2年A組
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#381 [我輩は匿名である]
「ああああああ!!」
悲鳴を上げながら、凛が獣のように目を見開いて睨んだ先には、煙の上がる拳銃を構えた南里の姿。
いるはずのない彼女を見て、凛は自分の目を疑い、一瞬動きを止める。
その直後、今度は背後から誰かに両腕を掴まれ、完全に動きが取れなくなってしまった。
「やっと捕まえたぜ、くそガキ」
:12/02/19 22:35
:PC/0
:qbNJL2rk
#382 [我輩は匿名である]
凛を確保し、土谷が勝ち誇ったような笑みを見せる。
「何で!?何であんた達がここに…!?」
「私が呼んだの」
凛が捕まる姿を見ながら、彩が言った。
「うっちーが誰かに撃たれた音がしたから、私たちの考えた通りだと思った。だから聞こえないように南里さんに電話して、すぐ来てもらうように頼んでたんだ」
:12/02/19 22:35
:PC/0
:qbNJL2rk
#383 [我輩は匿名である]
「残念だったわね。たまたま私たちは署に残ってたのよ。“何かあった時に困るから”って。…本当に何かあるなんて思ってなかったけど」
拳銃をおろし、南里が笑う。
「じゃあ、じゃあそいつが死んでたらどうしたのよ!?」
「死んで無い事を祈るしかなかった。でもその後すぐにうっちーの声がしたから、見てみたら肩撃たれてるだけだったから、大丈夫かなと思って」
「…おい…それはさすがに可哀相だろうよ。結構ぐったりしてるぞ」
土谷に言われて、彩は初めて後ろを向いた。
:12/02/19 22:36
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:qbNJL2rk
#384 [我輩は匿名である]
確かに彼の言う通り、誠は下を向いて黙っている。
「…大丈夫。うっちーも私も死なないよ」
彩は曇りのない目でそう断言した。
「何で…何で言い切れるのよ」
「約束したもん。ここに入る前に、『絶対死なないで』って」
「たったそれだけ?そんなの…」
:12/02/19 22:36
:PC/0
:qbNJL2rk
#385 [我輩は匿名である]
「あんたにはわかんないよ。お互いを信じ合う気持ちなんて」
彩に言われ、凛は下を向く。
「…殺して」
「あ?」
小さな声で凛が言ったのを聞き取れず、土谷が耳を傾ける。
「殺してって言ってるの!あんた達に逮捕されるぐらいなら、死んだ方がマシ!!あの男を殺されて、私の事恨んでるんでしょ!?早く殺しなさいよ!ほら!!」
焦るように言う凛に、土谷は憐れむような視線を向ける。
:12/02/19 22:36
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:qbNJL2rk
#386 [我輩は匿名である]
「…てめぇと一緒にすんな」
土谷は真剣な顔で答える。
「そりゃてめぇの事は殺したいぐらい恨んでるよ。顔が腫れあがるぐらいまでぶん殴ってやりてぇ。
でもなぁ、そんな事したって、あいつらは喜ばねぇんだよ。あいつらが望んでるのは、お前を逮捕する事だけだ。
…生きて償え」
そう言って、土谷は凛の両手に、静かに手錠をかけた。
:12/02/19 22:37
:PC/0
:qbNJL2rk
#387 [我輩は匿名である]
自分の手首にかけられたそれを見て、凛は呆然と立ち尽くす。
ちょうど、南里たちが呼んでいたらしい応援の警官たちが到着し、続々と中に入ってきた。
それを確認し、南里が拳銃をしまって彩達に駆け寄る。
「大丈夫!?外に救急車呼んであるから、すぐに運んでもらいましょう」
「はい…」
ホッとすると同時に、突然彩の頭を激しい痛みが襲った。
直後に吐き気とめまいもして、彩はそのままその場に倒れ込んだ。
:12/02/19 22:37
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:qbNJL2rk
#388 [我輩は匿名である]
目が覚めると、彩は知らない天井を見上げていた。
すぐ近くから、ピッピッと機械の音がする。
ゆっくりと周りを見渡してみると、点滴や心電図モニターが置いてある。
「…病院…?」
「目が覚めた?」
声がした方を向くと、そばに南里がいた。
「…南里さん…」
「軽い脳震盪だそうよ。大したことないって」
南里はそう言って、優しい笑顔を見せる。
:12/03/05 21:43
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:BntSR/HI
#389 [我輩は匿名である]
あぁ、そういえば凛に殴られたときに頭をぶつけた気がする。
彩はボーっとそう思った後、「あ!」と声を上げて飛び起きた。
「どうしたの?」
「うっちーは!?」
「あぁ、内村君なら肩手術して違う病棟に送られたわよ。さっき土谷さんが見に行ったら、先に目を覚ましてたそうよ。問題ないって」
「…良かった〜…」
最後に見た誠はぐったりしていたため、彩はホッと胸をなでおろす。
「あと、もう1人」
南里が笑ったまま補足する。
:12/03/05 21:43
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:BntSR/HI
#390 [我輩は匿名である]
「梶浦君も、意識が戻ったそうよ」
「本当!?そっかぁ…良かった…」
彩は笑って、安堵のため息を漏らす。
「…ありがとう。捜査に協力してくれて」
南里は優しく笑い、彩に礼を言った。
「いえ、そんな…」
「そして、ごめんなさい。あなた達の事…守ってあげられなかった。それに、あなた達がいなかったら、きっと事件はまだ解決できてなかったと思う。…本当にありがとう」
そう言って、南里は深く頭を下げる。
:12/03/05 21:43
:PC/0
:BntSR/HI
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