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#274 [愛華]








「……………」

「滝、うっす」

「おー要か。はよ」

「何見てんの?」

要は滝の視線の方向に目を向ける

⏰:11/03/20 11:21 📱:840SH 🆔:MoUUCc1A


#275 [愛華]
そこにはぎこちなそうに、でも
楽しそうに話す陽向と
松矢蓮の姿があった。


「………なるほど…」

「なぁ要。俺って嫌なやつ?」

滝が視線を窓にずらして呟く。
要は言葉の意味がわからない、
とでも言うように首を傾げる。


「……陽向さんが人に慣れる
ように、って学校に入れたのに
俺から離れてくみたいですげぇ
嫌だ。……全然優しくできない」

⏰:11/03/20 11:26 📱:840SH 🆔:MoUUCc1A


#276 [愛華]
「そんなもんだろ、みんな。
っつーかお前は陽向ちゃんの
前でもっと自分出していいと
思うよ」

「…………」

「前から思ってたけど、なんで
敬語使ってるわけ?」

「あれは、ちょっとした反抗」


俺は家族なんかじゃない。
家族として見ないでくれ。


そんな意味を込めた、反抗。

⏰:11/03/20 11:29 📱:840SH 🆔:MoUUCc1A


#277 [愛華]
でも、それが逆に陽向との間に
壁を作っているのでは………
と思ったけれど、それを口には
出さず、要はただ滝を見つめた。







円高校は学食のおいしさで
有名は高校でもある。

でもそれをいまだ口にしたこと
はなかった。
毎日天宮がお弁当をつくって
くれるから。

⏰:11/03/20 11:33 📱:840SH 🆔:MoUUCc1A


#278 [愛華]
天宮がかなり器用だ。
縫ってもおかしくなかった
あたしの腕の深いケガも
天宮の丁寧な治療のおかげで
傷痕は残ったものの、今は
しっかりと治っている。

