偽コイビト
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#217 [なな]
「最低だよね本当。
別れたら?こんな浮気
女なんかと」



その子は、そう言って
意地悪そうに笑った


「……。」



しかし、駿は
なにも言わない…。


そしてその子は話しを
続ける


「まさか駿くんまで
信じるとでも……?
嘘よね?ここに証拠が
あるんだからさ、」

⏰:15/07/27 14:24 📱:au/SH34 🆔:7Hzb8oiI


#218 [なな]
「まぁ…あれよね
彼氏がいること知ってて
手を出す要くんも悪いけど…1番悪いのは
それに平気で乗っちゃう方よね?」



その子の言葉に駿と
夏美以外のみんなが
頷いた。




「……。」






そして駿は黙ったまま
教室を出て行ってしまった…



「駿。待って!」

⏰:15/07/27 14:32 📱:au/SH34 🆔:7Hzb8oiI


#219 [なな]
「あ〜あ嫌われちゃったね〜私しらない〜」


「…っ。」



「香奈、行ってきなよ。ここはアタシに任せてよ」


「夏美…」



夏美は(大丈夫)っと
頷き



わたしは教室を出た

⏰:15/07/28 10:44 📱:au/SH34 🆔:BFurol2U


#220 [なな]
裏庭
屋上
保健室



どこ捜しても



駿はいなかった








「どうしよう…」




もう全てが終わってしまったんだ。



なにもかも…。


もうあの頃には戻れないんだ



わたしは、その場で
泣き崩れてしまった

⏰:15/07/28 10:47 📱:au/SH34 🆔:BFurol2U


#221 [なな]
……

……

…。



「んっ…」



「気づいた…?」



「あ、あの…わたし」


気がつくと、わたしは
保健室のベッドにいた



「廊下で倒れてたのよ。見かけた生徒さんが連れて来てくれたのよ。」


「そうなんですか?」



わたし倒れたんだ…
全然記憶がない

⏰:15/07/28 10:52 📱:au/SH34 🆔:BFurol2U


#222 [なな]
「身体の調子でも悪いの?」


「あ、いや」


「そう…ならいいんだけど」


まさか泣いてたなんて
言えないよ



「教室戻る?」


教室か…
戻りたくないなぁ




「いえ、今日は帰ります」


「そうね。その方がいいわ」




わたしは夏美に荷物を
持ってきてもらい


帰ることにした

⏰:15/07/28 10:58 📱:au/SH34 🆔:BFurol2U


#223 [なな]
「…ただいま…。」


当たり前だけど
家は誰もいない


親は仕事だし
弟や妹は学校


ちょうどよかったって
思ってる



今は1人になりたかったから…




プルループルル



「只今、電話に出ることができません…。」


「またダメか…」


わたしは自分の部屋で
駿に何度も電話を掛けたが

出ることはなかった

⏰:15/07/28 11:07 📱:au/SH34 🆔:BFurol2U


#224 [なな]
「…おはよう」




次の日

わたしは気まずい中学校に登校した


本当は休みたかったけど
ずる休みは良くないって
お母さんに言われ



仕方なく登校





わたしが教室に入ると
賑やかだったクラスが

急に白ける

⏰:15/07/28 11:18 📱:au/SH34 🆔:BFurol2U


#225 [なな]
教室に入ってすぐに
わたしは自分の席に
座ってる


駿を見つけた



「あのさ、駿…」


わたしは勇気を出して
話しをかけた



「なに?」



でも…駿は冷たかった


「その…写真のことなんだけど」


「……。」


「あの写真は、その…
違うんだよ…だから」


「ごめん…しばらく
俺に話しかけないで…?」

⏰:15/07/28 11:40 📱:au/SH34 🆔:BFurol2U


#226 [なな]
「…えっ?」



クラスのみんなが
わたし達に注目する

でも、今はそんなの
どうでもよかった




「いま…なんて?」


「だから話しかけないでって言ったんだけど?聞こえなかった?」


「…な、なんで?」


「別に…俺が話したくないから」


「……。」



その瞬間


涙がこぼれ落ちた

⏰:15/07/28 11:46 📱:au/SH34 🆔:BFurol2U


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