… 極 楽(18禁)愛 戯 …
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#433 [夢。*]
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【ユキヤのおはなし】




俺の名前、…俺の夢の中での名前は、本城ユキヤ。 実は本名は本田祐也て言う地味な名前だったりもする。

club HEARTSのナンバー2は俺がずっと座り続けてる席。 …いつまでたっても王座じゃない。

俺より少し遅くはいった奴が統括になって、しかもナンバー1を何年も維持されてる俺の気持ちはズタズタだ。

けど絶対負けない。 あいつがいるから俺は頑張れてる。

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⏰:11/04/25 05:48 📱:F02B 🆔:wm88dQe6


#434 [夢。*]
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「おっはよ~♪」

ど派手なピンクのシャツにジャケットを羽織って現れたのが龍咲レオン。 こいつが俺の永遠のライバルで、後輩だけど…憧れる存在。

ただ容姿端麗だし、頭もいいってまじでむかつく!!!!

しかも怖いものなしなのか最近、たまあにVIPに実費で女を呼ぶくらいだ。

しかもあれが彼女ならまじでかわいいし。

ただただむかつく!!!!

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⏰:11/04/25 05:52 📱:F02B 🆔:wm88dQe6


#435 [夢。*]
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「な~んかいいことないかなあ~」

陥れる方法だったり潰しをかけることも考えたけど、…意外にプライドがある俺。 実力で抜きたいってなったときだった。

「…統括やめるんすか?」

新人や中堅がレオンの前に固まって小鳥みたいにピーピー鳴いてやがる。

「……ん、来月のバースデーでラストになるんだ……」

少し寂しそうに彼は言う。

「嫌っすよ!!! 俺はレオンさんのためにがんばろうと思ってやってきたのに!!!」

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⏰:11/04/25 05:55 📱:F02B 🆔:wm88dQe6


#436 [夢。*]
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普通ならうれしすぎる言葉なはずがレオンはその新人の胸ぐらを掴む。

「おい、カナタ。 …次それ言うなよ?」

眉間にくしゃっとしわが寄る。

「この世界は統括だろうが中堅だろうが新人だろうがライバルだ。 …確かにチームワークも必要だけど。」

でも、と続ける。

「…人のために働くならやめとけ。 ここは女と金の取り合いの場所だぞ?人のために動いてたって自分にメリットなんてない。」

わかるか?と優しく言うレオン。

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⏰:11/04/25 05:58 📱:F02B 🆔:wm88dQe6


#437 [夢。*]
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レオンは誰よりも店の仲間を大事にする。 けど、レオンのために…という言葉は本人は嫌いだったが、新人や中堅はレオンが好きだし尊敬してるからこそ、働いてるという部分もある。

「…俺はお前たちに背中ばっかみてもらいたいわけじゃない。 俺を追い抜く勢いがないと、お前ら成長しないぞ?」

コイツが楓代表を抜いたとき…凄かったもんな。

ああいう感動を、確かにみんなに起こしてもらいたい。 …もちろん俺自身もそれが起こせるって信じてる。

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⏰:11/04/25 07:43 📱:F02B 🆔:wm88dQe6


#438 [夢。*]
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ホストは女の子に夢を見させるお仕事だとレオンは口うるさく言ってきた。 悪魔で、【夢】なのだ。

夢の名前をつかって、夢の中だけで王子様にも面白いピエロにもなれる。 …ただ役をなりきってしまうだけ。

体を求めればあげればいい。

俺の顔を見つめたければ見続ければいい。

…なんとも業務的。

レオンは客とセックスしないで有名だったが俺はキスもセックスに対しても抵抗がなかった。

ある意味逆援助交際みたいな感覚だ。

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⏰:11/04/25 07:46 📱:F02B 🆔:wm88dQe6


#439 [夢。*]
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―…ライトがあがって今日の営業が終わる。

「…もしもし?うん、今から帰るよ。 布団ぬくめといてね…」

優しく受話器に話しかけてるのはレオンで酒にまだ酔ってない奴らがびっくりした顔でヤツをみた。

甘えたか?

レオンはベロベロだったみたいで、まだ元気があった俺と新人のふたりでレオンをかつぐとタクシーにのってヤツの家までむかう。

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⏰:11/04/25 07:49 📱:F02B 🆔:wm88dQe6


#440 [夢。*]
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「…もしもし?すいません、レオンの同僚なんですけど…」

インターホンで声をかけると可愛らしい声とバタバタした足音が聞こえる。

ガチャっと開くとジャージ姿のレオンの彼女が苦笑いで会釈してくる。

「…ご迷惑おかけして、すいませんっ…」

ぺこぺこと頭を下げる。

「…あっ、よかったらご飯たべていきませんっ?」

確かにさっきから腹鳴ってるし、新人はうれしそうにちゃっかり部屋にあがってるし。

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⏰:11/04/25 07:52 📱:F02B 🆔:wm88dQe6


#441 [夢。*]
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俺の目の前には白ご飯と味噌汁、卵豆腐と漬け物のちいさなお皿、それからししゃもに納豆、あとほうれん草茹でたやつ。

めちゃくちゃ家庭的。

自家製みたいなきゅうりとトマトを漬けてるものもあって普通にいただく。

「卵焼き、もうできるんでっ♪」

オープンキッチンから顔をのぞかせる彼女はレオンが惚れ込んで仕事をやめる、と決意するのが痛いほどわかった。

「んまあ~~~いっ♪」

新人はうまそうにがっついてる。

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⏰:11/04/25 07:55 📱:F02B 🆔:wm88dQe6