あたしも料理は上手い方だけど
到底天宮には敵わないと思う。

お昼ご飯はあたしの至福の時、
でもあるのに…………。



最近のお弁当はひどいものだ。

⏰:11/03/20 11:38 📱:840SH 🆔:MoUUCc1A


#279 [我輩は匿名である]
「………なんじゃこりゃ」

9割白米1割おかず。
簡単に言うと嫌がらせです。



「陽向ちゃんってご飯食い?」

「いや、そういうわけじゃ……


っていうかなんでここにいるの
松矢君………」


物珍しそうに隣であたしの
お弁当を見つめる松矢君。

⏰:11/03/20 18:38 📱:840SH 🆔:MoUUCc1A


#280 [愛華]
「言ったじゃん、俺もたまに
ここ来るんだって。

今日、天宮たちは?」

「皐月ちゃんは生徒会の仕事。
要君は職員室。天宮は校長に
呼び出されたから今日はひとりで
お昼ご飯なんだ」

「そうなんだー」


そういいながらあたしの一つ下
の階段に腰を降ろした松矢君。

弁当の包み解き始めてるし。

⏰:11/03/20 18:43 📱:840SH 🆔:MoUUCc1A


#281 [愛華]
「松矢君、ここで食べるの」

「俺と一緒のお昼は嫌?」

「そういうわけじゃないけど」


気持ちのいい風が少し高い
位置にある窓から入ってくる。


この場所は、学校の中でも
お気に入りの場所。


……それにしても、天宮の機嫌はどうやったら治るのか……。

⏰:11/03/20 19:01 📱:840SH 🆔:MoUUCc1A


#282 [愛華]
あたしは最近の悩みを胸に秘め
ながら、白米を口に運ぶ。


そういえば………


「天宮なんで校長に呼び出されたのかなぁ……」

「あ、そういえば天宮って
校長の息子なんだよな?」

「うん、そうだよ」

⏰:11/03/20 19:09 📱:840SH 🆔:MoUUCc1A


#283 [愛華]
「そのことでさ……まぁ今日
聞こうと思ってたんだけど…」

「なに?」

松矢君は言いづらそうにして
弁当の箱を開けた。


「天宮は校長の息子で。陽向
ちゃんは天宮の遠い親戚であり
今は天宮の家に住んでいる。

そうだよね?」

「う、うん………」

「それを快く思わない
人達がいるんだ」

⏰:11/03/20 21:03 📱:840SH 🆔:MoUUCc1A


#284 [愛華]
「………は?」

「今かなり噂になってるけど
陽向ちゃん知らないの?」

「噂?もしかして、あたしと
天宮が付き合ってるとかいう
やつ?

それを快く思わない人達って…
天宮そんなにモテるの?」

「いや、天宮がモテるかどうか
なんて俺は知らないけど…

っていうかそんな噂じゃないよ」

⏰:11/03/20 21:07 📱:840SH 🆔:MoUUCc1A


#285 [愛華]
お弁当の中のミートボールが
松矢君の口に消えてゆく。

「……噂って?」


「……陽向ちゃんが。校長に
頼み込んでこの高校に転入した
らしい……っていう噂」

「はぁ?なにそれ?」

「円高校は県内でも有名な…
簡単に言えばエリート高校だから知らないところで反感を
買ってるかもしれないよ」


嫌な汗が流れた。
この感覚………私、知ってる。

⏰:11/03/20 21:18 📱:840SH 🆔:MoUUCc1A


#286 [愛華]











「……陽向さんが?不正に
転入した……だって?」

「うん。今そんな噂がね。
流れてるらしいよ」

⏰:11/03/20 22:03 📱:840SH 🆔:MoUUCc1A


#287 [愛華]
紅茶をすすりながら肩がこって
いるのか首を傾げる天宮校長。


「そんな馬鹿な。陽向さんは
ちゃんと転入テストを受けて…」

「まぁそうなんだけど。この
高校はお前も知ってる通り
学力が高い生徒達が集まる
進学校だ。我ながら素晴らしい
生徒達が集まった、ね。


必死に勉強して死ぬ思いで
この学校に入った生徒達もいる。

⏰:11/03/20 22:09 📱:840SH 🆔:MoUUCc1A


#288 [愛華]
その生徒達からしたら……」

「陽向さんの転入は納得が
いかない………ということ?」

「そういうことだ」

「そんな奴らほっとけばいい」

「ところがそうもいかない。
中には気性の荒い人達もいるから陽向ちゃんに直接なにかする
かもしれないね。

簡単に言えばイジメってやつ」


ニッコリ笑う我が父に、
どうしようもない怒りを覚えた。

⏰:11/03/20 22:14 📱:840SH 🆔:MoUUCc1A


#289 [愛華]
「だからね、お前が側にいて
守ってやんないとさ」

「……父さんからそいつらに
不正転入なんてしてないって
言ってやれば済む話だろ」

「うーん、変に僕がかまって
陽向ちゃんと親戚なんかじゃないってばれても困るしね……

僕もけっこう危ない橋渡ってる
んだからさ。わかってよ」



ため息がもれた。
確かに最初に無理なお願いを
したのは自分だ。

⏰:11/03/20 22:20 📱:840SH 🆔:MoUUCc1A


#290 [愛華]
とは言っても、最近陽向さんとの仲はあまり良くない。
寧ろ、最悪と言っていい。


自分のつまらない嫉妬が原因。
そんなこと誰に言ったって
どうしようもないことだ。


松矢蓮……だっけ。
確か隣のクラス。
そういえばいつも一人でいる。
友達がいないのか?


………どうでもいいけど
気に食わない!!

⏰:11/03/20 22:26 📱:840SH 🆔:MoUUCc1A


#291 [愛華]
少し長くなったので…
今日の更新分
>>274-291

感想下さると嬉しいです(^-^)

⏰:11/03/21 00:51 📱:840SH 🆔:F7MCsyEo


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