漆黒の夜に君と。V[BL]
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#269 [ちか]
グイッ!!!…──
プツンと頭の奥で何かが切れた。
それと同時に優里の手を掴んだ俺はそのまま自分の顔の前に優里を引き寄せる。
優里は突然のことに目を白黒させ長い睫毛が何度も空気中を掻いた。
その瞳は美しい漆黒の色をしていて、金色の髪に似つかわしくないと改めて思う。
そんな優里の顎を片手で掴み、顔を強引に上げた。
驚いたその表情(カオ)は青く、若い。
だが、
「な、なにっ…す…?!」
その人の心の中に土足で踏み込んでくることも
若さゆえの過ちであることを
俺が教えてやる。
「お前、俺のためならなんでも出来るって言ったよな?なら、俺を本気にさせてみろ。」
:11/10/26 16:43
:Android
:7b8hSSCs
#270 [ちか]
そう言って強引に口づけをする。
昨日のキスとは全く違う、ただ強引で理性のある冷淡なキスを。
ついばむように何度か重ねた後、わざとらしく音をたてて俺は唇を離した。
微睡む漆黒の瞳が俺を見つめる。
その目をかしっかり見据えて俺は言った。
「お前が本気だって言うなら、俺を誘ってみろ。」
それで分からせてやる。
:11/10/26 23:06
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:7b8hSSCs
#271 [ちか]
揺らぐ瞳。
ほら、
「なに、それとも出来ない?やっぱり遊びじゃそこまでは出来ないよな?」
出来ないって言えよ。
こんなの遊びだって言えよ。
そうすれば全部、終わる。
:11/10/27 11:42
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:JMT4HDhY
#272 [ちか]
しかし俺の読みとは裏腹に、
揺れる瞳は徐々に焦点を定めていった。
そして優里はキッと俺を見据える。
ヤバイ。
この目、本気でやるつもりだ。
そう悟った時にはもう遅かった。
襟元をふいに引き寄せられ、再び重なる唇。
:11/10/27 15:57
:Android
:JMT4HDhY
#273 [ちか]
ぎこちなく、不慣れなのが伝わってくる。
緊張が伝わってくるソレは、やっぱりまだ青い。
そのまま、優里の舌は俺の首筋を這っていく。
俺はくすぐったいが昂る感情を自分なりに抑えて、ただ冷静にそれを受けた。
しかし、
俺のシャツのボタンを開ける右手は確実に震えている。
見ているだけで痛い。
:11/10/27 16:17
:Android
:JMT4HDhY
#274 [ちか]
思わずその震える手を掴んだ。
見ていられない。
「もういい。やめとけ。」
酷なことを強いてしまった、そんな罪悪感に少し苛まれながらも、これで本人自身が俺との関係をこれ以上望むことは無いだろうと俺は内心安堵の息をついていた。
出来ないことを出来ると言い張るなら
それがただの虚言でしかないことを
身をもって教える。
それが、寝言から醒める一番の薬なんだ。
たとえそれで俺が嫌われたとしても、仕方ないことなんだ。
そう自分に言い聞かせながら。
:11/10/28 00:45
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:k6d6Lilg
#275 [ちか]
俺の制止に優里は首を何度も横に振る。
思わず、掴んだ手に力が入る。
俺に固執する必要がどこにあるんだ。
考えても考えても分からない。
しかし優里は必死な表情で俺に訴えかけてくる。
「…なんで…っ、俺、無理なんかしてないしッ…こ、これくらい全然……!!!!!」
「口ばっか強がっても、顔見りゃ分かるんだよ。」
暫く無言の睨み合いが続いた。
そして、その沈黙を先に破ったのは
「わかった…」
優里だった。
:11/10/28 00:55
:Android
:k6d6Lilg
#276 [ちか]
「あんたは俺に諦めてほしいんだろ?」
「ああ。」
何を今さら。
そんなことを思いながら頷くと、
優里は再び話を繋げた。
「じゃあ、俺とヤれよ。」
「は?」
こいつ、本物の馬鹿だ。
今までの何を見て、そんなことが言えるのか。
俺はため息をついて掴んでいた手を離した。
「話になんねえな。お前には無理だ、やめとけ。」
そう言って、ポケットの中からタバコの箱を出す。
:11/10/28 01:02
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:k6d6Lilg
#277 [ちか]
すると、先程とは逆に今度はタバコを持っていた俺の手を優里が掴んだ。
「一回ヤってみれば、俺だってあんたのこと嫌いになれるかもしれないだろ?!」
「俺達は男同士だぞ。そんなことしなくても、結果は分かる。」
いい加減にしてくれ。
なんでそうなるんだ。
こいつは、いつも俺の読みとは違う方にばかり走っていく。
傷つく道にばかり。
かつての俺が進んだ道のように。
「そんなの、やってみなきゃ分かんねえじゃん!!!!!」
いい加減に、
「最後にするから…っ!!!!それで、諦めてやるから…!!!!!」
気づけよ。
:11/10/28 01:10
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:k6d6Lilg
#278 [ちか]
ドサッ…
重なりあうようにソファに鈍い音が響いた。
二人分の重みがソファに沈んでいく。
タバコの箱が床に落ちる音がすると、それっきり研究室は静まり返った。
俺が自分の下に倒れこむ優里の両手首を掴み、自由を奪うと、
一瞬、時が止まったように俺たちの間を張り詰めた空気が流れる。
「なら、お望み通りにしてやる。」
そして俺は優里のシャツに手をかけた。
:11/10/28 01:19
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:k6d6Lilg
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