#442 [夢。*]
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寝室からフラフラしたレオンがでてくるとキッチンに一直線して、彼女をぎゅうっと抱きしめる。

「龍っ……卵焼きしてるからあっち座ってて?ね?」

と言うとなにも言わずに頷いてソファに転がるとすぐに彼女は水いっぱいのコップを彼に飲ませる。

「んまあ~~っ……」

とだけ言うとレオンはまたソファに倒れ込む。

「…いつもこんなのなんですよ。 どんだけ飲んでるんだか。」

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⏰:11/04/25 07:58 📱:F02B 🆔:wm88dQe6


#443 [夢。*]
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ドキン……

すっぴんなのに綺麗だった。 パーツパーツがすべて整ってて、それで優しい眼差しでレオンを見つめる彼女にドキッとした。

「…ご迷惑かもですけど…あと少しのあいだ宜しくお願いしますね。」

といいながら綺麗に出来上がった卵焼きをテーブルにおいた。 なんとなく、添えられた大根おろしに優しさを感じた。

「…いや、こっちが世話になってるくらいで……」

俺は謙虚に頭をぺこぺことさげる。

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⏰:11/04/25 19:41 📱:F02B 🆔:wm88dQe6


#444 [夢。*]
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「…り~ん~?」

酔っぱらったレオンが彼女さんにソファから声をかける。

ん?と首を傾げる彼女。

「……ユキヤはね~、性格悪いけどね~…すげえいいヤツなんだよ~? 意外と後輩思いだし~、えらそうにするけど、陰で考えてたりするし~……」

俺は真っ赤になる。

「お前適当なこというなよ///」

「ユキちゃん素直じゃないね~」

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⏰:11/04/25 19:48 📱:F02B 🆔:wm88dQe6


#445 [夢。*]
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「…俺、ユキヤといつも勝負してる何年間…すっげえ楽しかったんだあ~…」

と言うと、またソファに倒れ込んですやすやと寝始めた。

彼女さんは毛布をやつに掛けて優しく微笑んで俺の正面に座る。

「…いつもユキヤさんの話は特に聞いてますよ。 確かに優雅さんのほうがプライベートではお会いしたりしますけど……いつもユキヤさんに負けそうとか、なんでユキヤはこれができるんだ、とか色々独り言いってます。」

くすくす笑う彼女。

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⏰:11/04/26 06:56 📱:F02B 🆔:EFDxAYP.


#446 [夢。*]
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あ、と思い出したように寝室に向かう彼女はすぐに手になにかをもって戻ってきた。

うふふ、と笑うとそれを見せてきた。 写真立てだ。 写真は…俺とレオンが半年くらいのときに行った慰安旅行の宴会でベロベロになって寝転がるふたりだ。

「……ふっ」

真っ赤な顔して浴衣をはだけて酔いつぶれる俺とレオン。 こんときは酒なんて飲めなかったもんな。

あれからこんなに時間が経ったんだな。

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⏰:11/04/26 06:58 📱:F02B 🆔:EFDxAYP.


#447 [夢。*]
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…あっという間に龍咲レオンのラストイベント…イコールあいつのホスト人生に幕が降りると言うことだった。

開店から数十分で席が埋まり、お客さんが待ちの状態になるほどだった。

次々と卸される、ワインにシャンパンにブランデーなど。 机にはずらっと並べられた豪華な飾りボトル。

ステージ前には11段のタワーが2つも並べられてあった。

白いスーツの王子はあっちの席、こっちの席と移動しては乾杯し、お話し、最後の日として写真をとったりもしてた。

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⏰:11/04/26 07:02 📱:F02B 🆔:EFDxAYP.


#448 [夢。*]
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途中胸に刺さった赤いバラは彼女が届けてくれたんだろう。 裏方に大切そうに保管されていた。

5年間あいつを支えてきてくれた桜さんは俺の前では泣きそうになりながら言ってた。

「…レオンのこと本当に好きだから、…だから、彼には幸せになってほしい…」

「なんで桜さんは、告白したり色恋を求めないの?」

「…だって今のレオンはもう昔のレオンじゃないもの。 しても無駄なのよ。 好きな人だからこそ、よく彼が見える。」

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⏰:11/04/26 07:05 📱:F02B 🆔:EFDxAYP.


#449 [夢。*]
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「いいの…あたしは5年間彼をどんなときでもお金で支えれた。 なにより彼が大好きよ。 今も昔も、ね……」

目が潤んだように見えた。

俺はぐっとさしのべそうになった手を膝に置き直した。

複雑だった。

レオンの彼女…も尊敬してるしなにせいい女であることに間違いはない。

でも桜さんは仕事上だとしても、ほんとにいい女で。

………たまらない///

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⏰:11/04/26 07:09 📱:F02B 🆔:EFDxAYP.


