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#384 [愛華]
「…………さみしくないよ」



そう言った松矢君の目は
言葉とはまるで正反対で。

さみしくない、という言葉は
まるで自分に言い聞かせている
ようで。



あたしは何も言えなくなった。


その瞳の奥に何があるのか
あたしにはわからなくて

怖くなった。

⏰:11/03/29 00:15 📱:840SH 🆔:FS3Myf2Y


#385 [愛華]
「信頼できる人と一緒にいる
ことはめんどくさくなんかない。

……松矢君も、そんなひとに
会えるといいね」



多分、このひとも。
色々な悲しみを背負ってる。

それは不本意に探っていいような
安っぽいものじゃない。

そんな気がした。

⏰:11/03/29 00:23 📱:840SH 🆔:FS3Myf2Y


#386 [愛華]
松矢君は瞳に色を戻すと
ちょっとだけ微笑んだ。


「……アトバイスありがと」

「え!?や、そんなつもり……
ていうか偉そうなこと言って
ごめんね……」

「んーん。うれしかったよ」



……今考えるとあたしほんとに
何偉そうに言ってたんだろ…

恥ずかしい。恥ずかしい!!

⏰:11/03/29 00:29 📱:840SH 🆔:FS3Myf2Y


#387 [愛華]
ぱたぱたと顔をあおぎながら
ペットボトルで頬を冷やす。


「陽向ちゃんは天宮を
すごく信頼してるんだな」

「うん、まーね。でも
優しくされると少し苦しい」

「え、なんで?」

「いつか、天宮と別れなきゃ
いけない時が来たら……

自分はどうなるんだろう、って
考えるとすごく苦しくなる」

⏰:11/03/29 11:46 📱:840SH 🆔:FS3Myf2Y


#388 [愛華]
「…………」


松矢君は黙ったまま。
やば、絶対引かれたよ……。

ていうか、あたしもあたしで
何ペラペラしゃべってんの。
今日はいらないことをたくさん
しゃべってしまってる気がする。



「……ごめん、今の忘れて!
気にしなくていいからさっ!」

「え?あぁ………」

⏰:11/03/30 00:13 📱:840SH 🆔:qJJkXGRo


#389 [愛華]
「お茶ありがとう!!午後から
がんばろーね!ばいばい!」


あたしは松矢君の返事を待たず
逃げるように階段を上がって行く
するとすぐに松矢君の声が
あたしに向かって飛んできた。


「………陽向!!」

「はい!!……え、呼び捨て…」

条件反射で振り向いて返事をしたけれどいきなりの呼び捨てに
ペットボトルを落としそうになる

⏰:11/03/30 00:18 📱:840SH 🆔:qJJkXGRo


#390 [愛華]
その様子を見て松矢君は笑うと
小さな声でつぶやいた。



「………陽向ってさ。


俺の大事だった人に似てる。」

「え?」



「俺が陽向の考えてることを
わかっちゃうのってさ、
それが原因なのかもしんない」


無邪気そうに、懐かしそうに、
でも悲しそうに、笑う。

⏰:11/03/30 00:26 📱:840SH 🆔:qJJkXGRo


#391 [愛華]
「………そう?」

「うん。そっくりだ」

「そっか。でもどんなに似てても
あたしはその人じゃないよ」

「うん。」



………どうしてそんな顔するの。



再び階段を上る。
足が鉛のように重かった。

⏰:11/03/30 22:09 📱:840SH 🆔:qJJkXGRo


#392 [愛華]








「おまたせー」

「遅かったね、陽向」

「え?あぁ………うん」


なんとなく天宮と目を合わせ
ずらくて俯いたまま席につく。

⏰:11/03/31 22:08 📱:840SH 🆔:z/QxPonw


#393 [愛華]
再び箸に手をつけようとした。


時。



「……天宮?これやったの」

「俺なわけないでしょう」

「嘘つけ。にやけてんじゃん」


半分以上残っている白米には、
中農ソースで馬がかかれていた。
意外と上手いのがムカつく。

⏰:11/03/31 22:19 📱:840SH 🆔:z/QxPonw


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