漆黒の夜に君と。V[BL]
最新 最初 全 
#319 [ちか]
「自信持ってドーンとかまえてりゃいいのよ、優里は。わかった?」
痛みに涙目になる俺をよそに、看護婦は一方的にそう告げると病室を出ていった。
去っていった後ろ姿を見つめながら俺は毒づく。
「あの乱暴ゴリラ女…」
しかしそう呟いた瞬間、再びドアが開き隙間から看護婦の顔が覗きこんだ。
「なんか言った?」
「?!べ、べつに?!」
地獄耳乱暴ゴリラ女の間違いだったと心の中で訂正し、ベッドの布団に潜り込む。
そして小さく笑った。
元気を出さないと、な。
:11/11/01 21:01
:Android
:DjtyBHfI
#320 [ちか]
それから数日経った日のこと。
あの看護婦のおかげなんて口が裂けても言わないけど、部屋を出る程度には元気を取り戻した。
そんな深夜、眠っていた俺は喉の乾きを覚え目を覚えた。
何か飲もうと自販機を求め、部屋を出る。
が、出て暫く歩くうちにナースステーションから話し声が聞こえてきた。
:11/11/01 22:03
:Android
:DjtyBHfI
#321 [ちか]
「で、話したの?優里に」
(俺…?)
自販機に行くには次の角を曲がればいいだけなのに、名前を出されたことが気になり、気持ちとは裏腹にそのままじりじりと体はナースステーションに近づいていった。
なんとなくしか聞こえなかった会話が、よく聞こえる場所まで着きそっと角に隠れる。
やましいことなんて無いのに、なんでこんなことしてるんだ、俺。
:11/11/02 00:06
:Android
:uZUHTXvM
#322 [ちか]
>>320訂正
目を覚えた→×
目を覚ました→○
ごめんなさい!
:11/11/02 00:08
:Android
:uZUHTXvM
#323 [ちか]
耳をすませれば、なんなく会話のすべてが聞こえてくる。
「先週話したわよ、一応…」
「一応?一応ってどういう意味?」
盗み聞きと言われても言い逃れ出来ないような状況と、自分関連の話だということに自然と体は緊張し、鼓動が速くなった。
看護婦は後ろめたそうな声で話を繋げる。
「手術のことはちゃんと言ったけど、」
「けど?」
けど、の後をなかなか言おうとしない看護婦に、俺まで「けど?」と聞き返しそうになった。
高鳴る心臓の音がうるさい。
:11/11/02 00:14
:Android
:uZUHTXvM
#324 [ちか]
いい加減聞くのに疲れたと痺れを切らし、立ち去ろうとしたその時、看護婦の小さな声が俺の足を止めた。
「……成功率80%だって嘘つい ちゃったのよ…」
「え?!何2倍増しで話してんのよ!!先生達は40%前後っておっしゃってたじゃない!」
…は?
80%は嘘?本当は40%前後?
何それ、どういう意味…?
:11/11/02 00:19
:Android
:uZUHTXvM
#325 [ちか]
「だってあの子が不安そうな顔するから…」
「だからって嘘ついていいってワケじゃないでしょ?!」
ドクン、ドクンと鼓動がさらに速くなっていく。
とっさに両手で耳を塞いだ。
嫌でも声が耳にこびりついてくる。
「あんな難しい手術を…っ」
聞きたくない。
「成功したって目が覚めないこともあるのに…っ!!」
聞きたくないッ…───
:11/11/02 00:25
:Android
:uZUHTXvM
#326 [ちか]
気づけば走りだしていた。
自分の病室に戻った俺は、
そのままズルズルと壁づたいに座り込む。
心臓の音が耳を支配していく。
今は確かに聞こえるこの音も、いつか止まって聞こえなくなるかも知れない。
いつでも隣合わせにある“死”
向き合っているようで見ていなかった“現実”…────
突然突きつけられた現実という名の恐怖に、俺は逃げるように耳を塞いだ。
──────────────………
───────────………
──────………
:11/11/02 12:57
:Android
:uZUHTXvM
#327 [ちか]
(TT)>>302訂正
読み返してて気づいたんですが、
同僚の言葉の中で手術が『今週末』になってますね(>_<)
正しくは『来週末』です!すいません(TT)
:11/11/02 21:55
:Android
:uZUHTXvM
#328 [ちか]
>>326続き
― 陽平side.―
「先生、お願いします」
「いや、でも、その日は〜…」
「前日でもいいんです!その前でも!」
「や〜…」
関わらないと再決心したのも束の間、
研究室に突然、看護婦に乗り込みをかけられた。
:11/11/03 00:19
:Android
:luRwubkA
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194