#450 [夢。*]
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こんな俺は桜さんにずっとドキドキし始めて、もう3年くらいになる。

でもレオンを好きな桜さんを見て、俺はときめいたというか、正直にすてきな人だな、と思った。 あの真っ直ぐでブレない瞳。 彼の名前を呼ぶ声。

すべて…

「…桜さん、……」

一度心に秘めたものを言ってしまおうかと思った。

レオンに彼女がいることを知りながら、桜さんはレオンをずうっと愛してる… そんなつらい恋させたくなかった。

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⏰:11/04/27 13:31 📱:F02B 🆔:EHBT2kgY


#451 [夢。*]
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爆弾。

ホスト業界でのいわゆる【潰し】で使われる一手だ。 人のお客さんに色仕掛けして、その客を自分のものにする…それが爆弾だ。

昔俺はそれを一度だけレオンの客にしてしまった。 新人時代にすぐに伸びるヤツを妬んでヤツの客にヘルプ中にレオンの愚痴をふきこませて、俺がいいアピールをして…簡単だった。

すぐに俺と営業後にホテルだった。

あのことはバレて上からもレオンからも白い目で見られたけど…

客を盗るとかじゃなくて今回はふつうに恋してるから余計になにもできない。

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⏰:11/04/27 13:36 📱:F02B 🆔:EHBT2kgY


#452 [夢。*]
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…潤んだ目を拭くと笑顔でレオンを迎えた。 ヤツは桜さんの隣に無力に座ると頭を肩にのせて休憩する。

「…桜、ほんとありがと……」

レオンは目を閉じたまま桜にお礼を言った。

なにかレオンが言う前に桜さんが言葉を遮る。

「あと、ほんとにご……」

「お願いだから、ありがとうだけにしといて。 レオン…ごめんなんて要らないよ。」

笑顔のまま桜さんは頭をなでた。

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⏰:11/04/27 13:40 📱:F02B 🆔:EHBT2kgY


#453 [夢。*]
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―…もう春。

今歩いてる桜並木道は本当に綺麗だ。 レオンがホストを辞めてから、何年が経っただろうか。

あいつは楓さんが持つアパレルの店で看板モデルと店長両方をやってるみたい。 さすが元ホストだけあって、営業上手で売り上げもいい感じらしい。 …それから彼女の凛ちゃんとも順調だとか。

「……さくら、かあ……」

ひらひら舞う桜の花びらをみて君を思い出す。

なにしてるんだろう―…

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⏰:11/04/27 13:43 📱:F02B 🆔:EHBT2kgY


#454 [夢。*]
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最後のひとり…の送り出しはやっぱり桜さんだった。 笑顔をふりまいて帰る桜さんは角を曲がった瞬間泣き崩れた…のをなんで俺が知ってるかというと、みんなが店内戻った瞬間、みにいったからだ。

「―…桜さんっ……」

俺は後ろから彼女を抱きしめる。

「…ユキヤくん…ごめんね、気づいてくれてるのは君だけかあ。」

言葉からレオンは気づいてないんだって残念がるのがわかる。

違うあいつは気づいてないふりしてるだけで…気づいてる。 ほんとは無視できないくらいのでっかい愛を気づかないふりしてるんだ。

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⏰:11/04/27 13:47 📱:F02B 🆔:EHBT2kgY


#455 [夢。*]
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…桜さんに会わなくなって1年なのか。 桜の花びらをそっと手にとってふと思う。

まさか奇跡的に会える…とか、ないよな。 桜並木のこの場所で、桜さんと。

俺の叶わない想い。

淡い春の思い出。



---fin---

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⏰:11/04/28 07:05 📱:F02B 🆔:uydJGteQ


#456 [夢。*]
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>>003-325 本編

~番外編~

>>327-359 冴子
>>361-409
>>411-431
>>432-455 ユキヤ

>>457-999 五香

>>002 感想

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⏰:11/04/28 07:13 📱:F02B 🆔:uydJGteQ


#457 [夢。*]
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【五香のおはなし】




あたしの名前は一ノ宮五香ってかいて、イチノセイツカと読むのに皆はあたしをこう呼んでる。

「いっちご~♪」

苗字の1と名前の5でいちご。 なんか子供みたいな可愛い名前に、あたしのツンツンした性格。 かなりギャップだけど、あたしは気にいってる。

そう…今では人妻でベイビーがお腹にいる【いちご】の、甘い思い出でも思い返しましょうか。

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⏰:11/04/28 07:13 📱:F02B 🆔:uydJGteQ


#458 [夢。*]
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あたしが都会にでてきたのは高校を出てすぐだった。 家賃高いし、遊ぶお金もないし、キャバクラでもするかってノリで水商売の世界にはいった。

正直、来るお客さんと一緒にお酒飲んだり喋ったりするだけの仕事に、難しいとかしんどい、とか言う感覚はまったくなかった。

あたしにとって今までのバイトよりずっと楽で、ずっと給料がよかった。

誰でも働けるじゃん、楽だし?面倒じゃないし?頭悪くてもできるもん。 ラッキーって気持ちで夜をやってた。

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⏰:11/04/28 07:21 📱:F02B 🆔:uydJGteQ


#459 [夢。*]
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「いらっしゃいませ」

今日も適当に接客して早く帰って寝よ~とおもいながら席につく。 なんかチャラチャラした男性2名。

なに?同業者?

