好きじゃねぇ! BL
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#1 [我輩は匿名である]
ゆっくり更新していきます。
よろしくお願いします。

blが苦手な方は回れ右!

⏰:13/10/06 02:07 📱:iPhone 🆔:pfPlVdY.


#2 [主]
☆主な登場人物

*高科飛鳥(たかしな あすか)
高校3年
通称:王子

*中西佳祐(なかにし けいすけ)
高校3年
生徒会長

⏰:13/10/06 02:08 📱:iPhone 🆔:pfPlVdY.


#3 [主]
いつからだろう。
こいつに背を抜かれたのは。




目の前には人より頭一個分突き出た頭が見える。
サラサラな茶髪。
これは染めたものでは無く地毛だと俺は知っている。

⏰:13/10/06 02:09 📱:iPhone 🆔:pfPlVdY.


#4 [主]
俺は中西佳祐。
俺の前にいる背の高い茶髪野郎は高科飛鳥。
俺たちは一応幼馴染ってやつだ。
家は隣同士で物心ついたときにはもうすでに隣には飛鳥がいた。

昔は俺より小柄でかわいかった飛鳥は中学生くらいになると
急に背が伸びていつの間にか俺の身長なんてゆうに超えていた。

⏰:13/10/06 02:10 📱:iPhone 🆔:pfPlVdY.


#5 [主]
まさかこの俺が飛鳥に見下ろされる日が来るなんて思いもしなかった。
昔はかわいくて泣き虫で俺の後ろについてくる、かわいい弟みたいな存在だったのに。
今では.....



「王子〜♡おはよう〜〜♡」

⏰:13/10/06 02:10 📱:iPhone 🆔:pfPlVdY.


#6 [主]
「おう!美奈ちゃん。おはよう〜。」
甘ったるい声で女の子にあいさつをされ、たくさんの女どもに囲まれてへらへらしている飛鳥。

なぁにが王子だ!ハッ。

なにやら飛鳥は周りから「王子」呼ばわりされているらしい。
理解不能...

⏰:13/10/06 02:11 📱:iPhone 🆔:pfPlVdY.


#7 [主]
俺はニヤニヤへらへらしている”王子”を尻目に飛鳥を無言で抜き去った。


「あ!けいちゃん!おはよう。」

....けいちゃんって呼ぶんじゃねぇ!

俺は飛鳥をシカトして早足で教室へと向かった。

⏰:13/10/06 02:12 📱:iPhone 🆔:pfPlVdY.


#8 [主]
ざわざわした教室。
俺は自分の席に座ると教科書などを整理して本を広げた。
どんなにうるさい環境でも自分だけの世界に浸れるのが俺の特技だ。
本の世界へと引きずり込まれていると担任が教室に入ってきた。

いつの間にか飛鳥も教室にいる。
なんの腐れ縁か、俺たちはずっと同じ学校、同じクラスである。

⏰:13/10/06 02:13 📱:iPhone 🆔:pfPlVdY.


#9 [主]
眠気と戦いながら、ようやく今日の授業はおわった。
が、
帰りのホームルーム。
「もうすぐ学祭だ!今から実行委員を決める。誰か立候補したいやつはいるか?」
担任が教室を見渡す。

いつもはギャーギャーうるさいクラスメートたちは信じられないほど静かに下を向いている。
目が合ったら押し付けられるかもしれないからだろう。

気まずい沈黙が流れる。

⏰:13/10/06 02:14 📱:iPhone 🆔:pfPlVdY.


#10 [主]
あぁ、くそ。めんどくせえな。
仕方なく手を挙げようとしたそのとき、
「はぁーい。俺やりますー。」
この沈黙に似つかわしくない能天気な声が聞こえた。
クラスメートが一斉に振り返る。

あいつだ....。
飛鳥がひらひら手を振りながら挙手している。

⏰:13/10/06 02:15 📱:iPhone 🆔:pfPlVdY.


#11 [主]
はぁ?なんであいつが。
めんどくさいことが大っ嫌いなあいつが
めんどくさい代表みたいな実行委員に立候補するなんて。

「えーっと。高科。じゃあお前に頼むが。いいか?」

「おう!宮っち!任せろ!」
宮っちとは担任のあだ名だが...

何考えてるんだ?

俺は訝しげな表情で飛鳥を見つめた。

⏰:13/10/06 02:16 📱:iPhone 🆔:pfPlVdY.


#12 [主]
さっきの沈黙が嘘のようにざわつく教室。
「ええっ!王子が実行委員とかうける〜」
「王子がんばって(笑)」

みんなの声援に手を挙げてにこやかに答えると前に出てきた。


「じゃあ、まず!副実行委員を決めたいと思います!」

⏰:13/10/06 02:16 📱:iPhone 🆔:pfPlVdY.


