漆黒の夜に君と。V[BL]
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#80 [ちか]
「こうやって、小銭投げて願い事すんの。」
「ふーん。」
チャリンと小銭が跳ねて、
賽銭箱に入っていく。
隣同士に並んで両手を叩いた。
そして目を瞑り、願い事。
…―願い事。
:11/10/13 20:02
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#81 [ちか]
暫くして顔を上げた。
恭弥も続いて顔を上げる。
目が合って少し照れくさくなった。
すぐにそらして、来た道に足を戻す。
少し歩いたところでふいに恭弥が口を開いた。
「そう言えば冥、なんてお願いしたの?」
「ほえ?!///」
やべ、変な声出しちゃった。
:11/10/13 20:08
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#82 [ちか]
「な、なんでもいいじゃん、別に!!///」
「え、なんで?教えてよ。」
必要以上に童謡されたのが気にかかったのか、さらに詰めよって来る。
だから、言えないんだって!!
心の中で懇願するように叫んだ。
「〜…っ、そういう恭弥はなんてお願いしたんだよ?!///」
「僕?」
そして、そんな俺に全く気づかない恭弥を避けるように質問に質問で返す。
が、恭弥は動じず真顔で答えた。
:11/10/13 20:18
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#83 [ちか]
「冥とずっと一緒に居れますように。って。」
「…〜っ!!!////」
なんで、コイツは
こう恥ずかしいことを
簡単に言えるんだよ!!////
内心でそう叱咤して、
俺の顔は一瞬で紅潮した。
:11/10/13 20:28
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#84 [ちか]
さらりと言ってのけて、もう一度恭弥は俺を見た。
「で、冥は?」
「ひひひ、秘密!!///」
それでも俺は言えない。
「僕言ったよ?」
だって、
「秘密ったら秘密なんだよ!!///」
:11/10/13 21:05
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#85 [ちか]
俺も実は
恭弥とずっと一緒に居れますように
って願ってたなんて
言えるわけ
ないだろ…。///
:11/10/13 21:06
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#86 [ちか]
「まぁ、いいや。」
漸くその言葉が出たことで、安堵のため息をつく。
そんな俺をよそに恭弥は話を続けた。
「そう言えば、言い遅れたけど」
「?」
紅潮している顔を見られるのが嫌で俯いていたが、それにつられてふいに顔をあげる。
そして、
「明けましておめでとう。」
短い間唇が重なった。
:11/10/13 21:11
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#87 [ちか]
「〜〜…っ!!!!!////」
収まりかけていた赤面が一気に再沸騰する。
全身が熱くなった。
「顔真っ赤。」
恭弥はそんな俺を見てクスリと笑う。
ちょうど月明かりが恭弥を照らして、その笑みが妖艶になる。
:11/10/13 21:22
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#88 [ちか]
その綺麗さに目が奪われそうになり、
思わず下を向く。
「………あ、明けましておめでとう。」
届くか届かないかギリギリの声量で返すのが精一杯だ。
心臓がドキドキする。
その甘い声や言葉、
笑顔に全神経が奪われそうだ。
:11/10/13 21:28
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#89 [ちか]
今年最初の夜。
漆黒の夜が俺たちを包み、
満月が照らした。
初めて会ったあの日のように。
:11/10/13 21:38
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