*トワイライト・ゾーン*
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#31 [スピーディー]
電話が鳴ったのは、ユ―タが寝ようと思って立ちあがったときだった。

⏰:11/02/22 00:29 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#32 [スピーディー]
ナオト叔父さんは、とうとう居所をつきとめていた。

ユ―タはつっ立ったまま、母の顔から血の気が退いていくのを見ていた。

⏰:11/02/22 00:30 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#33 [スピーディー]
彼女はほとんど一語も発せず、ただ最後に、ささやくような声で、
「知らせてくれてありがとう、ナオト」
と言って、受話器を置いた。

⏰:11/02/22 00:33 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#34 [スピーディー]
そのあとユ―タのほうを向いた母の顔は蒼白で、これまで以上に老け込んで見えた。

「しっかりしなければだめよ、ユ―タ。 いい?」

⏰:11/02/22 00:34 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#35 [スピーディー]
ユ―タは自分がしっかりできる自信はなかった。
「今日の午後、東京でお爺ちゃんが轢き逃げ事故で、亡くなったのよ」

⏰:11/02/22 00:36 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#36 [スピーディー]
体の中から空気が抜き取られてしまったような感じがして、ユ―タは喘いだ。

「散歩中に、ヴァンにはねられたんですって。 目撃者の話では、黒い車だったそうだけど、わかってるのはそれだけ…それっきり」

⏰:11/02/22 00:40 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#37 [スピーディー]
母は泣きだした。

それにつられて、ユ―タも泣き出していた。

それが3日前のことだった。
それがユ―タには、遠い昔のように思えた。

⏰:11/02/22 00:41 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#38 [スピーディー]
ユ―タの父が死に、お爺ちゃんが死に、いままた、母が死にかけているようだ。

このビ―チにも死は押しかけてきていて、そいつがナオト叔父さんの声で電話で話しかけてくる。

⏰:11/02/22 00:45 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#39 [スピーディー]
死はあらゆるもののなかに入りこみ、潮風にのって匂ってくる。

ユ―タは怖かった。

⏰:11/02/22 00:46 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#40 [スピーディー]
カモメが灰色の空を声もなく飛び交っていた。

浜辺の重苦しい静けさも、空の灰色も、母の目の下にひろがってゆくクマのように、死を暗示しているように思われた。

⏰:11/02/22 00:49 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


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