悪魔と天使の暇潰し
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#273 [匿名]
>>272葵さん
ありがとうございます!いつも読んでくださって、凄く嬉しいです(*´д`*)

⏰:11/08/21 09:46 📱:F06B 🆔:iZMoJc/w


#274 [葵]
また書いてくださいね。楽しみにしてます

⏰:11/08/21 10:04 📱:SH06A3 🆔:☆☆☆


#275 [隆平]
かいてください!!

⏰:11/08/23 12:38 📱:F09C 🆔:RqlSIqKc


#276 [匿名]
葵さん、隆平さん
ありがとうございます!
次の暇潰しを、試しに視点を変えて書いてみたいと思います。

⏰:11/08/23 19:50 📱:F06B 🆔:6ehtGtFM


#277 [匿名]

一日目



今日も目覚ましの音で目が覚める。少し開いたカーテンの隙間から光が漏れている。眩しい。

隣に寝ている守を起こさなくちゃ。私が朝起きてから、まずする事。


「朝だよ。おは…―」
隣を見て、気が付く。

そうだ、守はいないんだ。

一体いつになったら慣れるのだろうか。

⏰:11/08/23 20:52 📱:F06B 🆔:6ehtGtFM


#278 [匿名]
悲しい気持ちが消えないまま、顔を洗いに行く。

ついこの間まで、隣には守がいた。顔を洗うのと歯を磨くタイミングは毎日一緒で、いつも蛇口の取り合いになる。

待たされる事がほとんどだったのに、二人で並んで歯を磨くあの時間が私は好きだった。

鏡越しに目が合うと、何だか嬉しくて、目が合うまでずっと守を見ていた事もあった。


楽しかったな。そう感じると同時に、言い様のない孤独感に包み込まれた。

⏰:11/08/23 20:54 📱:F06B 🆔:6ehtGtFM


#279 [匿名]
もう戻らない過去を振り返っても、何にもならない。そう言い聞かせながら、簡単な朝食を作り、一人で食べた。

「旨いじゃん!」

手の込んでいない料理でも守は旨いって言ってくれた。

守の声が聞こえた気がして、ふと正面を見上げてしまう。

何日同じ事を繰り返せば、私は学習するのだろう。

⏰:11/08/23 20:56 📱:F06B 🆔:6ehtGtFM


#280 [匿名]
洗い物をし、化粧と着替えを急いでする。

「忘れ物ないかー?」

家を出る五分前に、いつも守は私にそう言ってくれる。

だから今まで忘れ物なんてした事なかった。もう守は言ってくれないけど、今でも忘れ物はしない。守がいつも言ってくれた言葉や行動は、忘れた事などないから。

⏰:11/08/23 20:58 📱:F06B 🆔:6ehtGtFM


#281 [匿名]
家を出て、駅に向かう。
いつも二人で歩いた道程。

駅で別々の方向に向かう電車に乗る。いつも私が乗る方の電車が早くつくから、電車に乗りながらホームに立つ守に手をふる。そうすると守は、いつも照れ臭そうに手を少しだけ上げて私に合図をしてくれる。

その姿を遠目で見ると、なんだか旦那だとは思えなくて、恋人同士だった時に戻った気持ちになった。

なんでだろう?

今でも電車に乗り、ドアが閉まると守の姿を探してしまう。もうここに守はいないのに。

守がいない事を確認すると泣きそうになる。

今日もまだ心が晴れない。
守、どこに行ってしまったの?

⏰:11/08/23 21:01 📱:F06B 🆔:6ehtGtFM


#282 [匿名]
三十分程電車に乗ると、会社の最寄り駅につく。

ここからは、守の事をほんの少しだけ忘れられる。

二十八歳になった私はこの会社で働いて、もう五年になる。やりがいのある仕事だから、働いている時は他に何も考えられない。だからほんの少し、守を忘れられる。

別に、忘れたい訳じゃないけど、考えてしまうと辛くなるから、今は出来るだけ忘れたい。

溜め息が出る。

⏰:11/08/23 21:06 📱:F06B 🆔:6ehtGtFM


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