偽コイビト
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#252 [なな]
「後で話しがある」

「へっ?」


固まっていたわたしに
いきなり駿が話しを掛けてきた


「だから話し」



「話し?」


話しって…なに?



「7時に公園に来て」


「公園?」


「絶対遅れるなよ」


駿はそれだけ言うと
帰って行った

⏰:15/07/30 14:11 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#253 [なな]
「えっ?あ、ちょっと!駿。」


わたしが止めに入る声が
聞こえなかったのか
駿はとっとと行ってしまった







一体、話しって…?

もしかして別れ話しとかじゃないよね?





・。





心の中では
たぶん大丈夫だと思っている




でも



もし別れ話しだったら?

⏰:15/07/30 14:20 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#254 [なな]
もし駿との関係が
終わっってしまったら












きっとわたしは二度と
立ち直れないだろう…








きっと苦しくて辛くて
一生、泣いたままで…


今の明るいわたしには
きっと戻れないだろう

⏰:15/07/30 14:26 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#255 [なな]







・。


「お待たせ…」



ずっとそんなことを…
考えていたら



あっという間に
7時になってしまった



わたしは待ち合わせの
公園に着いた




「おせーよ。バカ」


公園に着くと、不機嫌な
顔をして駿が待っていた


「10分遅刻な」

⏰:15/07/30 14:31 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#256 [なな]
「ごめん…。」



冬が近いこともあり
夜の公園は少し肌寒い


いつもなら公園に
誰かしら残っているが

さすがに寒いのか
今日は誰もいなかった




「……。」



「……。」



わたしと駿は無言で
聞こえるのは風の音だけ

⏰:15/07/30 14:40 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#257 [なな]
だけどそんな沈黙を
最初に切ったのは駿だった




「あのさ」



「うん…」




別れを言われるような
気がして


少し怖い



もし別れ話しでも…
聞かなきゃいけないから
辛い



「あのことなんだけどさ、」


「えっ?」


「俺、信じてるから…
お前のこと」

⏰:15/07/30 14:54 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#258 [なな]
駿の口から出た言葉は
わたしの想像とは違った

駿の話しはわたしと
要の写真のことだった



しかも{信じる}って
そう言った



「信じてるなんって…
嘘でしょ?」



だって、駿はずっと
怒ってたじゃん




じゃあ…あれは
一体?


そう聞こうとしたとき

⏰:15/07/30 15:01 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#259 [なな]
再び駿が口を開く


「お前のことは最初から
信じてた」


そして
もう一度、そう言った



「えっ!?」



「ただ…」



「ただ?」



駿の言っていることが
よくわからない



「その…なんていうか…」



「…?」

⏰:15/07/30 15:06 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#260 [なな]
「ただ…その…お前が…
なんていうか」


駿は少し照れながら
話しを続ける



「お前が俺以外の男にさ
そういうことされたのが
ずっと気に入らなくて」



「えっ?」



「それでずっと怒ってた…それだけだ。」



わたしは駿の話しを
全部聞いて

固まってしまった

⏰:15/07/30 15:20 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


#261 [なな]
それって…つまり

わたしの
間違いじゃなければ


嫉妬ってことだよね?


いままでずっと
嫉妬してたってこと?



「でさ、ここからが
大事な話し」


「えっ?」



「なんでこんな気持ちになるのか、自分の気持ちを整理してたんだ。ずっと…」

「う、うん」


「で、わかったんだ
自分の気持ち」

⏰:15/07/30 16:47 📱:au/SH34 🆔:ybKH0jVc


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