悪魔と天使の暇潰し
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#1 [匿名]
以前「天使と悪魔の暇潰し」を書いていた者です。

その続きというか新しい暇潰しを書きたいと思います(^^*)

前のを読んでなくてもきっと大丈夫ですので、暇なら読んでやってください。

⏰:11/04/27 00:47 📱:F06B 🆔:TQQHpbrg


#2 [のぞみ]
前の奴見てました!!

ちょっとずつでいいので
頑張ってくださいね

⏰:11/04/27 08:29 📱:N07A3 🆔:☆☆☆


#3 [匿名]
>>2のぞみさん
前もコメントくださいましたよね(*´д`*)ありがとうございます!

⏰:11/04/27 10:07 📱:F06B 🆔:TQQHpbrg


#4 [匿名]
悪魔と天使



俺は悪魔。

悪魔みたいな悪いやつとか、そういう比喩じゃなくて本物の悪魔。

基本的に悪魔の仕事は悪い事をした人間を地獄に突き落とす事。ただし俺は立派な悪魔じゃないからなかなか仕事を任されない。

毎日暇で暇で仕方がないから、俺はあいつと暇潰しをする。

あいつは天使。
天使みたいな良い奴っていう比喩じゃなくて本物の天使。

⏰:11/04/27 10:15 📱:F06B 🆔:TQQHpbrg


#5 [匿名]
あいつの仕事は俺とは真逆。人間を幸せにする為にせっせと働いている。

悪い事をしようとしている人間を食い止めてしまうから悪魔の仕事が減る。だから俺に仕事が回って来ないのか。全部あいつらのせいだ。

だけど俺はあいつが嫌いじゃない。むしろ好きだ。
人間は天使を、皆ニコニコしていて優しいと思いがちだがそれは間違いだ。

あいつはいつも冷静で、無駄に笑わない。どこか冷たい天使だ。

⏰:11/04/27 10:17 📱:F06B 🆔:TQQHpbrg


#6 [匿名]
俺は暇潰しをする時はだいたいあいつを誘う。一度も勝った事はないけれど、あいつとの暇潰しは楽しい。

あっちがどう思っているかは分からないけど、俺にはそんな事は関係ない。


暇潰しというのが、悪魔と天使とでやる、ゲーム。人間の中から一人ターゲットを決めて5日間付きまとう。その間にターゲットを自殺に追い込めたら悪魔の勝ち。生きる希望を与えられたら天使の勝ち。

⏰:11/04/27 11:40 📱:F06B 🆔:TQQHpbrg


#7 [匿名]
簡単なゲームだ。ターゲットと接触出来るのは一日二時間と決まっているが調度良い時間だと思う。

俺はあいつに勝てるまで何回でもあいつを誘うだろう。

あいつよりも一段でも高い跳び箱を跳んでやる!と意気込む小学生と似ている。

毎回ボコボコにやられてしまう喧嘩相手に、それでも挑む中学生にも似ているかもしれない。

立派な悪魔になる頃には、この暇潰しもきっと笑い話だ。そんなもんだ。

⏰:11/04/27 11:41 📱:F06B 🆔:TQQHpbrg


#8 [夢。*]
-

この小説大好きです前回のも楽しみに拝見してました悪魔ver楽しみです 返信は結構ですのでぜひお話を進めてくださいませ 小説の途中に失礼いたしました

-

⏰:11/04/27 13:27 📱:F02B 🆔:EHBT2kgY


#9 [慎太]
めっちゃすきです
天使と悪魔の暇つぶしのときからずっとみてました
更新頑張ってください\(^O^)/

⏰:11/04/28 11:36 📱:SH706iw 🆔:anPZ9V/Y


#10 [匿名]
皆様ありがとうございます!嬉しすぎます!

⏰:11/04/28 12:09 📱:F06B 🆔:RexzSorE


#11 [匿名]

一日目


「おし!今回もターゲットはお前に選ばせてやる!」

理由はない。

「ありがとう。」

じゃあ、とあいつが人間のいる下の世界を見渡しながらターゲットを選ぶ。

「あの人にしようかな!」


そう言って指を指した先には幸せそうに笑っている女がいた。

年齢は二十代の前半くらいだろうか。茶色いくるくるした髪の毛で、可愛い服装をしている。

⏰:11/04/28 12:10 📱:F06B 🆔:RexzSorE


#12 [匿名]
その女の隣には三十代の男が座っている。カップルだろうか。

「幸せそうなの選んだじゃねーかよ。お前が有利だなー」

思ったままに言った。

「いや、あの男さっきまで別の女といたよ。小さな女の子もいたから多分結婚してるんだろうね。あのターゲットは浮気相手だ。」

いつの間にそんな事まで見ていたんだこいつは。でもそれなら自殺の原因は作れる。上手くバラせばこっちのものだ。

⏰:11/04/28 12:13 📱:F06B 🆔:RexzSorE


#13 [匿名]
「僕はとりあえず様子を見るよ。」

あいつは下に行かずに、上からターゲットの事を調べるらしい。

あいつは丸一日ターゲットに接触しないという事がよくある。俺には理解出来なかった。どんな形でもターゲットに近付き、恐怖や不安、絶望を与えなくてはこの暇潰しの意味はない。