「……お姉さん可愛い。 いくつ?」

見た目が25から上に見える金髪メッシュにそんな口説き文句を言われる。 …お姉さんて…あんたより若いっつうの。

にこりとほほえみ

「18歳ですう~」

と言いながらマドラーをからからと回す。

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⏰:11/04/28 07:26 📱:F02B 🆔:uydJGteQ


#460 [夢。*]
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「楓さあん! この子18歳らしいっすよ!!!」

金髪メッシュがテンション高めに隣の落ち着いた男に言うと、チラッとだけこちらをみて、

「若っ」

とだけ言うと酒をグイグイと飲み干してテーブルに置く。 おしぼりが三角折り…完全にホストとかそっち系だな、と確信する。

「キャバクラよく来ます~?」

「うん♪俺は超すき!!! 今日も俺が無理矢理楓さんつれてきたわけ!!!」

ハイだね…お兄さん。

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⏰:11/04/28 07:30 📱:F02B 🆔:uydJGteQ


#461 [夢。*]
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「仕事柄、しょっちゅう顔作って接客つか喋ってるからさあ~…素とか出せてしゃべれるほうが楽しいってゆ~か~…」

ペラペラ喋るこのチャラ男を余所に、あたしは何故かあっちの男が気になってた。 それにあっちのほうが金持ってそうだったし。

「…お兄さん、女嫌いなの?」

喋りもしないからあっちのお兄さんについてた女の子は席をはずしたみたいで、あたしが彼が携帯をいじり倒してるところをじゃまする。

「……ん、嫌いだね。 水商売してると、まじで女は怖いと実感する。」

携帯をテーブルに置く彼。

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⏰:11/04/28 07:35 📱:F02B 🆔:uydJGteQ


#462 [夢。*]
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「うそ…っ、じゃああたしと付き合ってみる~?」

ノリで言うと彼は目を丸くして手に持ったまま体が固まる。 まじで凝固、みたいな。

「……君、面白いね……」

くすっと笑うと胸ポケットからテカテカの名刺がでてくる。

「連絡くれる?」

「了解しましたっ♪」

金持ちゲットとテンションあがってると隣のチャラ男が完全に拗ねてるモード全快。 面倒なので席をはずしてやったのは今でも覚えてる。

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⏰:11/04/28 07:38 📱:F02B 🆔:uydJGteQ


#463 [夢。*]
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:
今日はゴチでした
てゆうか楓さん、ホスクラの統括さんなんですねすごーい
ま、今日からカレカノってことでまめに連絡しようねww

と、ふざけたメールを飛ばすとかなり早くに返信が届いた。

:
君キャラ濃いなあ。
残念だけど名前きいてないなんて登録すればいい?

男らしい絵文字が少ない彼。 あ…そういやお兄さん…あたし名前うるおぼえだわ。

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⏰:11/04/28 07:43 📱:F02B 🆔:uydJGteQ


#464 [夢。*]
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:
あたし源氏名はカナですちなみにいつか、が本名なんで宜しくですダーリンの名前は

:
いつかってよべばいい?俺は楓

:
なんでも

:
いつか、ね。 わかった!

…内容がほぼ空っぽなんて、あたしの場合しょっちゅうな気をしてる。

よくわかんないね。

-

⏰:11/04/28 07:48 📱:F02B 🆔:uydJGteQ


#465 [夢。*]
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それから普通になにしてるの?だとか、今日も眠いだとか、しょ~もない話をしてあたしたちはマメに連絡を取った。

「てゆうかご飯いかない?」

他愛もない会話をしてたときだった。 たまたまふたりの休みが被ってて、お互いに自宅でTVを眺めてたら、あっちから提案してきた。

「いいけど~…化粧めんどくさい…」

あたしはペディキュアをしながら電話をスピーカーにしてまったりしてる。

「すっぴんでいいじゃん。 用意しろよ。 迎えにいくから。」

-

⏰:11/04/28 09:14 📱:F02B 🆔:uydJGteQ


#466 [夢。*]
-

「家知らないでしょ~」

あたしはマニキュアのキャップを閉じると手で足の爪を仰ぐ。

「…なんか、いつかって遠回しに俺を避けてるよね…」

少し寂しげに楓が言う。

「うん、避けてるよ!」

「…だからそうハッキリ言わずに柔らかく言ってよ…ほんと…」

はあ、とため息をつく。

だって同業者だもん。

-

⏰:11/04/28 09:18 📱:F02B 🆔:uydJGteQ


#467 [夢。*]
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それに、あたしのまあまあ金持ったイケメンお兄さんだもん。 あたしの5つ上だし。

「俺って相手にされてない感じだ?」

「…うーん、お客さんとしてなら全然相手するけど♪」

お前淡白だなと言うと楓は笑った。 あたしあっさりしてるからね。

でもほんとは気づいて欲しいだけ。 …わがままなんだよ本当は。 本当はあたしが構って欲しいって想ってることをわかってほしいだけ。

ほんと天の邪鬼なあたし。

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⏰:11/04/28 09:22 📱:F02B 🆔:uydJGteQ


#468 [夢。*]
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あえてプライベートで会うことを避ける。 ホストになんてハマってしまったらいい事なんてない、という固定観念があったから。

まわりのキャバ嬢は1日の給料を全部使い果たしに彼らに会いにいき、その給料ではたらず、違う世界に入り込んでゆく…

それはあたしのなかでは進んではいけない方向だった。

「な~…いつか。 ご飯くらい行こうってんじゃん…」

毎日いろんな会話をしながらも楓は外で会うことを要求し続けてきた。 何度かあたしの店にきていってきたけどあたしはスルー。

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⏰:11/04/30 22:29 📱:F02B 🆔:Sr0kPg3k


