漆黒の夜に君と。V[BL]
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#224 [ちか]
月明かりが窓ガラスから俺たちを照らし影を作る。
「すぐに気持ち良くしてあげるから…」
何度も通った廊下も、夜になると雰囲気が
変わり俺の知らない世界が広がっていく。
恐怖で足が震えた。
「や、やめ…っ」
神崎…
神崎、
神崎…──ッ
来るはずもないその名前を出ない声で何度も呼ぶ。
来るはず、無いのに…───
:11/10/23 17:53
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:mS2WTstg
#225 [ちか]
「何してんだ。」
来るはずもない声が耳を掠めた。
それと同時にケンの手が止まる。
咄嗟に目を開け、声のした方に向けるとそこに居たのは…
「か…ん……ざき‥?」
紛れもない俺の好きな人。
「かん」
:11/10/23 18:26
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:mS2WTstg
#226 [ちか]
「なんでアンタが居…、」
「何してんだっつってんだよ。」
怒鳴るわけでもなく、淡々としていて低い声が廊下に響く。
ケンの顔から血の気が引いていくのが分かった。
会いたくて会いたくて仕方なかった相手がすぐ目の前に居る。
が、複雑な感情が混ざりあって声が出ない。
しかし神崎と目が合った時、
こぼれるように声が漏れた。
「たす…けて…」
その瞬間、
グイッ
「そういうことらしいから。」
腕を引っ張られ抱き締められた。
:11/10/23 18:55
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:mS2WTstg
#227 [ちか]
>>225訂正
最後の一文スルーでお願いします!
かんざきっていうセリフが間違って入ってしまいました;
:11/10/23 18:57
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:mS2WTstg
#228 [ちか]
「なっ…」
抱き締められたのも束の間、強引に腕を掴まれ、引っ張られていく。
顔の青いケンの姿が遠ざかっていった。
慌てて、神崎の顔を見上げる。
しかし神崎は俺の顔を見ようとしない。
「ちょ…っ、神崎…ッ」
「黙って引っ張られてろ。」
落ち着いた低い声が不思議と俺の心を落ち着かせた。
:11/10/23 20:14
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:mS2WTstg
#229 [ちか]
― 陽平side. ―
条件反射のようなものだった。
「たす…けて…」
そう言われた瞬間にはもう、
その細くて華奢な腕を引っ張っていた。
なに助けてんだよ、俺。
頭ではそう思っても体が動いてしまう。
勢いで抱き寄せた体は思っていた以上に細かった。
:11/10/23 21:27
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#230 [ちか]
慌てたように俺とあの男を交互に見る優里。
この顔、マジでむかつく。
その顔したいのは俺だっつーの!!
苛立つ感情が沸々と沸き始め、頭を支配していく。
蚊のような声で名前を何度も呼ばれ、鬱陶しさは頂点に達した。
「黙って引っ張られてろ。」
痺れを切らしたようにそう言うと優里すっかり黙りこんで俯いてしまった。
しかしそんなこと気にする義理はない。
そのままぐいぐいと引っ張っていき、
「ここ…」
結局着いたのは、
「研究室だ。悪いか。」
俺のハコ。
:11/10/23 21:51
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#231 [ちか]
「突っ立ってないで座れよ。」
出来る限り苛立った感情を抑えることを心掛け、ソファに座った。
だけど優里はドアの前から動こうとしない。
俺はノロい奴が嫌いだ。
「…………ん……よ」
メソメソした奴も嫌いだ。
「あ?」
でも
「なんで…ッ、助けたんだよ?!」
バカな奴が一番嫌いだ。
:11/10/23 21:57
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:mS2WTstg
#232 [ちか]
「お前が“助けて”っつったからだろうがっ!!!」
頭に血が上り、怒気の混ざった声が部屋中に響いた。
勢いで立ち上がったせいかソファには沈みきらない俺の跡が残る。
優里はいきなり怒鳴られて驚いたのか、口をパクパクさせている。
「それともなんだ、アレは“そういうプレイ”かなんかか?!」
俺の問い詰めるような怒声に、優里は勢いよく顔を横に振った。
その目は今にも泣きそうだ。
:11/10/23 22:05
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#233 [ちか]
溜め息と共に頭を掻いた。
いくらなんでも怒鳴りすぎたか。
大人気なかったかもしれない。
俺はもう一度自分の腰をソファに沈め直し、その隣を叩いた。
「いいから、こっち来て座…」
座れよ、そう言い終わる前に優里はそれを遮った。
「昨日は触んなって言ったくせに…。」
呟くようにそう言って、自分の右腕を擦る。
:11/10/23 23:46
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