても少女はいない。
まさか、夢…
「何なんだよ…!」
起きて、罪悪感を感じたことすら夢なのか。
:11/01/08 19:19
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#149 [不発花火]
気を取り直して、テレビをつける為リモコンに手を伸ばすが、今度は真横で少女の泣き声が聞こえた。
「…ママ…」
泣き声が聞こえる方を見ると、冷蔵庫の前でまたしても少女がシクシクと泣いていた。
「ママは、どこ…?」
「うるせぇ!とっとと土に還れ!クソガキが!!」
勢いよく布団から立ち上がり少女に近付くと、またしても強い力で意識が引き戻された。
:11/01/08 19:20
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#150 [不発花火]
「―…何なんだよ!」
また、自分は布団の中にいた。
今のも夢だと言うのか。
現実と変わりないではないか。
「…気が狂っちまう…」
これも夢だと言うのだろうか。
試しに自分の頬を強く叩いてみると、確かな痛みがあった。
「…はは」
:11/01/08 19:20
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#151 [不発花火]
ヒリヒリとした痛み。
どうやら自分は相当寝不足に参っていたようだ。
まともに眠れない日が続いた3年の間、無意識のうちに気にしないようにしていたことを思い知る。
やはり自分は恐怖していた。
少女を殺した罪悪感に。
:11/01/08 19:20
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#152 [不発花火]
自嘲気味に笑っていると、今度は自分の真横で少女の泣き声が聞こえた。
「―ママ」
咄嗟に起き上がり隣を見ると、少女がすぐ真横で蹲り泣いていた。
「ママに会いたいよ…」
:11/01/08 19:21
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#153 [不発花火]
少女に手を伸ばした瞬間、いい加減慣れてしまった強い力でまたしても意識を引っ張られた。
「―くそっ!!」
痛みを感じたはずなのに、また自分は布団の中にいた。
いい加減、気が狂ってしまう。
どうせこれも夢なのだろう。
:11/01/08 19:21
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#154 [不発花火]
「何なんだ…!今更出て来て、何がしたいんだ!いい加減にしろ!!」
布団から飛び出し、台所の棚から包丁を取り出す。
「はぁっ…はぁっ…」
すると、また背後から少女の泣き声が聞こえた。
ほら、夢だ。
:11/01/08 19:21
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#155 [不発花火]
「ちくしょう…!いい加減にしやがれ!!クソガキ!」
少女に包丁を向けながら走り出すと、少女が勢いよく顔を上げた。
「ママ」
少女の顔は可愛らしい笑みを浮かべていた。
:11/01/08 19:22
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