#469 [夢。*]
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「な~……」

今日も楓はドレスを着たあたしの隣に座ってあたしの肩に腕をまわす。

「…やめてよ」

あたしは回された腕をパシッと払いのける。 邪魔といって目を細めると楓は罰がわるそうに、焼酎のお茶割を飲む。

「……なっかなか折れないね…嫌いじゃないけど。 絶対手に入れてやるって気分になる。」

煙草をくわえてジッポで火を灯すとふうっと煙を吐く。

「……強引だし傲慢だね」

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⏰:11/05/06 08:40 📱:F02B 🆔:uzDsqM/Y


#470 [夢。*]
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あたしはチャイナブルーをクイッと飲むとテーブルをさっと拭く。

「…だめ?」

顔を覗いてくる楓。 腹が立つのは不細工じゃないこと。

「…もういいって…」

あたしは右手で彼の顔の前にだすと、意地悪そうに楓は笑った。

「………な~…」

あたしの右手をとって顔を近づけてくる。

ドキドキしてる自分に腹が立つ。

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⏰:11/05/06 08:42 📱:F02B 🆔:uzDsqM/Y


#471 [夢。*]
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休みの日。

久々に女友達4人でクラブに遊びに行ったあと、ベロベロになりながら帰路についていると…

「いつかっ!!!!」

ぼやけてよくわかんないけど五香ってあたしを呼ぶのはヤツしかいない…

「かえでぇ~?」

あたしはフラフラしながら彼の腕を掴んで倒れそうになる。

「…珍しいじゃん、酔っぱらいなの……家までおくろっか?」

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⏰:11/05/06 08:46 📱:F02B 🆔:uzDsqM/Y


#472 [夢。*]
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やっぱりあれだね、…酔っぱらってると甘えたくなるんだろうね。

基本お酒が強いあたしは、楓の前で酔っぱらったとこを見せたこと、なかったから。

「……うん…」

あたしは楓に抱きしめられたままタクシーに乗ったけど、そのあとの記憶がない。

目をさましたら、なんかお洒落な部屋にいた。 ドアをあけると広くてキャバクラみたいな店内。

「?」

あたしは目はぱちぱちさせながら見渡すと髪の毛がつんつんの男の子があたしをみてあっ、と言う。

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⏰:11/05/06 08:49 📱:F02B 🆔:uzDsqM/Y


#473 [夢。*]
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「かえでさ~んっ」

あー…まだ眠い。 あたしは男の子の配慮を無視してまたソファに寝転がると瞬時に眠りにつく。

「いつか~……」

ヤツがあたしを起こそうとしてる。

「…起きないなら俺んちにお持ち帰りするけどいいの?」

もちろん、そんなこと言われた記憶なんていっさいなかった。

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⏰:11/05/06 08:51 📱:F02B 🆔:uzDsqM/Y


#474 [夢。*]
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チュンチュン

都会でも小鳥って鳴いたりするんだなあ。

「ん~~……」

あたしは寝返りをうつ。

ゆっくり目をあけるとヤツがいて、あたしは驚いて悲鳴をあげる。

「……なんだょぉ……」

目をこすりながら楓が言う。

もちろんあたしは、酔っぱらって家の場所もいわないあたしを楓が自分の店でケアしてくれて、自宅で面倒みてくれてたのも、知る余地もなかった。

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⏰:11/05/06 08:54 📱:F02B 🆔:uzDsqM/Y


#475 [夢。*]
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よくみたら、あたし下着のみなんですけど! 楓はパンツ一丁だし!

あたしの血の気がひいてゆく。

「……うそ…」

「悪いけど俺が我慢してたら、お前からキスしてきたんだからな!!!!」

楓はまた罰悪そうに言う。

「昨日の会話教えてやろうか?録音しとくんだったし……」

はあ、と彼はため息をつく。

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⏰:11/05/06 09:01 📱:F02B 🆔:uzDsqM/Y


#476 [夢。*]
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昨日の会話。

「…はやく寝ろ」

楓がそういうとアクセを綺麗に机にならべ、着てた服を全部脱ぐと毛布にくるまった。

まじかよ…と俺はおもいながらも毛布のうえにまた、掛け布団をしてあげると猫みたいに口をふにゃんとさせて眠りについたみたいだった。

裸かあ……いい体してたな。 一瞬だけだったけど着替えのとき見えてしまって俺はどぎまぎしてた。 乳でかいし。

あ~~酔っぱらったやつ相手になに考えてんだか…

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⏰:11/05/06 09:04 📱:F02B 🆔:uzDsqM/Y


#477 [夢。*]
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俺はいやらしい想像だったり、考えを頭から追い出して少し離れて背中をむけて寝始めた。

やべ、緊張してるし…

俺はぎゅっと目をとじてどうにかして寝ようとしてた、すると…

「かえでぇ?こっち向いてぎゅーして?」

細い腕がすうっと毛布からでてきて俺背中にぎゅうっと抱きついてくる。

「はいはい……」

俺は五香のほうにむくと首に腕をまわしてきた。

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⏰:11/05/06 09:07 📱:F02B 🆔:uzDsqM/Y


#478 [夢。*]
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おっ、おい…下みたら谷間全開でしかも俺の胸元にそのでかい乳をぎゅうぎゅうしてくる。

