亡き君に告ぐ
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#80 [不発花火]
いやそれは近所の奥方に見付かり即、妻に密告されるだろう。
あぁ僕の人生お先真っ暗だ。
「ん…?」
『人を殺してみませんか?日払い500万円』
「ちょっと待て」
:10/12/23 15:52
:SH04B
:vGZkDNeY
#81 [不発花火]
何だこの看板は。
僕は突如目の前に現れた(いや別に歩っていたから突如でもないかまぁいいや面倒くさいし)看板を目の前に立ち止まる。
「人を殺して500万円か…」
いや待て。
殺してみませんか?って何だ。
何だこの「キャバ嬢、体験してみませんか?」って書いてあるティッシュペーパーみたいなノリは。
:10/12/23 15:52
:SH04B
:vGZkDNeY
#82 [不発花火]
よく見たら下の方に携帯番号が書いてある。
ここに僕が電話して、人を殺したら500万円が貰えるのか?
馬鹿げている。
でも500万円といえば僕の年収とあまり変わりがない。
「人を殺して、500万円…」
殺してどうする?
見つからない保障なんてあるのか?
:10/12/23 15:53
:SH04B
:vGZkDNeY
#83 [不発花火]
警察にバレたら無職になった今よりもヤバい状況になるのは目に見えている。
でも500万あったら1年は確実に無職のままで持つだろう。
妻だって騙せる。
どうするか。
「えーっと、090…」
頭の中の天使と悪魔の言い合いが始まる前に僕は携帯を手に番号をプッシュする。
どうやら僕の頭の中には悪魔しかいないようだ。
:10/12/23 15:53
:SH04B
:vGZkDNeY
#84 [不発花火]
「あ、でも非通知がいいか…えーっと、いやよ090…」
『ただ今呼び出しております』
内心、携帯から聞こえるお笑い芸人の漫才のメロディーコールを聞きながら僕の心臓はドキドキだ。
早く出て欲しい気持ちとやっぱり出て欲しくない気持ちが入り混じって気持ち悪くなってくる。
心臓の音が、うるさい。
『…はい、もしもし』
:10/12/23 15:53
:SH04B
:vGZkDNeY
#85 [不発花火]
…出た。
低い男の声だ。
どうする。
「あ、あの…看板見て電話したんですけど…」
もはや僕の頭の中には500万円と恐怖しかなかった。
『あぁ、君、人殺せる?』
「はあ…多分…」
多分て何だ。
無理だろ。殺人だぞ。
『多分じゃ困るんだよね。躊躇うと返り打ちに合う可能性もあるし、はっきりしてよ』
「はあ…すみません」
何で謝ってんだ僕。馬鹿か。
むしろ何で説教されてんだ。
見ず知らずの電話越しの男に。
:10/12/23 15:54
:SH04B
:vGZkDNeY
#86 [不発花火]
『で、どうなの?殺せるの?殺せないの?どっち?』
どうする。
このまま妊娠中の妻に「会社クビになった」と報告するか、人生を棒に降って人殺しをするか。
いざとなったら金は妻に渡して「幸せになってくれ」と失踪する手もあるが、人殺しだぞ。
よく考えろ、自分。
「あの、バレない保障は…」
『大丈夫。俺を誰だと思ってるんだ』
いや、知らねーし。誰だよ。
:10/12/23 15:54
:SH04B
:vGZkDNeY
#87 [不発花火]
『殺し方はこちらが指示をする。道具もこちらで用意する。お前はただ決められた人間を殺すだけだ。もしバレたり見られたりしたらお前の変わりに影武者を用意するからお前は何も気にする必要はない』
あ、なんかそれなら大丈夫そうだ。
バレても影武者がいるなら全然問題なくこれから先の人生を過ごせそうだ。
でも、人を殺したという事実を背負ったまま人生を過ごせるか?
:10/12/23 15:54
:SH04B
:vGZkDNeY
#88 [不発花火]
世間は知らなくても自分が死ぬまで一生人殺しのレッテルを貼って生きていかなきゃならないんだぞ。
自分はそれに堪えられるのか?
『ただし、条件がある』
条件。
よし、それで決めよう。
『もし殺すことに躊躇いが出て失敗した時だ』
ゴクリ、と自分が唾を飲み込む音が大きく響いた。
:10/12/23 15:55
:SH04B
:vGZkDNeY
#89 [不発花火]
電話越しの男がクックッと喉を鳴らしながら笑っているのが聞こえる。
『その時はお前を殺す』
―いいな?
「…わかりました」
将来のため。
僕と妻と子供の幸せの未来のため。
『じゃあ、場所とターゲットを今から言う。決して躊躇うな。わかったな』
どうせ職なんか見付からないし、無駄な労力は使いたくない。
僕にはなんの資格も取り柄もないし、大学だって出てない。
:10/12/23 15:55
:SH04B
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