あいつの考えてる事は謎だ。だけど俺の考えはだいたい見抜かれる。何故だ?

⏰:11/04/28 12:15 📱:F06B 🆔:RexzSorE


#14 [匿名]
とりあえず下に行こう。

ターゲットと浮気男はカフェにいた。テラス席でお茶を飲んでる。

「今日は仕事お休みでよかったねぇ〜」

鼻にかかった甘えた声でターゲットは浮気男に触れている。

「そうだな。」

少しだけ笑った浮気男を見ると、温度差を感じてならない。

⏰:11/04/28 12:41 📱:F06B 🆔:RexzSorE


#15 [匿名]
観察を続けると、こんな俺でもすぐに分かった。ターゲットは本気でこの浮気男の事が好きだ。

でも浮気男はターゲットの事は好きじゃないだろう。若くて可愛い女だから、遊んでいるだけなんだ。

その証拠に、10分もしないうちにカフェを出てホテルに向かってしまった。まだ17時過ぎだというのに、馬鹿だな。

⏰:11/04/28 12:43 📱:F06B 🆔:RexzSorE


#16 [匿名]
脅す証拠に絶望の証拠。
暇潰しに勝つにはそれが必要だ。

あと少しで二時間が終わってしまう。考えてみればホテルに入った男女が二時間もかからないうちに出てくるとは思えにくい。

出て来た二人を写真におさめれば決定的な脅しの品になる。次にこんなチャンスはいつ来るか分からないから、今日のうちに撮っておきたいのだが、難しいかもしれない。

他に何か証拠になるようなものはあるのか?

⏰:11/04/28 12:46 📱:F06B 🆔:RexzSorE


#17 [匿名]
諦めかけたその時、ホテルからターゲットと浮気男が出て来た。

二時間になる五分前。
俺はなんという悪運の強さだろうか。まあ当たり前か、俺は悪魔なんだから。


「今度は朝までいたいなー」

ベッタリと浮気男にくっつきながら甘えるターゲットを見ると、なんだか惨めな気持ちになった。

この男には家庭がある事を早く教えてあげたくなる。

⏰:11/04/29 10:24 📱:F06B 🆔:CkGxWalM


#18 [匿名]
二日目


「昨日は上手く写真撮れたみたいだね。」

余裕の笑みであいつが声をかけて来た。非常にむかつく。今この暇潰しにリードしているのは間違いなく俺だ!

「おう!俺にかかればこんなもんだよ!お前はどーなんだ?昨日何かしたのかよ?」

多分何もしてない。

「昨日は上で見てたよ。今日は下に行って来ようと思う。」

⏰:11/04/29 10:26 📱:F06B 🆔:CkGxWalM


#19 [匿名]
こいつのフワフワした喋り方が俺の苛立ちを落ち着かせていく。

多分俺とあいつは相性が良いに違いない。

「何しに行くんだ?」

「何しにって、ターゲットを救いにだよ。悪魔が付きまとってるらしいからね!」

「ふん、挑むところだ!」

人間だったら良い友人になっていたのだろうか?そんな事を考えながら俺は下に降りた。

⏰:11/04/29 18:55 📱:F06B 🆔:CkGxWalM


#20 [匿名]
あいつはターゲットに会いに行ったのだろうか。そしたら何をするのだろう。

まだ俺はターゲットに何もしていないから、あいつはする事がないかもしれない。

まあ、明日になればあいつも大忙しになるだろうな。そう思いながら俺はあの浮気男の元へと行った。

夜の7時。
浮気男が仕事を終わらせ、家に帰る途中の道。

⏰:11/04/29 18:56 📱:F06B 🆔:CkGxWalM


#21 [匿名]
最寄りの駅で降り、改札を抜けた瞬間を見計らい俺は声をかけた。

「ちょっとー」

浮気男は気付かない。しょうがなく肩をポンポンと叩いた。

振り返った浮気男は俺の顔を見るとすぐに嫌な顔をした。少し悲しい気持ちになるがそんな事はもう慣れた。

⏰:11/04/29 19:01 📱:F06B 🆔:CkGxWalM


#22 [匿名]
人間の世界に行けば俺らも普通の人間と同じ姿になる。だけど悪魔っぽく感じるのかもしれない。


浮気男を間近で見ると意外と男前だった。堂々とした貫禄があり、女にモテてきたんだなと感じる。
ターゲットが騙されて、本気で好きになってしまうのも無理はない気がしてきた。

