砂糖が甘い理由
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#351 [花◆AV8KevAYKk]
:06/08/26 23:58 :F700iS :zxtXzMJY
#352 [スィミー]
楽しみに待ってます
:06/08/27 00:15 :N901iC :☆☆☆
#353 [あちゃ]
上げたい
:06/08/28 18:48 :N901iS :ThZMpCmQ
#354 [☆MIKU☆]
:06/08/28 21:47 :N901iC :zXiwp3Gk
#355 [花◆AV8KevAYKk]
スイミーサン
ぁちゃサン
MIKUサン
ぁりがとぅござぃます
お待たせしました
また頑張ります
文化祭やテストで忙しくて
遅れがちになりますが,見守っていてさぃ
:06/08/28 22:04 :F700iS :RgcItfyE
#356 [花◆AV8KevAYKk]
[あ,お姉チャン!]
俺が驚いて後ろを振り返ると,紗弥が戻って来ていた。
中林先生とは一緒じゃないから,話は済んだみたいだ。
どうなるのか…手術の話って。
[達也,まだ時間ある???]
[余裕!]
紗弥は頷いて,裕也君の隣に座って裕也君を見て微笑みながら言った。
[あのね,裕也…
手術は結構難しくて,長い時間がかかるの。]
裕也君は黙って紗弥を見つめる。
:06/08/28 22:09 :F700iS :RgcItfyE
#357 [花◆AV8KevAYKk]
[で…裕也がいいって言ってくれるなら,中林先生は,早く手術への準備を整えて,完全な状態で望みたいんだって]
裕也君は少し涙目で,毛布をぐっと握っていた。
紗弥はゆっくり,まるで本を読み聞かせるように話し続けた。
[裕也は…平気???
お姉チャンも恐いの。でも,早く裕也とまた外へ出掛けたい。色んな事が裕也としたいの]
裕也君はためていた涙をこぼした。
:06/08/28 22:14 :F700iS :RgcItfyE
#358 [花◆AV8KevAYKk]
[裕也…]
紗弥は裕也君の頭を軽く撫でながら,俺の方を見て,微笑んだ。
あのすげぇ可愛い顔で。
それは自信に満ち溢れた顔だった。
[僕は…恐くないよ]
裕也君は涙を流しながら,真っ赤な目に顔まで真っ赤にして俺達に向かって言った。
[うん。恐くないよね]
紗弥も嬉しそうにそう繰り返した。
:06/08/28 22:19 :F700iS :RgcItfyE
#359 [花◆AV8KevAYKk]
せの二人のやり取りを見て,俺も泣きそうになった。
[でも…お金とかは???
新しい病院に行かなきゃダメなんでしょ?]
裕也君は幼いながら自分達の置かれた現実を,しっかりと紗弥に突き付ける。
[平気よ!こーみえてもあたしは働き者だよ?]
紗弥は俺の腕に自分の腕を絡ませて元気よく跳ねた。
裕也君はそれ以上詮索はしずに,涙を拭いてニコニコ俺達がはしゃぐ姿を見ていた。
:06/08/28 22:26 :F700iS :RgcItfyE
#360 [花◆AV8KevAYKk]
それから俺達は手術の話はやめて,またおしゃべりを続けた。
なんか,家族みたいですげぇ幸せだった。
[じゃあ,明日も来るからね。いい子にしててね]
[また来るね。裕也君]
俺達は裕也君の部屋を綺麗に整頓して,病院を出た。
また来るね…か。
[ねぇ達也…]
[ん〜?]
