†horror†
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#31 [輪廻◆j6ceQ96kak]
響歌『吉田さん! 吉田さん!』

響歌はベッドから下り、頼りになりそうな吉田から起こそうと、体を揺する。


優斗『………』

反応がない。


響歌『雪乃! 雪乃!』


雪乃『ん…』

雪乃は目をこすりながらゆっくりと目を開けた。

⏰:11/04/27 11:32 📱:SH003 🆔:t3.q0Fzo


#32 [輪廻◆j6ceQ96kak]
雪乃『響歌…どしたの…』


響歌『雪乃! 聞こえる? 音が…』


雪乃『み、耳が…』

両耳を塞ぐ雪乃。


しかし…


雪乃『音が…中に…入ってくる!!』


響歌『雪乃! 落ち着いて!』

雪乃は人格が変わったように、まるで別人のような目つきに変わった。

⏰:11/04/27 11:37 📱:SH003 🆔:t3.q0Fzo


#33 [輪廻◆j6ceQ96kak]
雪乃『鼓膜が…ギャアアアアアアアアアア!!』

そして、この世のものとは思えない悲鳴をあげ、その場に倒れ込んだ。


響歌『雪乃!!』

どうやら気絶しているようだった。

響歌は再び吉田の元に来て体を大きく揺らす。

⏰:11/04/27 11:40 📱:SH003 🆔:t3.q0Fzo


#34 [輪廻◆j6ceQ96kak]
響歌『吉田さん! 起きてください! 雪乃が!』

俯せになっている吉田の体を仰向けにしてその顔を見た時、響歌は言葉を失った。


吉田の目は白目を向いていて、顔は青白いのだ。

まるで首を強く締められている時のような顔。


響歌『よ、吉田…さん』

ベッドの方に後ずさりする響歌。

⏰:11/04/27 12:00 📱:SH003 🆔:t3.q0Fzo


#35 [輪廻◆j6ceQ96kak]
音は相変わらずうるさく鳴っている。

しかし今はその音よりも吉田の顔に恐怖心を抱いていた。


響歌『け…けいさつ…』

響歌はベッドに置いてある携帯電話を手にし、震えた手で『110』を押した。


警察が出て訳を話し、通話を切った響歌は中野敬太の元へ。

⏰:11/04/27 12:04 📱:SH003 🆔:t3.q0Fzo


#36 [輪廻◆j6ceQ96kak]
響歌『中野君! 中野君!』

大きく体を揺らすと、彼はすぐに目を覚ました。


敬太『響歌ちゃん…?』

響歌は涙しながら無言で敬太に抱きついた。


響歌『中野君…吉田さんが…うう…』


敬太『な、何があったんだよ?』

泣きながらも響歌は訳を話す。

⏰:11/04/27 12:11 📱:SH003 🆔:t3.q0Fzo


#37 [輪廻◆j6ceQ96kak]
敬太『警察は呼んだんだよね?』


響歌『うん…。でも私が…3人を巻き込んじゃったんだよね…』


敬太『響歌ちゃんは悪くないよ。もしかしたら、例のおばさんの呪いかもしれない。吉田さん、何度も馬鹿にしてたからさ…』


響歌『吉田さん…』

警察が来るまでの間、2人は寄り添い合っていた。

⏰:11/04/27 12:17 📱:SH003 🆔:t3.q0Fzo


#38 [輪廻◆j6ceQ96kak]
『ピンポーン』


警官『警察です! 開けてください!』

チャイムと声に気づいた響歌はすぐに玄関に向かってドアを開けた。


響歌『早く来てください!』

警官の手を引っ張り、部屋の中へ案内した。


そして吉田の元へ誘導。

⏰:11/04/27 12:22 📱:SH003 🆔:t3.q0Fzo


#39 [輪廻◆j6ceQ96kak]
警官『彼が吉田優斗さんですか?』


響歌『そうです! 早く調べてください!』

響歌は部屋の電気をつけた。


あの音はしていない。


警官が吉田の顔を覗き込む。


響歌は見ないように両手で顔を塞いだ。

⏰:11/04/27 12:26 📱:SH003 🆔:t3.q0Fzo


#40 [輪廻◆j6ceQ96kak]
すると、警官の口から意外な言葉が出てきた。


警官『あの、彼がどうかしましたか?』


響歌『…え?』

警官の言葉に唖然とした響歌は両手を下ろして吉田の方に顔を向けた。


見ると、吉田の顔はいたって正常であった。

⏰:11/04/27 12:29 📱:SH003 🆔:t3.q0Fzo


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