先生、あのね。[BL]
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#11 [うさみ。]
「あは、先生かーわいっ」


笑うと綺麗に並んだ白い歯が見えて、長い睫毛や色形の良い薄い唇、おまけに筋の通った高い鼻が憎らしい。

「…百瀬、先生をからかうな。」

俺は自分より背の高いソイツを不本意ながら見上げ、これでもかと言うほど睨み付ける。

が、その整った笑顔がくずれることはない。

「だって先生が可愛いから。」



それがかえって俺の中で毒々しい感情を生むのだ。

⏰:11/12/11 13:35 📱:Android 🆔:xH1.3UGc


#12 [うさみ。]
「お前な、今日で遅刻何回目か分かってんのか?テストだけ受けてれば3年に上がれると思うなよ?真面目に学校来い。」


日誌を軽くペラペラと振りながらそう言うと、百瀬は特に詫びる様子もなくまたヘラっと笑った。

「えー、先生が朝にモーニングコールでもしてくれたら、毎朝ちゃんと学校来るよ。」

「バカか。」

女を口説くような口振りを冷たくあしらうと少し悲しげな顔をして百瀬は唇を尖らせた。

どうせその顔も作ってんだろ。
そんなんで俺が騙せると思うなよ。

そう言わんばかりの顔で俺は呆れた目で百瀬を見た。

⏰:11/12/11 13:57 📱:Android 🆔:xH1.3UGc


#13 [うさみ。]
「…あと、お前この前のテスト現国だけ赤点。今日補習だからサボんなよ。」

俺は斜め上の端正な顔の前にビシッと指をさし、皮肉たっぷりにそう言い放った。

「えー…、」

漸くの期待通りの反応に俺は口角を上げる。

ふっ、心底めんどくさがるがいい。
そして落ち込めばいいさ。
なんせ現国は俺の担当教科。
百瀬は俺の授業に出たことないから知らないだろうが、俺は鬼の間宮と呼ばれるほど授業は厳しいんだぞ。

半端な態度で補習から解放してやるつもりは無いからな!!

覚悟しろ、あーはっはっはっ!!


「先生、顔緩んでるよ?」

「え?!あ、いや何でもない。」


いけないいけない、ポーカーフェイスを守らねば。
咳払いをして百瀬を見上げると、やはり少し不満げな顔を浮かべる百瀬。

⏰:11/12/11 15:23 📱:Android 🆔:xH1.3UGc


#14 [うさみ。]
暫く考えるような素振りを見せたあと、百瀬はふと尋ねた。


「現国って先生の担当だっけ?補習も先生がすんの?」


何を今さら。
まぁ、授業すらまともに出ないんだからそんなことを聞くのも無理はないか。

俺は頭の中で一人ツッコミと自己解決をしたあと、仏頂面で頷いた。


すると、急に百瀬の顔がパッと明るくなる。

⏰:11/12/11 15:37 📱:Android 🆔:xH1.3UGc


#15 [うさみ。]
「じゃあ出る!やった、すっげー楽しみ!!」


は?

いや、俺こんな反応期待してないんですケド。
ていうか喜ばれるとむかつくをんですケド。


「放課後だよね?オッケー、じゃまたあとで!」

俺が豆鉄砲でも食らったように驚き立ち尽くしているうちに、百瀬は勝手に話をまとめ疾風の如く去っていった。

⏰:11/12/11 15:41 📱:Android 🆔:xH1.3UGc


#16 [うさみ。]
なんだ、アイツ。

やっぱり変なヤツだ。
補習で喜ぶなんて。

まぁ、いい。
そんな顔できるのも今のうちだけだ。
どうせ俺の補習を一回経験すればそんな反応出来なくなるだろう。

そうだ、アイツはきっと怖いもの知らずなんだ。
俺がアイツに補習のイロハを叩き込んでやる!

そう思い俺は心の中で高笑いをした。



怖いもの知らずなのは自分だったなんて、この時はまだ思いもせずに。……────

⏰:11/12/11 15:46 📱:Android 🆔:xH1.3UGc


#17 [うさみ。]
【第二話 体育会系の早弁は2限目がベター】

放課後の教室。

ドアを開けると一番前のど真ん中に、女子生徒数人とじゃれ合うチャラ男が一人。


「おいコラ、百瀬。補習は女とイチャつく時間じゃねえんだよ。」


そんな奴らに一喝飛ばせば、静まりかえる教室。

ったく、サボらず時間通りに教室来たかと思えば、女連れ込みやがって!!
俺の補習をなんだと思ってんだよ!

いい加減にしないと俺の昇竜拳が火を吹くぞ、マジで。


不機嫌きわまりない声で百瀬を叱りつけると、百瀬はこれまた悪びれのない調子でヘラヘラと笑った。

⏰:11/12/11 19:05 📱:Android 🆔:xH1.3UGc


#18 [うさみ。]
「ごめーん、せんせ。補習だから今日の約束キャンセルって言ったらついてきちゃって。」

「王子、補習なんかサボればいいじゃん〜」

「王子らしくないしぃ〜」

「あは、オレ、王子じゃないし〜♪」


ヘラヘラと笑う百瀬の両脇で、頭の悪そうな鼻声と上目使いを駆使する女子たち。

そんな彼女たちと楽しげに口調を合わせる百瀬。


なに、こいつ王子とか呼ばれてんの?
まぁたしかに、容姿は王子って感じするけど。

でもでもこんな素行と女グセの悪い王子見たことねえし!!
こんなんが王子とか認めねぇ。絶対認めねぇ。

⏰:11/12/11 19:14 📱:Android 🆔:xH1.3UGc


#19 [うさみ。]
「10秒以内にソイツらどうにかしろ。出来ないなら補習無し。お前の今学期の単位も無し。」

「えぇっ?!せんせー、それ厳しすぎだから!」

百瀬のふやけた笑顔が焦りの表情に変わる。

「厳しくて結構。」

だって俺、お前キライだし。
お前みたいなふわふわふざけたヤツは、俺のカンに障る。

え?公私混同?
何それ、聞こえなーい。

⏰:11/12/11 19:24 📱:Android 🆔:xH1.3UGc


#20 [うさみ。]
百瀬は笑顔から王子顔にシフトチェンジし、急に声色を変えた。


「今日は頼むから許してよ?俺が単位落としたらこれからみんなと遊べなくなるし。俺みんなのことスキだからさ、今日補習頑張りたいの。分かって?」


その瞬間、教室の空気は例えるならばピンク色。
ついでに言うならハートかなんかが飛び交ってそうな。

なにここ。
ここ教室だよね?ラブホじゃないよね?
吐き気してきた。誰か洗面器持ってきてー。


俺がそんな風に顔をしかめているうちに、
女子生徒たちはうっとり顔を火照らせて、大人しく帰っていった。


恐るべし、王子パワー…。

⏰:11/12/11 19:32 📱:Android 🆔:xH1.3UGc


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