…やべ、勃った……

俺は下半身だけ彼女からはなそうとするのに酔っぱらった五香は俺の足に自分のを絡めてくる。

ムラムラムラムラしてると、

ちゅっ

「へ?」

腕をまわした五香が俺の唇に確かにキスをおとしてきた。

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⏰:11/05/06 09:09 📱:F02B 🆔:uzDsqM/Y


#479 [夢。*]
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「……限界……」

俺はお返しに彼女の唇に吸いつくと五香は舌を絡めてきた。

右手は髪の毛をくしゃくしゃにして、左手を彼女は俺の頬に添えた。

俺は右手で彼女の背中に手をまわして邪魔なブラをはずす。 左でゆっくり耳を撫でる。

「……あぁ…、はぁ……」

五香の感じてる漏らす声はすごく色っぽくて、うずうずした。

「お前いいのかよ……」

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⏰:11/05/06 09:13 📱:F02B 🆔:uzDsqM/Y


#480 [夢。*]
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「……いいよ、早くきて?」

淫乱かよ。

そんなことを思いながらブラを床に落とすと柔らかい胸を両手でゆっくりさわってあげる。 乳首をさっとふれるだけで甘い吐息がでた。

「……まだいかない…」

俺は意地悪にほほえんだ。

「やぁ………」

酔っぱらった五香は超がつくほどのMだった。 俺のSっ気がそそられる。

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⏰:11/05/06 09:15 📱:F02B 🆔:uzDsqM/Y


#481 [夢。*]
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いじめればいじめるほど、体中からいやらしい汗を流して俺に早く早く、と催促してくる彼女を早く抱きたかったけど、あまりにも慎重にしたい自分がいた。

唇と唇を絡ませて、

手と手を握りあって、

そしてついに大事なところをこすりあわせると、ゆっくり鍵穴に俺のものが差し込まれていった。

「……あっあっ……かえでの……っ、おおきいっ……」

真っ赤な顔をしながら五香が言う。

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⏰:11/05/10 07:50 📱:F02B 🆔:aC5WVva.


#482 [夢。*]
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俺の腰まわりをぎゅっと掴んで離さなかった。 俺は無我夢中で五香を抱いた。

いつもツンツンしてる女が俺にしがみついて感じてる顔を見るとさらに興奮したし、なにより可愛かった。

「い…つか……っ」

俺の息もあがる。

五香はさっきよりも激しく息を荒くして何度も俺の肩にかみついた。

痛いけど気持ちいい。

「イクっ………」

俺はすぐに抜くと彼女のお腹のうえにいっぱい出して果てた。

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⏰:11/05/10 21:02 📱:F02B 🆔:aC5WVva.


#483 [夢。*]
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ちゃんと拭いてあげて、下着を履かせてあげるとすぐに五香は俺に絡みついてきて耳元でささやく。

「……まだ寝ちゃやあ…」

俺の上にまたがるとまた唇に吸いついてきて離さなかった。 五香の熱い部分が擦れて、またすぐに俺のモノが元気になった。

パンツの上からつんつんと先を当てる。

「…かえで?いつかのこと、すき…?」

うん、

「好きだよ……」

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⏰:11/05/10 21:06 📱:F02B 🆔:aC5WVva.


#484 [夢。*]
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すぐにパンツを横にずらすと中に入った。 まだ全然ヌルヌルしててあったかい。

「五香は……?」

酔っぱらってるとわかってるけど聞きたくなった。 もし記憶がないとしても、欲しかったんだ、惚れてる女からの…その言葉が。

「楓のことすきだよう?いつも意地悪いってるけど、……いつかは好きなんだよ?」

俺の頬に両手を添えるとそう言ってまた俺にキスした。

愛おしすぎる……

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⏰:11/05/10 21:10 📱:F02B 🆔:aC5WVva.


#485 [夢。*]
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「五香っ……」

俺は下から五香を突き上げると少し眉間にしわを寄せて気持ちよさそうに鳴いた。

「もっと良くしてあげる…」

ベッドはぐしゃぐしゃで、俺と五香のにおいでいっぱいになった。

何度しただろう?

終わればすぐに君が求めてきて、また抱いて…その繰り返し。

―――

一部始終を聞いて五香は赤面してうつむいた。

-

⏰:11/05/10 21:13 📱:F02B 🆔:aC5WVva.


#486 [夢。*]
-

「そゆこと!」

俺は言うこと言ってスッキリ。

一方の五香は恥ずかしいのか目も合わせてくれない。

「…いつか?」

「…………もういい?///」

真っ赤なりんごみたいな頬。

俺は可愛くて仕方なくてぎゅうっと抱きしめる。

「つきあう?」

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⏰:11/05/10 21:15 📱:F02B 🆔:aC5WVva.


#487 [夢。*]
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黙ったまま五香は縦に首を振る。

「もっかいする?」

にっこりほほえむと、もちろん形勢逆転。 楓はあたしをいじめまくって、あたしは恥ずかしくてあわあわして終わり。

それでも楓はあたしの頭も撫でながら「かわいい」と何度もつぶやいてくれた。

こうしてあたしたちはつき合ったんだ。

>>457-999

五香のおはなし

まだまだ続きます

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⏰:11/05/10 21:19 📱:F02B 🆔:aC5WVva.


