漆黒の夜に君と。V[BL]
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#215 [ちか]
「ケン、俺、最後にもう一回だけ、アイツに好きだって言ってくる。」




上手く笑えているかは分からない。




だけど、
俺はそれだけ言って部屋を飛び出した。

⏰:11/10/23 00:46 📱:Android 🆔:mS2WTstg


#216 [ちか]
呼び止める声なんて耳に入らずに、消灯時間の過ぎた廊下をただひたすら走った。

必死だっていい。

カッコ悪くたっていい。


今までそんなになってまで、夢中になれることなんてなかった。

だけど、今回のコレだけは違う。
コレだけは違うから。

もう手放したくない。

⏰:11/10/23 00:49 📱:Android 🆔:mS2WTstg


#217 [ちか]
やっともうすぐ神崎の研究室に着く。

そう思うと自然に足は加速した。


もうすぐ、もうすぐ、
アイツに会える…───ッ

思いと共に心臓が強く脈打ち出したその時、


「待てよっ!!」


研究室間近で、聞き慣れた声に手を掴まれた。

⏰:11/10/23 08:55 📱:Android 🆔:mS2WTstg


#218 [ちか]
振り向くと息を切らしたケンの姿が目に映った。

「ケン…っ?!」

「お前、バカ?!こんな時間に居るわけないだろ!!とっくに帰ってるって!!」

ケンは息も切れ切れにそう言って俺の手を離さない。
痛いほどに。

「でも、そんなの行ってみねえと分かんねーじゃん!!」

居るわけ無い
そう言われると意地になって言い返してしまう。

俺の噛みつくようなソレに、ケンは苛立ちの混ざった溜め息を吐いた。

そして、

⏰:11/10/23 11:52 📱:Android 🆔:mS2WTstg


#219 [ちか]
ドンッ…───!!

「……〜っ!?」

肩を掴まれ思いっきり壁に叩きつけられた。

いきなりのことに声も出ず、俺はただケンを見つめる。
ケンの表情(カオ)に笑顔は無い。

怒気の混ざった声でケンは大声をあげた。

「お前も分かんない奴だなぁ…!!なんでそんな奴が良いんだよ!?」

その言葉が何を意味するのかさっぱり分からず、俺は動揺を隠しきれない。

⏰:11/10/23 13:55 📱:Android 🆔:mS2WTstg


#220 [ちか]
「ケン…?なに言って…」

苛立ちを全面に出したその物言いはケンらしくなくて、まるで知らない誰かを見てるようだった。

ただ理解出来ずに見つめる俺にケンは痺れを切らしたように怒鳴る。

「だから!!!!あんな奴より俺の方がお前のこと大事にしてんのに、なんでアイツばっかり見るんだよ!!」

大事…?
アイツばっかり…?

訳のわからない言葉達に頭が混乱する。

「…俺はお前が好きなんだよ!!!」


⏰:11/10/23 14:01 📱:Android 🆔:mS2WTstg


#221 [ちか]
その一言で何もかもの辻褄が合い、理解した。
しかしなんて言ったらいいか分からない。


だって俺は…

「でも俺…神崎が…」

神崎のことが好きで…───

そう言おうとした時、

「そんなの、すぐに忘れさせてやる…ッ」

「?!ん……ふ…ぅ…ッ」

突然唇を塞がれた。

⏰:11/10/23 15:19 📱:Android 🆔:mS2WTstg


#222 [ちか]
油断していた俺の両手を片手で拘束するとケンはさらに深いキスを寄越した。

「ちょ…っ、ん/// ケ…ン、息…出来な…っふ‥ぅ///」

クチュ…ッ‥ピチャ…

薄暗い廊下に淫らな音が響く。
自らの吐息がさらに厭らしく思えて、思わず目を瞑った。

絡められる舌に息も出来ない。

苦しくてケンの背中を乱暴に叩く。
すると、銀色の糸を引いてケンは唇を離した。

そしてニヤリと笑う。

「っ…なに、初めてなの?派でな見た目のわりに。クスッ…大丈夫!優しくしてやるから。」

「あ…ッ///な…にす‥‥っ!!!!やめ…ッ////」

着ている服のボタンがその手によって外されていく。


はだけていく上半身に恥ずかしくて紅潮していくのが分かった。

⏰:11/10/23 17:39 📱:Android 🆔:mS2WTstg


#223 [ちか]
どうにか逃れようと、必死にもがく。

が、俺より体格のいいケン相手ではただの体力の消耗にしかならない。

「クスッ…暴れても無駄だって。こんな時間、誰も来ないから。」

妖しく笑うケンの吐息が胸の飾りを掠める。

「ん…、そこ…で、しゃべ…んな…ぁッ///」

突然、飾りを甘噛みされ情けない声が漏れた。

「感じてんだ?可ー愛い。」

もはや羞恥心は限度を越え、無意識に涙がこぼれてくる。

⏰:11/10/23 17:47 📱:Android 🆔:mS2WTstg


#224 [ちか]
月明かりが窓ガラスから俺たちを照らし影を作る。

「すぐに気持ち良くしてあげるから…」

何度も通った廊下も、夜になると雰囲気が
変わり俺の知らない世界が広がっていく。

恐怖で足が震えた。

「や、やめ…っ」

神崎…

神崎、

神崎…──ッ

来るはずもないその名前を出ない声で何度も呼ぶ。

来るはず、無いのに…───

⏰:11/10/23 17:53 📱:Android 🆔:mS2WTstg


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