帰り道は俺の提案で,無理矢理ながらも紗弥を誘って遠回りをして帰ることにした。
:06/08/28 22:30 :F700iS :RgcItfyE
#361 [花◆AV8KevAYKk]
[手術さ…ほんとに,本当に難しいんだって]
紗弥は口を強くしているが,目は今にもこぼれそうに潤んでいる。
[成功するかなぁ…]
裕也君が泣いたときの様に一気に涙をこぼした。
さっきの強気の笑みは,裕也君を丸め込めるのに自信があっただけで,本当は紗弥自信もきっと心では涙を流していたんだろう。
[必ず成功するよ。
俺も願ってるしさ…]
俺は右手で紗弥の手を握って,左手では紗弥の目を擦った。
:06/08/28 22:36 :F700iS :RgcItfyE
#362 [花◆AV8KevAYKk]
ちょうど遠回りしてくるつもりだった公園までは,あと坂道を上るだけ。
日が落ちかけて,生暖かい風が俺達を横切った。
紗弥の目はいつものように硝子みたいで,流す涙も冷たくて,俺も少し震えた。
[ありがとう…]
俺の手を握り返した紗弥は,涙を拭った俺の手に軽くミニキスをしてくれた。
そして俺の手を引いて坂道を駆け上がり,声を出して笑った。
つられるように,紗弥に合わせて俺もわらった。
:06/08/28 22:40 :F700iS :RgcItfyE
#363 [花◆AV8KevAYKk]
俺はそんな紗弥の後ろ姿を見て,好きで好きで仕方ないってこうゆうことを言うんだと本気で思った。
[人を好きだ]
ということに理由がないのも,こうゆうことなんだと思う。
紗弥はきっと一人じゃ生きていけないだろう。
俺だってそうだ。
だから…
俺と紗弥が一生一緒にいればいい。
うん。
それがいい…
:06/08/28 22:53 :F700iS :RgcItfyE
#364 [あちゃ]
やたッ
ホントにこの話スキだから、これからも頑張ってください
:06/08/28 23:29 :N901iS :ThZMpCmQ
#365 [☆MIKU☆]
:06/08/29 00:21 :N901iC :v0MTi01I
#366 [リリー]
:06/08/29 13:11 :P701iD :☆☆☆
#367 [花◆AV8KevAYKk]
:06/08/29 23:02 :F700iS :oGI3eSwE
#368 [花◆AV8KevAYKk]
:06/08/29 23:05 :F700iS :oGI3eSwE
#369 [花◆AV8KevAYKk]
紗弥は坂の上の公園の入口までいくと,追い掛けた俺を振返り,手を出した。
もう涙は消えて,いつもの無表情な紗弥がそこにはいた。
紗弥は何も言わずに手を出したけど,俺にはわかった。
紗弥と手を繋ぎ,夕焼けに照らされたの公園を歩いた。
もうすぐ夏というのにやっぱりまだ少し肌寒い。
田舎の証拠だ。
[紗弥…]
:06/08/29 23:10 :F700iS :oGI3eSwE
#370 [花◆AV8KevAYKk]
[何?]
紗弥は一応目だけ俺のほうを向いた。
[裕也君の手術は,どこまで行かなきゃならないんだ?
あと,お前お金って…]
やっぱり心配だ。
いくらぐらいかかるのかな。やっぱり何百…何千とか!?
紗弥は今までどうり学校へ来ないかもしれないけど,こうして会えなくなるくらい忙しくなるのは決定的だ。
[ん〜…愛知病院だよ。
お金は,実は恐くて先生に詳しく聞けなかった]
紗弥は顔を歪めて頬をかきながら小さく言った。
:06/08/29 23:15 :F700iS :oGI3eSwE
#371 [花◆AV8KevAYKk]
[そっか…
でもさ,やっぱり今以上忙しくなる…よな?]
俺は言葉がギクシャクしてうまく話せない。
[まーね。
でも…テストの日は行くし,また裕也に会いに行かなきゃいけないから]
[っていう日は俺も誘ってくれる???]
つい興奮して紗弥の手を引っ張る。
[たぶんね]
紗弥は欝陶しそうに言った。
けど,軽く口を緩めて笑っていた。
:06/08/29 23:21 :F700iS :oGI3eSwE
#372 [花◆AV8KevAYKk]
やった。紗弥とまた約束交わしたぜ〜!
舞い上がった俺は大変な事情もなんだかうまくいくような気がした。
―紗弥達のこと何も知らなかったからかも知れないけど…
[だけどお金の心配は達也はいちいちしないで]
紗弥はいきなり強い口調になって,俺を黙らせた。
[親からの保険は昔おりてて貯金くらいあるし,今までも一生懸命働いてきた。
それに…]
保険?親の保険って何?
俺が固まっていると,紗弥はしまったという顔をして俯いた。
:06/08/29 23:28 :F700iS :oGI3eSwE
#373 [花◆AV8KevAYKk]
[紗弥,あの…]
さっき考えた,俺の予想がまた頭を掠めた。
[家の親は死んだから。
何か言えなくて,てゆーか言う必要ないし]
やっぱり…
俺の中で紗弥の口調と親の面影,裕也君の瞳までもが何かと重なった。
[何かの事故…?]
