2年A組
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#152 [我輩は匿名である]
「(…美人…)」

「おい、鼻の下伸ばしてんじゃねーよ」

「のっ、伸ばしてねーよ!俺にはちゃーんと…」

「ちゃーんと、何だよ?」

土谷にニヤニヤ笑われ、龍也は内心「やべぇ」と口をつぐむ。

「…じゃっ、俺帰るわ」

「あ!?おいこら!」

土谷の声を振り切って、龍也は走って警察署を出た。

⏰:11/11/16 21:36 📱:PC/0 🆔:1VbN4.DY


#153 [我輩は匿名である]
「(…いや、別に言ってもよかったんだけどな…)」

思わず逃げてしまったが、龍也はふと思う。しかし、何だか急に恥ずかしくなった。

「…あ〜あ、つまんねぇなぁ…」

龍也はポケットに手を突っ込んで、ふと空を見上げてつぶやいた。

⏰:11/11/16 21:37 📱:PC/0 🆔:1VbN4.DY


#154 [我輩は匿名である]
毎日、そんな日が続いた。退屈で、でも安心な日々。

6日たったこの土曜日も、そんな日になるはずだった。

春香は財布に入れていたCDの予約券を手に、それを眺める。

予約の期限が今日で切れてしまう。本当は学校帰りに買う予定だったのだが、学校に行けなくなってしまい、買いに行くタイミングを完全に失っていた。

「…今日ぐらいいいよね。どうせ明後日からまた学校始まるんだし」

春香は立ち上がり、部屋を出る。

「お母さん!CDだけ買いに行ってきていい?すぐ帰ってくるから!お願い!」

台所で、母親に向かって手を合わせる。

⏰:11/11/16 21:37 📱:PC/0 🆔:1VbN4.DY


#155 [我輩は匿名である]
母親は少し考えた末、「すぐ帰ってくるのよ?絶対人通りが多いところだけを通りなさい」と了承してくれた。

「ありがとう!行ってきます!」

春香は大喜びし、鞄を持って家を飛び出す。

幸い、ここからCDショップまではそう遠くなく、大通りを通るので安全だ。

春香は久しぶりの外出に、なんとなく心躍らせながら歩く。

ただの買い物でこんなに開放感を覚えたことは、おそらく今までなかっただろう。

無事にCDショップに到着し、念願のCDを買った。

⏰:11/11/16 21:38 📱:PC/0 🆔:1VbN4.DY


#156 [我輩は匿名である]
「(やっと買えたー♪)」

袋に入ったCDを大事そうに鞄に入れ、店を出る。

そこで、ふとあることを思いついた。

「(…せっかくだし、ちょっとだけ本屋にも行こうかな)」

そういえば、雑誌も買いたかったっけ。春香は迷ったが、どうせすぐそこだし、と歩を進める。

同じ大通りの、少し先に行ったところに本屋はある。

⏰:11/11/16 21:38 📱:PC/0 🆔:1VbN4.DY


#157 [我輩は匿名である]
土曜日という事もあり、だいぶ混雑している。人をよけながらなんとか歩く。

「(あ、そういえば彩にメール送ろうと思ってたのに、すっかり忘れてた)」

ぼーっとしていると、突然全く関係の無い事を思い出すのは、よくある事である。

この間電話した時には、変な空気で終わり、ずっとそのままだった。

あの時、何て答えればいいのかわからなくて、黙り込んでしまった。きっと、彩は少なからず気にしているだろう。

「(帰ったらメール送ろう)」

そんな事を思っていると、向こうから歩いてきた男性にぶつかりそうになった。

「あっ…すみません」

目の前で止まったため、ぶつかりはしなかった。

⏰:11/11/16 21:38 📱:PC/0 🆔:1VbN4.DY


#158 [我輩は匿名である]
「こちらこそ」

愛想よく、目の前の黒髪の男性が笑う。

ホッとして、春香も小さく笑い返す。

その直後。

胸元に鈍い痛みを感じた。

春香はどうしたんだろうかと視線を落とす。

そして、自分の目を疑った。

目の前の男性の手が見える。そしてそれに握られているナイフも、それが自分に突き刺さっているのも、そこから溢れ出る赤い液体も。

⏰:11/11/16 21:39 📱:PC/0 🆔:1VbN4.DY


#159 [我輩は匿名である]
「心配しなくても、心臓に刺さってるからあんまり苦しまずに死ねるよ」

男性がにっこり笑う。

「バイバイ」

そして、素早くナイフを引き抜き、ポケットに入れた。

それ以上何も言えないまま、春香はその場に倒れ込む。

そうなってやっと、周りの人が気付いた。多数の悲鳴が上がり、騒然とし始める大通り。

男性は人の流れに乗り、その場から消えた。

こんなことなら、わざわざCDを予約なんてしなければよかった。期限が切れても、月曜日の学校帰りまで待てばよかった。薄れゆく意識の中で、春香は後悔した。

⏰:11/11/16 21:40 📱:PC/0 🆔:1VbN4.DY


#160 [我輩は匿名である]
春香ちゃああん(;_;)

⏰:11/11/16 21:45 📱:W62P 🆔:cvuFfvFM


#161 [我輩は匿名である]
彩の携帯が鳴る。ディスプレイを見ると、南里からの電話だ。

「もしもし」

「あ…突然ごめんなさい。南里です」

「こんにちは」

この間の事は水に流すとするか。彩はいつものように挨拶する。

「塩見さん…あなた、長谷部春香さんととても仲が良かったそうね」

南里の声は、どことなく暗く聞こえる。

「え?はい、いつも一緒にいましたけど」

春香がどうかしたのか。彩は首をかしげる。

⏰:11/11/22 19:27 📱:PC/0 🆔:tgc3i41M


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