2年A組
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#275 [我輩は匿名である]
しかし、とうとうその犯人たちが動き出した。

彩達が尾行されてからちょうど10日後。他の高校に通う元2年A組の男子生徒2人の遺体が、大通りから一本路地に入ったところで発見された。

南里と土谷は険しい顔でその2人の遺体を見つめる。

2人の遺体には、数か所の銃痕。

「…動き出しましたね」

⏰:11/12/08 16:13 📱:PC/0 🆔:obBo.T/Y


#276 [我輩は匿名である]
南里が土谷に言う。

「…一体何人殺せば気が済むんだ?」

「この調子なら、おそらく全員でしょう。もしかしたら、この間退院した小山凛もまた狙われる可能性がありますね」

「彼女はまだ自宅療養の指示が出てる。しばらく家から出ないだろう。…本人も、まだ怯えた感じだったしな」

2人は小声で話し合った後、男子生徒の遺体に手を合わせた。

⏰:11/12/08 16:13 📱:PC/0 🆔:obBo.T/Y


#277 [我輩は匿名である]
その日の夜。

ベッドに寝転んでいた誠は、自分の携帯電話の着信音を聞いて起き上がる。

司からだ。誠は電話に出て、それを耳にあてる。

「もしもし」

「あ、いきなりごめん。この間、『この事件おかしい気がする』って言ってたじゃん?」

「あぁ、言ったな」

彩と話し合ったあの日の夜、誠は司にも同じ内容の話をしていた。

⏰:11/12/08 16:13 📱:PC/0 🆔:obBo.T/Y


#278 [我輩は匿名である]
「…俺、わかっちゃったかもしれない」

「…え?」

「それって…」

司はそこまで言って、なぜか黙り込んでしまった。

「…司?」

不審に思って、誠が声をかける。

「…やばい。後ろに誰かいる」

⏰:11/12/08 16:14 📱:PC/0 🆔:obBo.T/Y


#279 [我輩は匿名である]
司が声を潜め、誠に言う。誠はそれを聞いて顔色を変えた。

「お前、今どこにいるんだよ」

「外」

「何で!」

「仕方ないだろ?バイト先から電話かかってきて、『今日だけどうしても出てくれ』って言って聞かなかったんだから。ごめん、また後でかけ直すから」

「え?おい司!」

誠は彼の名前を呼ぶが、聞こえてくるのは電話が切れたことを示す機械音だけだった。

⏰:11/12/08 16:14 📱:PC/0 🆔:obBo.T/Y


#280 [我輩は匿名である]
もう1度かけ直すが、司は出てこない。

しかたなく、今度は着信履歴から南里の携帯番号を探し出し、彼女に電話を掛ける。

「もしもし南里です」

「内村です。今ちょっといいですか」

誠の切羽詰まった声に、南里は「…何かあったの?」と慎重な声で聞き返す。

「梶浦司が、今誰かに狙われてます。探し出して、保護してもらえませんか?」

「梶浦司…?…あぁ、あなたの親友の。“狙われてる”って?」

⏰:11/12/08 16:15 📱:PC/0 🆔:obBo.T/Y


#281 [我輩は匿名である]
「今電話してたら、『誰かにつけられてる』って…。あいつ、バイトの帰り道だと思うんです。早くしてください」

「“バイトの帰り道”だけじゃわからないわ。今から場所を割り出して、すぐに向かいます。もし彼から連絡があったらすぐに教えて」

「わかりました」

南里はそう言ったが、誠は納得のいかない顔で携帯電話を見つめる。

しかし、その日に司が電話をかけ直してくることはなく、どこかでパトカーと救急車のサイレンの音がけたたましく鳴り響いていた。

⏰:11/12/08 16:15 📱:PC/0 🆔:obBo.T/Y


#282 [我輩は匿名である]
次の日、彩のもとに南里と土谷がやってきた。

「…何かあったんですか?」

玄関先で、彩は南里に尋ねる。

「…青山美穂さんが…」

「死んだって言うの?」

南里が全て言う前に、彩が彼女たちをにらみながら言う。

2人は何も言わない。ただ悔しそうな、申し訳なさそうな顔で黙っている。

⏰:11/12/14 21:27 📱:PC/0 🆔:MqhoO8ew


#283 [我輩は匿名である]
「…どうして…?どうしてよ!?いい加減にしなさいよ!!」

「…彼女の件で、あなたに伝えておきたいことがあって」

彩につめよられても動じず、南里が続ける。

彼女の態度に、彩もそれ以上問い詰めることはせず、口を閉じる。

「今から署に来てもらう事は出来る?」

「…いいですけど…」

一体警察署に何があるのだろう。彩は彼女たちについて行く。しかし、2人はまっすぐパトカーへは戻らず、向かいの誠のマンションに入った。

⏰:11/12/14 21:27 📱:PC/0 🆔:MqhoO8ew


#284 [我輩は匿名である]
「…警察署に行くんじゃないんですか?」

「行くわ。…彼も一緒にね」

そう言った南里が行き着いた先は、誠の家だった。

ベルを鳴らすと、誠が出てきた。

南里たちを見て、誠はなぜか苛立った表情で口を開く。

「…司は」

美穂の事しか聞いていなかった彩は、何のことかわからず南里を見る。

⏰:11/12/14 21:28 📱:PC/0 🆔:MqhoO8ew


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