その日が来る前に、3
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#115 [愛華]
-隆則side-
:11/01/14 20:36
:840SH
:7yGY5lfg
#116 [愛華]
ジリジリと蝉が鳴いてた。
もう夏なんだ。
「…………あ、直純いた」
「ん、きたきた!おせーよ!」
病院の中庭のベンチに直純は
座っていた。
だるそうに振り向く。
:11/01/14 20:39
:840SH
:7yGY5lfg
#117 [愛華]
長い時間ここにいたのか、
汗でびっしょりだ。
「あっちーなー……」
「どっか移動すっか?」
「いや。ここでいい。隆兄は?」
「俺もここでいいよ」
焼き付くような陽射しが、
今日は心地好く感じた。
:11/01/14 20:43
:840SH
:7yGY5lfg
#118 [愛華]
那佑の側にいる。
もう一度そう決心したときに
直純の顔が浮かんだ。
直純、ごめんな。
俺から那佑を手放したのに。
話さなくちゃ、と思った。
直純ともう一度。
直純も同じ気持ちだったんだな。
:11/01/14 20:53
:840SH
:7yGY5lfg
#119 [愛華]
「………梓から、聞いたよ。
白石と戻ったんだろ?」
「…………ああ」
決めていたとはいえ、
何を言えばいいんだろう。
でも………『ごめん』は
言うべきじゃない。
そう思った。
「………………よかったじゃん」
:11/01/14 21:39
:840SH
:7yGY5lfg
#120 [愛華]
コーラを飲み干しながら、
直純が小さな声で言った。
「…………悔しいけどさ。まぁ、しゃーないわな。オメデトウ」
「…………え」
「なに?罵られると思った?
漫画みたいに殴るとか?」
「いや……でもそれくらい
されるかも…………みたいな」
:11/01/15 01:23
:840SH
:4SniUugs
#121 [愛華]
文句のひとつでも言えば
いいのに………。
なんで、何も言わないんだ?
俺は直純から那佑を奪った
のも同然なのに。
「なんで……なんも言わない?」
「なんだよ、言ってほしいの?」
:11/01/15 01:27
:840SH
:4SniUugs
#122 [愛華]
そう言って笑った直純は
6年振りに再会した時とは全く
違う、真っ直ぐな目をしていた。
昔のころの、直純だった。
「…………あの日もさ、俺は
白石に告白だけして隆兄のとこ
行かせるつもりだったの!!」
「え…………えぇ!?」
:11/01/15 01:30
:840SH
:4SniUugs
#123 [愛華]
「まぁ白石がまだ隆兄のこと
好きなのは知ってたし。
敵わねぇなーって思ったから。
まさかこんなふうになるとは
思ってなかったけど、結果は
同じだったんだよ。
よって、予想もしてたわけで。
そんなに傷ついてないっす。」
………嘘ついてんじゃねーよ…
:11/01/15 01:33
:840SH
:4SniUugs
#124 [愛華]
でもそれは。
直純の俺のための強がりだって
わかってたから。
苦しくなった。
だから何も言わなかった。
言葉にはしないけど思う。
直純、 ありがとう。
:11/01/15 01:34
:840SH
:4SniUugs
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