紗弥は頷く。
[結構お金は入ったし,あたしも裕也も納得できる年頃だった。
A人で頑張ろうって]
[うん…]
俺は紗弥の手を強く握り,話をただ聞くしかできなかった。
:06/08/29 23:35 :F700iS :oGI3eSwE
#374 [花◆AV8KevAYKk]
そこまで話したところで公園の入口まできた。
紗弥は指で,あたしはこっち とジェスチャーした。俺の家とは逆方向。
[送るよ]
[いいよ。まだ少し明るいし…]
ただ早く帰りたいだけなのかもしれない。
[またメールするから]
そう言って紗弥は俺に背を向けて既に歩き出していた。
[うん。
あ!紗弥!!さっきの「それに」の続きって…]
俺は未練がましく紗弥を止めるが紗弥は止まらない。
:06/08/29 23:41 :F700iS :oGI3eSwE
#375 [花◆AV8KevAYKk]
聞こえてないのかな。
紗弥は振返りも,手も降らずに,帰って行った。
俺も紗弥の帰った道に背を向けて,歩き出した。
結構遠回りしたけど,あの公園は以外と俺の家から近い。
家についたと同時に携帯がなった。
受信は紗弥。
…?
【それに,達也には心配かけたくなかったの!
って言いたかった。】
俺は思わず携帯を抱きしめて声を出して笑った。
紗弥の素直じゃない態度は逆に俺をまた強く紗弥に引き込む。
:06/08/29 23:46 :F700iS :oGI3eSwE
#376 [花◆AV8KevAYKk]
家に入ると,兄貴が丁度出掛けるところだったみたいで,玄関先ですれ違った。
[兄貴,どっか行くの?]
[あ〜ぁ…今日さ,夕飯彼女も一緒に食うから]
[ってことは今から迎えに行くとか?]
[正解♪じゃーな。
あと,表でおかしな声出して笑うなよな〜達也]
げっ!バレてた…ダセぇな俺ってば。
兄貴は機嫌よく家を出て行った。
つーか,一緒に夕飯って…もちろん俺もだよな。
:06/08/30 22:53 :F700iS :rYfyUQ/2
#377 [花◆AV8KevAYKk]
兄貴に彼女がいることは知っていたけど,まだ会ったことない。
少し前に菜々子とお袋は会ったと言って,騒いでたっけ…
なんか緊張する。
兄貴も菜々子も俺と違って綺麗な容姿をしてるし,なんだかイヤだな。
夕飯と聞いて,キッチンを覗くとお袋が一生懸命料理をしていた。
結構兄貴の彼女のこと気に入ってるのかな。
楽しそうに鼻歌なんか歌ったりしてさ。
:06/08/30 23:00 :F700iS :rYfyUQ/2
#378 [我輩は匿名である]
続き書かンの?
:06/09/01 19:43 :SH702iD :K/fh4pr2
#379 [花◆AV8KevAYKk]
匿名サン
前レス見ていただければわかる通り,今大変忙しくて申し訳ないのですが,遅れがちな更新になっています。
でも必ず,最後まで書くので,見守っていただけることをお願いしたいです。
今日の夜更新します。
:06/09/01 20:33 :F700iS :PTuWyS9k
#380 [花◆AV8KevAYKk]
俺はお袋に声はかけずに,二階に上がった。
さっきの兄貴の言葉を思い出して,携帯を開いて紗弥にメールを打った。
【案の定,心配してるよ。口は出さないけど(^^)
でもあまり無理するなよ!また一緒に裕也君とこ行こうな。
じゃあバイト頑張れ!
またな〜】
こんな感じで。
うん,いいかな…
送信ボタンを押した俺はなぜか前みたいに緊張とかしてなくて,すんなりとメールを送れた。
紗弥が心を開いてきてる気がしたからかな。
:06/09/01 22:22 :F700iS :PTuWyS9k
#381 [花◆AV8KevAYKk]
それから適当にスエットに着替えて,ベッドに倒れた。
ゆっくりまぶたが重く閉じる…
眠たいな。
[達也〜!]
あ…誰か呼んでる。
紗弥???
違う 美穂子???
[達也!!!!]