#13 [主]
「王子が実行委員ならやってもいいかなぁ」
なんてひそひそ話している女子がちらほら。
バカか...
俺は舌うちしたくなるのを我慢して、飛鳥を睨みつけた。


「副実行委員は!中西佳祐くんに任命します!」

⏰:13/10/06 02:17 📱:iPhone 🆔:pfPlVdY.


#14 [主]
......は?

はぁぁぁぁ!?
なんで俺!?名指し!?!?
俺はポカンとしてかなりのアホ面だっただろう。

「はい。じゃあ決まり!次は何したいか、だけど〜みんな適当に案出してよ。」

俺のことなど完全に無視して話し合いはどんどん次の話題へと広がっていく。

⏰:13/10/06 02:18 📱:iPhone 🆔:pfPlVdY.


#15 [主]
「ま、待て....」
俺の小さなつぶやきなど教室のうるささにかき消されて消えていった。

なんて日だ!!!
ってふざけてる場合じゃない。

好き勝手に意見が出て結局はカフェをするらしいことは決まったようだが...
そんなことは今の俺にはどうでもいいことだった。

⏰:13/10/06 02:19 📱:iPhone 🆔:pfPlVdY.


#16 [主]
結局その日の話し合いは終わり、他のクラスメートの役割分担やらを決めるのは明日に持ち越しとなった。

担任が軽くあいさつをしてから解散。
みんなわいわいと帰っていく。

俺はボーッとしたまま、しばらく席に取り残されていた。


なんて日だ...
深くため息をつき、机に突っ伏した。

⏰:13/10/06 21:46 📱:iPhone 🆔:☆☆☆


#17 [主]
「あれ?けいちゃん、帰らないの?」
頭上から声がする。
俺のことを”けいちゃん”などと呼ぶやつなんざあいつしかいない。

「てめー。ふざけてんのか。」
俺は顔を上げてそいつをおもいっき睨みつけてやった。

「相変わらず口悪いなぁ〜けいちゃん」
そう言ってにっこり笑う飛鳥。

⏰:13/10/06 21:47 📱:iPhone 🆔:☆☆☆


#18 [主]
「おまえ、何考えてんだよ。なんで立候補した?まぁ、それはいい。なんで俺を副委員なんかに...」
俺はブツブツと文句を言った。
思いっきり仏頂面だろう。

「だってぇ〜けいちゃんは俺のだからね♪」

.....はぁ???
俺のってなんだ!?

⏰:13/10/06 21:50 📱:iPhone 🆔:☆☆☆


#19 [主]
俺が思いっきり不機嫌な顔をしているのに対して
飛鳥はめちゃくちゃニコニコして俺を見てる。
気持ちわりーやつ。

「俺のってのはなんだ。コラ。ふざけん...」

チュッ

.....!?!?!?!?

⏰:13/10/06 21:51 📱:iPhone 🆔:☆☆☆


#20 [主]
な、なんだ!?なんだ今のは...

「ふふっこういうこと♪さぁ一緒に帰ろうか。”俺の”けいちゃん。」

は.....

「ふざけんなコラァァァァァ!!!」

俺はド変態クソ野郎に怒鳴り散らした。

⏰:13/10/06 21:52 📱:iPhone 🆔:☆☆☆


#21 [我輩は匿名である]
ぶりっ

⏰:13/10/13 04:26 📱:AFFARE 🆔:cTEc/HQ2


#22 [我輩は匿名である]
あげぽよ

⏰:14/02/23 20:59 📱:iPhone 🆔:☆☆☆


#23 [主]
遅くなりましたが、少しずつ更新していきたいと思います。

⏰:14/03/08 15:17 📱:iPhone 🆔:☆☆☆


#24 [主]
「ねぇねぇ」
「ねぇ〜けいちゃん〜」
「佳祐さまぁ〜。ごめんってば〜。」

俺はこのうるさいくっつき虫を完全シカトして歩いている。
残念なことに、本当に残念なことに
俺たちの家は隣同士。
つまり帰り道は家に着くまで全く一緒。

あああ鬱陶しい!

⏰:14/03/08 15:46 📱:iPhone 🆔:☆☆☆


#25 [主]
「うるせぇな!さっさと帰れ!」

「帰れって...俺ん家こっちだもん。」
あっけらかんと言う飛鳥に余計に腹が立つ。
くそぅ....
こいつ何考えてやがる。

なんで急にキスなんか....!

⏰:14/03/08 15:47 📱:iPhone 🆔:☆☆☆


#26 [主]
「あれ?けいちゃん、顔赤いよ?大丈夫?」
そう言ってオデコを近づけてくる。
顔がギリギリまで近づく。
キスできるぐらい近く....

!!!!