#488 [夢。*]
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つき合うといっても当時は店長だった楓は毎日忙しく、誰よりも早く出勤して、誰よりも遅く退勤することが多かったし、

なにより付き合うようになってから、あたしが執着してしまう部分があって、お客さんからの連絡を優先してしまう楓に苛立ってた。

あたしが一番………

て思いたかったんだと思う。




…今日も楓の帰りを待つ。 ご飯つくってまってるんだけど、やっぱり遅い。

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⏰:11/05/16 10:38 📱:F02B 🆔:hyLSSmu.


#489 [夢。*]
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昼すぎに帰宅してきて、楓は服を脱いで簡単に片づけると、すぐさまベッドにはいった。

ブーブーと携帯が鳴る。

「はいは~いっ……」

今日はありがとね、とか今から寝るよっていう内容。 すぐ切ればいいのに、だらだら喋ってる。

電話をきった瞬間にあたしの口からこれでもかってくらいの愚痴がぼろぼろとこぼれる。

↓今までのアンカー
bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/12070/456

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⏰:11/05/16 10:42 📱:F02B 🆔:hyLSSmu.


#490 [夢。*]
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明日起きてから寝てたって言えばいいじゃん、とかあたしと客どっちが大事なの、とか。

「おまえバカ?客より五香のが大事なことくらいわかってるだろ?」

ため息をつきながら頭をくしゃくしゃとして不機嫌そうに彼はそっぽを向いて寝る。

今思えば、疲れて帰ってきてる彼に罵声と愚痴ばっかり浴びせて、よく【別れよう】だとか言われなかったなと思う。

ほんと楓はあたしを愛してくれてたんだと思う。

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⏰:11/05/16 23:05 📱:F02B 🆔:hyLSSmu.


#491 [夢。*]
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そんなある日、

楓の家で寝泊まりを続けてたあたしに大きな届け物がきた。

ドアが雑にあいて、どーんと言う音と共に楓の声が聞こえた。

「五香! こいつ頼むわっ……俺社長んとこいってくる! 悪いっ…」

バタンとドアが閉まって、あたしは急いで玄関に向かうと寝転がってるひとがいた。

「も~………」

あたしは何度もそのホストくんをたたくけどおきない。

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⏰:11/05/16 23:09 📱:F02B 🆔:hyLSSmu.


#492 [夢。*]
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少しの間顔をまじまじみていると、すうっと目が開いて、ぱっと体を起こす。

突然正座をし始めて深々と頭をさげてきた。

「すぃあせんっ!!!! 楓さんのお嫁さんですよね! 初めまして! おじゃましてます!」

酔っぱらってて全然呂律まわってないのにしっかりとした挨拶をする彼。 てかなんであたしが楓の嫁なんだろ…ま、いいや。

「俺鍵なくしちゃって~…楓さん優しいから今日泊まれっていってくれたんすけど…俺迷惑かけてしまって~↓」

しょぼんとするホスト。 顔は男前なのにぐしゃぐしゃ。

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⏰:11/05/16 23:15 📱:F02B 🆔:hyLSSmu.


#493 [夢。*]
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「水いる?」

あたしはキッチンに向かって歩き出すと子犬みたいにふらふらついてくるホストくん。

「名前は?」

「りゅーです!」

にこにこ笑いながらピースをする彼は可愛いな~と思いながら水をグラスに注ぐ。

「はい」

と渡すと満面の笑みで水を飲み干す彼。

-

⏰:11/05/16 23:26 📱:F02B 🆔:hyLSSmu.


#494 [夢。*]
-

あたしをじいっと見つめると子供みたいにクシャッと笑う。 それから彼は言う。

「……楓さん、お嫁さんのこと、ちょ~~~自慢するのに写真もみせてくれないんですよ~~~」

ふんって鼻息を荒くして言うりょーくん。

「…なんか盗られるのがいやなのか?わかんないですけど……過去に俺、手出すの早かったって話をしたら、胸ぐらつかまれて手だしたら殺すよ?ていわれましたよ~~~」

楓ったら従業員にまでそんなこと言ってるんだ。 なんだか恥ずかしい。

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⏰:11/05/20 05:47 📱:F02B 🆔:9ZFDG6Qo


#495 [夢。*]
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りゅーくんはあたしに仕事中の楓のことをたくさん教えてくれてたんだけど眠くなったみたいで、喋っている途中で、ソファにゴロンとなると眠りについたみたいだ。

それから数分後にドアが開く。

「……ただいま…」

あたしは玄関に彼を迎えに行く。

「おかえりっ」

「龍大丈夫だった?…てなんでそんな上機嫌なの?」

可愛いけどと頭を撫でられる。

「ん?んーんっ、別に?」

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⏰:11/05/20 05:51 📱:F02B 🆔:9ZFDG6Qo


#496 [夢。*]
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あえて内緒にしとかないと、従業員の前で言わなくなったら、こうやって聞くことがなくなるもん。

楓はネクタイをはずしてスーツをハンガーにかける。 あたしはそれを受け取ってクローゼットになおしてあげる。

「さて~っ、寝るか」

楓は布団の中にいったのに、いつもなにも言わずに布団をめくってあたしを待ってくれる。

あたしは中にはいると彼のからだに抱きついて彼のにおいを確認する。

アンカー↓
bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/12070/456

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⏰:11/05/20 05:55 📱:F02B 🆔:9ZFDG6Qo


#497 [夢。*]
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―……

「だからっ……絶対来るなよ!」

あたしの質問を楓は全否定する。 内容は毎回同じこと。 …楓の店に遊びにいきたい、ただそれだけのこと。

でも楓は来たら別れるからな、まで言う。

「ん~~大事にされてるんじゃないの~?うらやましいけど」

と言う人もいれば

「店に違うタイプの彼女がいるから…じゃない~?」

と言う人もいる。

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⏰:11/05/22 11:59 📱:F02B 🆔:Z6NzLN3.


