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#227 [愛華]
天宮は………どうなんだろう?
学校での天宮を知らないから…。


好きなひとはいるのかな?
彼女がいたりするのかな?


あたしにしてくれたみたいに


強く、抱きしめたりするのかな。



胸がキュッと締まった気がした。

⏰:11/03/06 14:35 📱:840SH 🆔:l62WpSoY


#228 [愛華]
「あ、陽向!あたしたち次
家庭科だよ。早く行かなきゃ」

「え?あ、うん!」


あたしは最後のひとくちを
口に入れると、慌ててお弁当を
包みはじめた。


「次家庭科なんですか?」

「うん、ケーキつくるんだ」

「つくったやつ、下さいね」

「へ?」

⏰:11/03/08 21:52 📱:840SH 🆔:Cm3N/Fw6


#229 [愛華]
「甘いの好きなんで」

「へぇー知らなかった。
いいよ。天宮にあげるよ」

「期待してます」



「陽向ー!はやくー!」

「はぁい!」


急かす皐月ちゃんに返事をして
扉に走り出した。

⏰:11/03/08 21:56 📱:840SH 🆔:Cm3N/Fw6


#230 [愛華]
'







甘くていいにおいが調理室に
立ち込める。
こんがりと焼けたケーキに
甘さ控えめの生クリームを絞り
仕上げにイチゴを飾る。


「ふわぁー陽向上手だねぇ」

「料理は慣れてるんだー」

⏰:11/03/08 21:59 📱:840SH 🆔:Cm3N/Fw6


#231 [愛華]
我ながら上手くできたケーキを
眺めて少し嬉しくなった。

家出してきてからは天宮が料理
つくってたから不安だったけど…


横にある皐月ちゃんのケーキを
見ると、生クリームが皿に
飛び出し、ケーキが生のまま
だった。


「さ、皐月ちゃんスゴイね…」

「失礼なっ!」

⏰:11/03/08 22:06 📱:840SH 🆔:Cm3N/Fw6


#232 [愛華]
皐月ちゃんはそう言うと、
真剣な眼差しでスプーンを使いケーキの修正を始めた。


……見れば見るほど女の子だなぁ
かわいいし男の子には見えない。



「……ねぇ、皐月ちゃん」

「うん?なぁに?」

ケーキから目を離さずに
返事をする皐月ちゃん。

⏰:11/03/08 22:17 📱:840SH 🆔:Cm3N/Fw6


#233 [愛華]
「皐月ちゃんって昔から
そうなの?」

「へ?」

「あ、だから…その、女の子として生きてきたのかなぁって」

「あぁ…そーいうわけじゃない。中学生からかなぁ……」

「へぇ……そうなんだぁ…」


皐月ちゃんはケーキを見つめた
まま、話を続ける。

⏰:11/03/08 22:21 📱:840SH 🆔:Cm3N/Fw6


#234 [愛華]
「…でもさ、周りって冷たいの。みんなあたしを気持ち悪がって離れていっちゃった」

「………え…」

「離れていかなかったのは
滝と要だけ。あたしにはあの
二人がいればそれでいいの。
すごく………感謝してる」


悲しそうに笑う皐月ちゃんは
さっきの女の子らしい雰囲気とはまるで違って。

すごく綺麗な女の人だった。

⏰:11/03/08 22:27 📱:840SH 🆔:Cm3N/Fw6


#235 [愛華]
「この学校であたしを男だって
知ってるのは滝と要と陽向だけ!だからね……
陽向と友達になれたのすっごい
うれしかったんだよ?」

「…………ありがとう…」

「さ、ケーキ仕上げちゃお」


隣から皐月ちゃんの鼻歌が
聞こえる。


……あたし今。
嬉しくて泣きそうだった。

⏰:11/03/08 22:31 📱:840SH 🆔:Cm3N/Fw6


#236 [愛華]
そっかぁ。
天宮はやっぱり昔から
誰にでも優しかったんだね。
なんだか少し誇らしくなる。


天宮、ケーキ喜んでくれるかな。


あたしがラッピングにケーキを
包んでいると、隣の班から
声が聞こえた。


「……だ、大丈夫かなぁ…」

「大丈夫だよ!天宮優しいもん」

⏰:11/03/08 22:38 📱:840SH 🆔:Cm3N/Fw6


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