偽コイビト
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#250 [なな]
「お、お願いだから……止めて。」
わたしは必死に止めに
入った
すると
「ねぇ本当にキミの
彼氏なの?」
1人の男が問い掛ける
勿論。わたしの返事は
迷いなく
「はい。そうです」
その言葉に迷いなんか
絶対にない
「そっか。」
:15/07/30 13:55 :au/SH34 :ybKH0jVc
#251 [なな]
わたしが、ハッキリ
答えると
「わかったよ彼氏いるのに、しつこくして…悪かったな」
っと、男たちは頭を下げた
「いいえ、わかってもらえてよかったです」
男たちは謝ると
「じゃあ」っと言って
帰っていった
だけど、男たちが…
帰ったあと
駿と少し気まずくなって
固まってしまった。
:15/07/30 14:04 :au/SH34 :ybKH0jVc
#252 [なな]
「後で話しがある」
「へっ?」
固まっていたわたしに
いきなり駿が話しを掛けてきた
「だから話し」
「話し?」
話しって…なに?
「7時に公園に来て」
「公園?」
「絶対遅れるなよ」
駿はそれだけ言うと
帰って行った
:15/07/30 14:11 :au/SH34 :ybKH0jVc
#253 [なな]
「えっ?あ、ちょっと!駿。」
わたしが止めに入る声が
聞こえなかったのか
駿はとっとと行ってしまった
一体、話しって…?
もしかして別れ話しとかじゃないよね?
・
・
・
・
・
・。
心の中では
たぶん大丈夫だと思っている
でも
もし別れ話しだったら?
:15/07/30 14:20 :au/SH34 :ybKH0jVc
#254 [なな]
もし駿との関係が
終わっってしまったら
きっとわたしは二度と
立ち直れないだろう…
きっと苦しくて辛くて
一生、泣いたままで…
今の明るいわたしには
きっと戻れないだろう
:15/07/30 14:26 :au/SH34 :ybKH0jVc
#255 [なな]
・
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・
・
・
・
・
・。
「お待たせ…」
ずっとそんなことを…
考えていたら
あっという間に
7時になってしまった
わたしは待ち合わせの
公園に着いた
「おせーよ。バカ」
公園に着くと、不機嫌な
顔をして駿が待っていた
「10分遅刻な」
:15/07/30 14:31 :au/SH34 :ybKH0jVc
#256 [なな]
「ごめん…。」
冬が近いこともあり
夜の公園は少し肌寒い
いつもなら公園に
誰かしら残っているが
さすがに寒いのか
今日は誰もいなかった
「……。」
「……。」
わたしと駿は無言で
聞こえるのは風の音だけ
:15/07/30 14:40 :au/SH34 :ybKH0jVc
#257 [なな]
だけどそんな沈黙を
最初に切ったのは駿だった
「あのさ」
「うん…」
別れを言われるような
気がして
少し怖い
もし別れ話しでも…
聞かなきゃいけないから
辛い
「あのことなんだけどさ、」
「えっ?」
「俺、信じてるから…
お前のこと」
:15/07/30 14:54 :au/SH34 :ybKH0jVc
#258 [なな]
駿の口から出た言葉は
わたしの想像とは違った
駿の話しはわたしと
要の写真のことだった
しかも{信じる}って
そう言った
「信じてるなんって…
嘘でしょ?」
だって、駿はずっと
怒ってたじゃん
じゃあ…あれは
一体?
そう聞こうとしたとき
:15/07/30 15:01 :au/SH34 :ybKH0jVc
#259 [なな]
再び駿が口を開く
「お前のことは最初から
信じてた」
そして
もう一度、そう言った
「えっ!?」
「ただ…」
「ただ?」
駿の言っていることが
よくわからない
「その…なんていうか…」
「…?」
:15/07/30 15:06 :au/SH34 :ybKH0jVc
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