#498 [夢。*]
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「てゆうか行く?」

クラブ帰りのあたしに悪友の弥生が言う。 少しお酒がはいってて、あたしたちはいい感じだった。

「……いくっ!!!!!」

楓の連絡を待たないまま、あたしたちは楓の店club Heartsに足を運んだ。

「「「いらっしゃいませ」」」

今時ぽい子たちが沢山いる。

「五香っ……おまえ……」

少し怒った顔をする楓があたしの目の前で言う。

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⏰:11/05/22 12:03 📱:F02B 🆔:Z6NzLN3.


#499 [夢。*]
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弥生はホストクラブ初めてだったはずなのに周りをキョロキョロもせず、どんと構えてウェイターさんに飲み物を頼んでた。

すぐに楓は剣幕な顔をしてあたしの隣に座る。

「来んなっつっただろ?」

こっそりあたしの手をぎゅっと握る彼。 あーお酒入ってるからか、キスしたい。

「へえ……」

弥生はにっこりほほえむ。

「いいじゃん、いい男ぽいね」

でしょ?

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⏰:11/05/26 07:57 📱:F02B 🆔:yon.VSLM


#500 [夢。*]
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「まあ、でもホストだもんね?」

少し不適な笑みをみせると弥生は乾杯、といってあたしのグラスに自分のグラスを合わせた。

ホスト…だもんね?

周りをみると男の子たちが腕をまわして女の子の目を見つめている。 …まるで恋人みたいに。 でもあれは、【偽造】カップルなんだよね?

女は金で時間を買い、男は金で妥協する。

キャバクラも一緒。

けど、なんだか胸が痛い。

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⏰:11/05/28 01:02 📱:F02B 🆔:WGpHMEFc


#501 [夢。*]
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トイレに行こうとするとトイレ前でイチャイチャしてるホスト君と女の子がいた。

「なに?あれ雅也のお客さん?」

「妬いてんの?可愛いな~…大丈夫だよ、あいつ金持ってるだけだからさ~」

「雅也はあたしには甘えてくれるもんね…?」

うん、と微笑む彼。

その表情をみて安心する彼女。

でもこれはすべてストーリー、ほんとは雅也は他にいるはずなんだ。 それか、本当にこの彼女が好きか、金持ってる客が本当は好きかもしれない。

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⏰:11/05/28 01:05 📱:F02B 🆔:WGpHMEFc


#502 [夢。*]
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じゃあ……楓も?

もしかしたら店に来るなと言うと大事にされてるって勘違いして、いつかイベントのときに来てって言われるかもしれない。

龍くんを家に連れてきたのも、あたしが本当の彼女のように仕上げるための演技なのかもしれない。

どうなの?

あたしは不安げに楓を見る。

「…なに?」

不機嫌そうな彼。

これは何か卸せっていう合図?

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⏰:11/05/28 01:08 📱:F02B 🆔:WGpHMEFc


#503 [夢。*]
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「…どうせ五香のことだから心配してんだろ?いろんなこと妄想してさ。 だから来るなって言ったのに。」

捨てぜりふを吐くと内勤に呼ばれた楓はどこかにいってしまった。

「信じてあげたら…?」

弥生がビールをすうっと飲み干すとまじめな顔で言った。

「あたしは期待はしないけどね…裏切られるのが怖いもの。 信じてて、裏切られたら、いきてけないもん…」

でも、信じないとうまくいくわけがなかった。

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⏰:11/05/28 01:13 📱:F02B 🆔:WGpHMEFc


#504 [夢。*]
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不安要素なんてあげてしまえば、いくらでもある。

今まで水商売のひとにだまされてきた子達はあたしの状況でもこう考える。

ある程度顔やスタイルがいい子は育てておいて、いざとなったら風呂に行かせるだとか、ただの趣味だとか、そんなことを言われると彼女って言い切れる自信がなかった。

「「「 いらっしゃいませ 」」」

綺麗なドレスをきた同業者の女の子が楓の腕に手をまわして奥のvip席に入ってく。

少しすると楓が戻ってきた。

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⏰:11/05/28 04:04 📱:F02B 🆔:WGpHMEFc


#505 [夢。*]
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「…誰、あれ……」

「ああ、俺のエース。」

エースとは自分のお客さんのなかのトップ=大切な客=お金を一番自分におとしてくれてるお客さんてことだ。

あんな綺麗な人なんだ……

「長いの?」

「ん~、まあ3年くらいの付き合いじゃないかな?ほんと喋ることないからね…」

苦笑する楓。

そういえば楓は今までお客さんの話とかしてくれなかったよなあ……

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⏰:11/05/28 04:09 📱:F02B 🆔:WGpHMEFc


#506 [夢。*]
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アンカー

bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/12070/456

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⏰:11/05/28 04:13 📱:F02B 🆔:WGpHMEFc


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