⏰:11/04/29 19:05 📱:F06B 🆔:CkGxWalM


#23 [匿名]
「話したい事があるんだけど、いいかな?」

俺はあまり演技はしない。前に警察と幽霊を演じて、それはそれは上手くターゲット達を騙したけど、疲れる。

「何でしょうか?」

浮気男の嫌な顔は崩れない。

「ここじゃ話しにくい内容なんだけど、いいの?」

俺の言葉に浮気男の顔はどんどん歪んでいく。

⏰:11/05/02 13:13 📱:F06B 🆔:ITgRPnl6


#24 [匿名]
怪しい者を見る目だ。ただそれは正しい判断だと思う。
「勧誘か何かならお断りします。宗教だとか絵画や壺には興味がありません。」

では、と浮気男は帰ろうとするので、とっさにあの写真を見せてみた。

ターゲットと浮気男が腕を組ながらホテルから出てくる写真だ。

「なっ!」

慌てた男は、写真を取り上げようとするので写真はポケットにしまった。

⏰:11/05/02 13:14 📱:F06B 🆔:ITgRPnl6


#25 [匿名]
「これさ奥さん宛に送りつけられたくないよね?浮気バレたら嫌だよね?」

不気味に笑ってみせる。

「か、金か?いくら欲しいんだ!金なら用意する!」

「…一億。」

人差し指を立てて浮気男の鼻すれすれの位地で見せてあげる。分かりやすいように。

「え、いい、一、一億!?」
驚きすぎだろ。

⏰:11/05/02 13:18 📱:F06B 🆔:ITgRPnl6


#26 [匿名]
笑いが込み上げてくる。

「嘘に決まってんじゃん。金なんかいらねーよ!」

何でもかんでも金で解決しようとしやがって。俺はそういう人間が大嫌いだ。

「じゃあ何なんだ?」

自分がからかわれた事に怒りが込み上げてきたのか、浮気俺の眉間には皺が寄る。

「…ただ」

⏰:11/05/03 14:52 📱:F06B 🆔:KitM6Z2s


#27 [匿名]
「ただ、この女と別れて欲しいんだ。どーせ本気じゃねーんだろ?もしこの女が本気で好きなら今の家族と離れろ。奥さんと離婚して、子供とは一生会うな!…さあ、どっちがいい?」

浮気男は何かを考えている。

「悩む事かよ。」

正直ガッカリだ。ガッカリだし悩まれては困る。

「てめーにとって一番大切なのは何だ?若いだけで何も考えてないあの馬鹿な女か?」

⏰:11/05/03 14:54 📱:F06B 🆔:KitM6Z2s


#28 [匿名]
「…そんなわけないだろ!」

浮気男が口を開いた。

「俺が一番大切なのは妻と娘だ!二人を手放すつもりはない!」

一安心だ。

「それでいい。あの女とは終わりにするな?嫌とか言うんじゃねーぞ。」

「ああ、もう十分遊んだ。そろそろ飽きてきた所だったからな。」

⏰:11/05/03 14:57 📱:F06B 🆔:KitM6Z2s


#29 [匿名]
「悪い男だなー。」

悪魔の俺が感心してしまう。

「それでいいんだろ?それだけでいいんだよな?」

浮気男はもう冷静さを取り戻していた。

「ああ、それだけでいい。しっかりやれよ。期限は明後日までだ。俺はお前達を見ているからな。変なマネしたら家族崩壊すると思え。」

浮気男の顔が少し強ばった。

「ばれないと思ったら大間違いだからな?」

⏰:11/05/03 15:00 📱:F06B 🆔:KitM6Z2s


#30 [匿名]
「お前は何者なんだ?何でこんな事をする。誰かに頼まれたのか?」

俺が帰ろうとすると浮気男から質問が飛んできた。疑問に思うのは当たり前だ。

見ず知らずの男に浮気の証拠を握られ、脅される。普通なら金を要求される所だが、それもなく、ただ別れろと言う。

「あの女の男か?」

そう思わせといた方がいいのか悩む。

⏰:11/05/03 15:02 📱:F06B 🆔:KitM6Z2s


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