その日が来る前に、3
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#135 [愛華]
「直純くん、よかったねって
言ってくれた。嬉しい」
「そっか…………」
夏は日が長い。
チリチリ肌が焼けるような暑さ。
「………なぁ、那佑」
「んー?」
「………手術、受けるの?」
:11/01/15 17:13
:840SH
:4SniUugs
#136 [愛華]
「…………え」
那佑の動きが止まった。
「……直純から少し話聞いた。
詳しいことは那佑から聞けって。な、手術ってなに?」
「……………」
那佑は下をむいたまま。
何か考えてるみたいだ。
:11/01/15 17:18
:840SH
:4SniUugs
#137 [愛華]
「…………隆則、あのね……」
「うん?」
「……あたし、今のままだと20歳まで心臓もたないんだって。
手術受けないと………あと2年
しか生きられないんだって……」
:11/01/15 17:23
:840SH
:4SniUugs
#138 [愛華]
那佑はなんでもないように、
でも少し悲しそうに言った。
どうしようもないんだから。
そう言っているようだった。
お前は諦めていたのかもしれない
諦めたくなくっても
頑張ることが怖かったんだな。
:11/01/15 17:26
:840SH
:4SniUugs
#139 [愛華]
どうしたらその苦しみから
お前を救えるのか。
あの時の俺はわからなかった。
暑い暑い日だった。
俺達の最後の闘い。
長い夏が始まろうとしていた。
:11/01/15 17:32
:840SH
:4SniUugs
#140 [愛華]
-那佑side-
:11/01/16 18:17
:840SH
:82k1wrAk
#141 [愛華]
暑い暑い夏。
去年の夏も確かベッドの上。
来年は海へいきたい
とか思っていたっけ。
真っ青な空を見ながら、
そんなことを思い出していた。
来年は………あたしは
どこにいて、何をして、
誰といるんだろうか。
:11/01/16 18:21
:840SH
:82k1wrAk
#142 [愛華]
「…………あついなぁ……」
思わず口をついた。
壁にある鏡をなんとなく見ると
点滴されている自分の姿が映る。
………なんか、やだな。
病状は確実に悪化していた。
:11/01/16 18:25
:840SH
:82k1wrAk
#143 [愛華]
医者もお母さんもお父さんも。
何もいわない。
でも自分のことだよ。
自分が1番よくわかる。
多分、あたしはもう長くない。
:11/01/16 18:27
:840SH
:82k1wrAk
#144 [愛華]
何度も言われた。
『全力をつくす。必ず治して
みせるから、手術を受けてくれ』
お母さんお父さんにも
何度も説得された。
…………でも、無理なんだよ。
あたしには、無理だよ………。
:11/01/16 18:29
:840SH
:82k1wrAk
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