「や!やめろよ!何もねぇから!早く帰れアホが!!」
俺は真っ赤になって怒鳴る。

⏰:14/03/08 15:48 📱:iPhone 🆔:☆☆☆


#27 [主]
そんな俺を見てニヤニヤする飛鳥。
なんなんだよ...むかつく野郎だ。

「けいちゃん照れてる!かーわーいーいー!」
アホなギャルみたいな話し方で俺を茶化す。

「うるせぇ!!」
くっそ、なんでこいつにバカにされなきゃなんねぇんだ!

悔しい...

⏰:14/03/08 15:50 📱:iPhone 🆔:☆☆☆


#28 [主]
家に着くとニコニコしながらいつまでも手を振ってくるバカを無視して
家に入った。

はー。つかれた。
なんて日だ!
あぁ今日何回目だよ...

自分に呆れつつ、自室に入りベッドにダイブした。

⏰:14/03/08 15:51 📱:iPhone 🆔:☆☆☆


#29 [主]
昔はもっとかわいいやつだった。
泣き虫で俺の後ろに隠れてるようなおとなしい子だったのだ。
中学生ぐらいになるとさすがに泣きついて来たりはしなくなったが、
少なくともキスなんかしてくるようなやつじゃ...

あー!!!!
思い出すんじゃねぇ!
忘れろ!

俺は首をぶるんぶるん振って頭から今日の出来事を消し去ろうとした。

あぁ...明日からどうなるんだろう。

⏰:14/03/12 00:39 📱:iPhone 🆔:☆☆☆


#30 [我輩は匿名である]
ホモォ

⏰:14/03/26 11:33 📱:au/SN3V 🆔:Dj0FfzPU


#31 [主]
お久しぶりです。
少しですが、更新していきます。

⏰:14/04/17 00:49 📱:iPhone 🆔:☆☆☆


#32 [主]
「おはようー!王子」
「おはよ〜ん!今日もかわいいね〜さっちゃん」
「やだぁ〜!さすが王子!あ、今は実行委員王子?笑」

鳥肌が立ちそうなほどチャラチャラしたあいさつをするやつだ。
全く...
こんなんが王子なんて世も末だな。

俺はそんなことを考えながら飛鳥をボーッと見ていた。

⏰:14/04/17 00:50 📱:iPhone 🆔:☆☆☆


#33 [主]
王子か...
まぁ確かに顔はかっこいい....のか?

サラサラな茶髪にクリクリした大きな目。髪と同じく元から色素が薄くて薄茶色な瞳はまるでビー玉みたいだ。それに、ながーいまつ毛。

シュッとした鼻筋。
ぷっくりした唇。

背はたぶん185以上はあるんじゃないかってぐらいでかい。
細身だがガリガリなわけではなく、程よく筋肉がついてる。
いわゆる女子が大好きな細マッチョってやつだ。

⏰:14/04/17 00:52 📱:iPhone 🆔:☆☆☆


#34 [主]
よく見るとやっぱかっけぇなぁ...なんて思いながら飛鳥を見つめていると
思いっきり目が合ってしまった。

まずい!!!

俺は焦って目線を逸らした。
べつに目が合うぐらいどうってことないのに。

なんなんだ。
よくわからないが心臓がバクバクしている。

なんで.....?

⏰:14/04/17 00:53 📱:iPhone 🆔:☆☆☆


#35 [主]
暇な授業はなぜこんなに長いのか。
永遠の謎である。
休み時間や寝てる時間はめちゃくちゃ短く感じるのに。

そんなクソ眠くなる授業も終わり、ホームルームがやってきた。
来てしまった...

他の誰が何の役割を担おうが俺には関係ないことだ。

俺はボーッと窓の外を眺めていた。

⏰:14/04/17 00:55 📱:iPhone 🆔:☆☆☆


#36 [主]
サッカー部が懸命にボールを追いかけている横では野球部が走りこみをしている。

あぁ...いいなぁ。俺も走り回りてぇ。

俺も飛鳥もサッカー部に所属していた。もう高3だから引退してしまったが。

飛鳥は運動神経も抜群だ。

ひっつき虫な飛鳥は俺にひっついてサッカー部に入部したが
その運動能力の高さでいろいろな運動部からも声を掛けられていたようだ。

⏰:14/04/17 00:56 📱:iPhone 🆔:☆☆☆


#37 [主]
中学生にあがった頃ぐらいか。急にかっこよくて男らしくなった飛鳥。
しかし、中身はずっとあの頃のままだ。
俺にひっついて甘えてくる。

変わったといえば、あのチャラチャラした態度だ。

あんな引っ込み思案だった飛鳥が。俺以外とはまともに話せなかった飛鳥が。

女の子をとっかえひっかえ遊び呆ける姿をよく見るようになった。

いつからだっけ...

⏰:14/04/19 01:24 📱:iPhone 🆔:☆☆☆


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