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#271 [愛華]
「え、っていうか……」
「なに?」
「羽田さん、天宮があんなに
機嫌悪い理由わかんないの?」
「へ?松矢君わかるの…?
あたしわかんなくて、毎日
困ってるんだけど」
「ふーんそっかぁ………
天宮、災難だねそりゃ」
「え?なになに?教えてよ!」
「はは、内緒だよ」
:11/03/19 23:47
:840SH
:6u.1D6jM
#272 [愛華]
「なにさ、それー!」
学校でたくさんの人と過ごす内に
人との打ち解け方もなんとなく
だけどわかってきた。
人を信じることが怖かった。
触れられることが怖かった。
限られた自分だけの空間があればそれで安心できると思った。
でも、そんなに難しいことじゃ
ないんだよね。
:11/03/19 23:52
:840SH
:6u.1D6jM
#273 [愛華]
きっとそれはすごく簡単なこと。
ひとを疑わなければいけない。
ここではそんな必要はない。
少しずつだけど。
「疑う」ことよりも
「信じる」ことのほうが
ちょっと勇気はいるけれど
すごく素敵なことなんだって
わかってきたの。
あたしの周りにいる人たちは
みんないい人なんだって。
そう信じたい。
:11/03/19 23:59
:840SH
:6u.1D6jM
#274 [愛華]
’
「……………」
「滝、うっす」
「おー要か。はよ」
「何見てんの?」
要は滝の視線の方向に目を向ける
:11/03/20 11:21
:840SH
:MoUUCc1A
#275 [愛華]
そこにはぎこちなそうに、でも
楽しそうに話す陽向と
松矢蓮の姿があった。
「………なるほど…」
「なぁ要。俺って嫌なやつ?」
滝が視線を窓にずらして呟く。
要は言葉の意味がわからない、
とでも言うように首を傾げる。
「……陽向さんが人に慣れる
ように、って学校に入れたのに
俺から離れてくみたいですげぇ
嫌だ。……全然優しくできない」
:11/03/20 11:26
:840SH
:MoUUCc1A
#276 [愛華]
「そんなもんだろ、みんな。
っつーかお前は陽向ちゃんの
前でもっと自分出していいと
思うよ」
「…………」
「前から思ってたけど、なんで
敬語使ってるわけ?」
「あれは、ちょっとした反抗」
俺は家族なんかじゃない。
家族として見ないでくれ。
そんな意味を込めた、反抗。
:11/03/20 11:29
:840SH
:MoUUCc1A
#277 [愛華]
でも、それが逆に陽向との間に
壁を作っているのでは………
と思ったけれど、それを口には
出さず、要はただ滝を見つめた。
円高校は学食のおいしさで
有名は高校でもある。
でもそれをいまだ口にしたこと
はなかった。
毎日天宮がお弁当をつくって
くれるから。
:11/03/20 11:33
:840SH
:MoUUCc1A
#278 [愛華]
天宮がかなり器用だ。
縫ってもおかしくなかった
あたしの腕の深いケガも
天宮の丁寧な治療のおかげで
傷痕は残ったものの、今は
しっかりと治っている。
あたしも料理は上手い方だけど
到底天宮には敵わないと思う。
お昼ご飯はあたしの至福の時、
でもあるのに…………。
最近のお弁当はひどいものだ。
:11/03/20 11:38
:840SH
:MoUUCc1A
#279 [我輩は匿名である]
「………なんじゃこりゃ」
9割白米1割おかず。
簡単に言うと嫌がらせです。
「陽向ちゃんってご飯食い?」
「いや、そういうわけじゃ……
っていうかなんでここにいるの
松矢君………」
物珍しそうに隣であたしの
お弁当を見つめる松矢君。
:11/03/20 18:38
:840SH
:MoUUCc1A
#280 [愛華]
「言ったじゃん、俺もたまに
ここ来るんだって。
今日、天宮たちは?」
「皐月ちゃんは生徒会の仕事。
要君は職員室。天宮は校長に
呼び出されたから今日はひとりで
お昼ご飯なんだ」
「そうなんだー」
そういいながらあたしの一つ下
の階段に腰を降ろした松矢君。
弁当の包み解き始めてるし。
:11/03/20 18:43
:840SH
:MoUUCc1A
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