偽コイビト

［駿の彼女なんでしょ？］

［まぁ…一応、］

［香奈ちゃんだよね？これからよろしくね］

［はい…］

裕也くんは
駿と違って優しそう

ちょっとチャラそうだけど

［いつから付き合ってるの？］

［つい最近］

［いいな～俺も彼女ほしいわ～］

［そのセリフ聞き飽きた］

［香奈ちゃん。俺と付き合わない？(笑)］

そう言ってニコッと笑う裕也くん

［えっ？］

［アハハ…冗談だよ(笑)本気にした？］

［本気にはしてないです。だだビックリして…］

［アハハ…大丈夫！いくら俺でも親友の彼女には手出さないから］

わたしたちが話してると
夏美が登校してきた

［香奈。おはよう］

［おはよう…］

［あ、ごめんっ……お取り込み中？］

［ううん…大丈夫］

［香奈ちゃんの友達？］

［うん］

［え～と香奈の親友の夏美です…］

夏美は少し緊張しているみたい

［俺は橘裕也！よろしくね］

［…はい…。］

夏美は少し顔が赤くなり
なんだかソワソワしている…

［じゃあ、俺そろそろ教室戻るよ］

そう言って裕也くんは
教室に戻っていった

［ヤバい］

［えっ？］

［…超カッコイイ］

夏美は顔が赤くなりながら呟いた

［えっ…？］

あの－夏美さん？
どうしちゃたんですか－？

［もしかして一目惚れ？］

［…そうみたい］

［マジで？］

［…うん…。］

ウソぉぉぉ－

［まじか(笑)あいつと仲良くしてやってよ。］

赤くなってる夏美を見て
駿は笑いながら言った

［…でもよく知らないし…］

［大丈夫(笑)あいつスゲーいい奴だから］

夏美は裕也くんに
一目惚れしてしまい

またいろいろ大変になりそう…(泣)

ー１週間後ー

夏美が裕也くんに
一目惚れして

約１週間

「昨日、裕也くんと２人きりで話しちゃった♪」

「…そうなんだ。」

夏美は、ここ最近
裕也くんの話しばかり

「で？香奈はどうなの？」

「どうって…？」

「だーかーら、駿くんとは!」

「別に…いつも通りだよ」

「まぁ…会えば喧嘩ばかりだもね」

「だってムカつくもん！あいつ」

駿の(偽彼女)を演じて
しばらく経ったけど

駿は相変わらず意地悪

「はよっ…」

噂をすれば駿が登校してきた

「……」

「おい！朝からボッ一としてんなよ。」

相変わらず
不機嫌そうな態度。

「してない…」

「てか、お前…昨日さき帰ったろ？」

「だって、ずっと先生と話してるんだもん！」

「せっかち女！少しは待つって事を知らないのかよ。」

「待ってたし」

「あっそ」

うわーやっぱり
ムカつく！

「まぁいいや…。今日は、さき帰んなよ？」

「はいはい」

「ｸｽｯｸｽｯ」

横を見ると夏美が
ｸｽｯｸｽｯ笑っていた

「なんで笑うの？」

「いや～仲良いなーって思ってさ（笑）」

「…良くないし」

「でも、そうやって言い合えるって事は相性が良いからだと思うなー。」

そんなこと思ってもなかったけど…

そうなのかな？

「わからない…（笑)」

やっぱり良いわけないよ

うん。絶対ない

「ふふっ」

夏美はまた笑った

「夏美！笑いすぎだよ」