悪魔と天使の暇潰し
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#201 [匿名]
ターゲットの様子を見ていた俺を、スーツ男達が十人程囲んでいた。

「よそ見してていいのか?」

「こうなったら殺すしかない!」

などと口々に話している。やっぱり殺すつもりは元々なかったみたいだ。


ナイフを持っている者がたったの三人で、他は鉄パイプやバットを持っている。

先にその危ない三人を殺そう。ちょうどナイフを持った三人は俺の目の前に並んでいた。これは一気に殺すのに最適だ。

今ターゲットが一人目を殺したやり方をマネしてみた。

⏰:11/07/22 22:33 📱:F06B 🆔:f4Qhwrxk


#202 [匿名]
地面を蹴り、真ん中の男に突っ込む。ターゲットよりもスピードは早い自信があった。

その結果、男は抵抗する事も出来ない内に、俺に首を切られ倒れた。

血が少し顔にかかった。
最悪。

「この野郎!」

右の男が俺の腹を刺そうとナイフを下の方に構えた。左の男も同じ様にナイフを下の方で構え、俺にぶつかろうとしている。

そんな二人の間にいる俺は、右の男を殺そうと向きを変えていたので、前後を挟まれている形となった。

⏰:11/07/22 22:38 📱:F06B 🆔:f4Qhwrxk


#203 [匿名]
このままだと腹と背中を同時に刺されてしまう。

だが、タイミングを逃さなければ、楽に二人は死んでくれる。

前後にあるナイフが皮膚に当たるか当たらないかの際どい瞬間を、俺は狙っていた。

着ている洋服にナイフが触れた瞬間、俺は体を横にずらした。ギリギリだったため、転んだように手を地面についたが、その瞬間苦しそうな声が二つ聞こえた。

俺を刺そうとした男二人は、俺がいきなりいなくなるもんだから、勢いを抑えきれずお互いを刺してしまった。

⏰:11/07/22 22:47 📱:F06B 🆔:f4Qhwrxk


#204 [匿名]
「うっ…」

苦しそうに倒れる二人はまだ息をしている。

「ごめんなー。苦しい思いさせて。すぐ楽にしてやるから」

これは俺の本心だ。

膝をつき、ブスッと一発心臓を刺してやった。

また血が飛び散る。こんな経験は初めてだ。

立ち上がりながら、右の頬についた血を左手の甲で拭う。血が拭えるどころか、伸びているのが見なくても分かった。

⏰:11/07/22 22:52 📱:F06B 🆔:f4Qhwrxk


#205 [匿名]
俺が立ち上がるとすぐに、ナイフ男三人の穴はまた新たな円陣を組む事によって埋められた。

七人の輪の中に俺がいる。


「もう許さねーぞ!」

誰も許してなんて言ってない。

「本気出してやる!」

出した所で状況は変わらないのに。

「お前らは本気で俺達を怒らせたみたいだな!」

俺は自分の身を守っただけだ。

「なめられたもんだぜ!」

それはお前らが馬鹿すぎるのが悪い。

⏰:11/07/25 19:36 📱:F06B 🆔:MpkiitL6


#206 [匿名]
一通り心な中で受け答えをしてから、ターゲットの様子を見た。

無我夢中でスーツ男達を切りつけている姿があり、倒れて動いていないスーツ男が明らかに増えていた。

心配はないだろう。


「お友達の心配してる暇があんなら、自分の心配しろよな!」


叫び声が背後から聞こえ、振り返るとすぐ側にスーツ男が一人立っていた。

両手で持ったバットが高らかに上げられ、今まさに降り下ろした瞬間だった。

⏰:11/07/25 19:40 📱:F06B 🆔:MpkiitL6


#207 [匿名]
きっと普通の人間だったら、避けきれずに殴られ死ぬだろう。

だが、何度でも言うが、俺は悪魔だ。その降り下ろす速度も、遅くて遅くて待ちきれないくらいだ。

教えてやりたい。
俺は人間ではない。悪魔なんだよ、と。
だからそんなに頑張って殺そうとしても、無駄だ、と。


避けようかどうしようか悩み、避けるのはつまらないと結論が出た。

⏰:11/07/25 19:43 📱:F06B 🆔:MpkiitL6


#208 [匿名]
見上げると、バットが俺の頭を真っ直ぐに狙っている。
あと20センチでぶつかる。俺は右手を頭の上で構えて、バットが手に当たるのを待った。


音は鳴らなかった。
俺の掌にバットが当たり、それを握る。

「こんなんで俺が殺せるとでも思ったのか?」

俺がそう言うと、スーツ男の顔が青ざめていった。

笑みすら浮かんでいた表情が、パッと強張った。

「なめられたもんだぜ」

このセリフは俺にこそ相応しい。スーツ男達が言ったところで、ただの勘違いだ。

⏰:11/07/25 19:46 📱:F06B 🆔:MpkiitL6


#209 [匿名]
バットをスーツ男から奪った。驚くほど簡単に、バットを手放すものだから拍子抜けしてしまう。

武器が二つになった。
右手で奪ったバットを左手に持ち替え、ナイフを右手に持つ。

「どっからでもかかってこいよ!」

勇者にでもなった気分だ。


血の気の引いたスーツ男達が束になって攻撃をしてきた。

一人では勇気が出なくても、大勢になれば気が大きくなる人間そのもの。ださくてこっちが恥ずかしくなる。

⏰:11/07/25 20:00 📱:F06B 🆔:MpkiitL6


#210 [葵]
あげ(・∀・)

⏰:11/07/29 01:06 📱:SH06A3 🆔:☆☆☆


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