俺の背後から騒がしい音が聞こえて,俺は目を覚ました。
:06/09/01 22:27 :F700iS :PTuWyS9k
#382 [花◆AV8KevAYKk]
誰かが部屋のドアを叩いていた。
[達也!ご飯よ〜]
なんだ…お袋か。
[ああ母さん,今行くよ]
重たくて硬い体を起こして,のろのろと階段をおりた。
リビングからいい匂いが伝わる。
食卓は親父以外そろっていた。
あ…兄貴の隣…
:06/09/01 22:31 :F700iS :PTuWyS9k
#383 [花◆AV8KevAYKk]
[お兄チャン遅いよ!
沙耶華サン待っててくれたんだよ〜]
隣にきた菜々子が俺を軽く抓った。
え?紗弥???
[こんばんは,達也君。
あと…初めましてかな?木村 沙耶華です]
何だ…沙耶華か。
この人が兄貴の彼女なんだ。
セミロングの髪は綺麗なブラウンでパーマをかけたゆるいウェーブ。
花柄のワンピースのうえから白いカーディガンをきて,愛らしい顔をしている。
まさに お嬢様系大学生。
真面目そうで顔立ちのいい兄貴とはよく似合っていた。
:06/09/01 22:39 :F700iS :PTuWyS9k
#384 [花◆AV8KevAYKk]
[初めまして…]
大きな瞳に見つめられて,俺は少し恥ずかしくなった。
こんな格好してるし。
沙耶華サンは,菜々子やお袋と楽しそうに話しながら夕飯を食べて,片付けまでしていってくれた。
兄貴も手伝っていて,流しに立った二人の後ろ姿はまるで新婚夫婦みたいだった。
夕飯の途中に菜々子が
[達兄も美穂子サン呼べばよかったのに]
と,余計なことを言った以外は順調に夕飯を済ませれた。
:06/09/01 22:45 :F700iS :PTuWyS9k
#385 [花◆AV8KevAYKk]
あと,沙耶華サンは俺に
[洋人と似てるね]
って言ってくれた。
俺はその場では迷惑そうな顔をして見せたが,内心はまじ嬉しかった。
兄貴はほんとに器量もいいし,頭もいいから。
お世辞だとしてもなんだか沙耶華サンは信じれた。
ただの自己満かな…
:06/09/01 22:49 :F700iS :PTuWyS9k
#386 [花◆AV8KevAYKk]
お知らせがあります
明日の夜カラ
をSO902iに変更します
ので,混乱
を招かないようにお知らせさせていただきました
今までどうり,花
なので
変わっても疑わないでくださぃ
また明日カラ頑張ります
:06/09/02 18:49 :F700iS :shPU6PsM
#387 [寿]
更新楽しみに待ってます。。。頑張ってな
:06/09/03 00:51 :P901iS :VSZINido
#388 [リリー]
:06/09/03 09:24 :P701iD :☆☆☆
#389 [スィミー]
:06/09/03 19:48 :N901iC :☆☆☆
#390 [花◆AV8KevAYKk]
:06/09/03 22:01 :SO902i :gV7v2V6o
#391 [☆MIKU☆]
:06/09/04 18:45 :N901iC :g0v7pmxs
#392 [リリー]
:06/09/04 20:18 :P701iD :☆☆☆
#393 [スィミー]
あげ(
ゝω・)
花サンのペースでがんばってクダサイ
:06/09/04 20:45 :N901iC :☆☆☆
#394 [花◆AV8KevAYKk]
:06/09/04 21:27 :SO902i :1WReuBEw
#395 [花◆AV8KevAYKk]
兄貴は沙耶華サンを送って行くと言って,家を出ていった。
沙耶華サンは深々とお袋にお礼を言って,菜々子には可愛い花みたいなのがついたキーホルダーを渡していた。
俺も一応玄関さきまで送った。
沙耶華サンは俺にも優しい顔をして笑いかけてくれた。
兄貴と俺はヤッパリ似てないかも。
顔だけじゃなくて,性格なんか,全く違う。
俺は兄貴みたいに沙耶華サンに優しくしてる姿を家族に見せるなんてできないし,素直に笑いあったり出来ない。
紗弥のことは好きだけど。
:06/09/04 21:36 :SO902i :1WReuBEw
#396 [花◆AV8KevAYKk]
沙耶華サンと兄貴を送り出し,自分の部屋に戻った。
携帯を見ると,メールがA件入っていた。
美穂子…
【明日会いたい】
月曜は特に予定がなかったから【いいよ】とだけ返事をした。
もう@件はメルマガ。
紗弥からの返事はなかった。少し寂しかったが,何となく気にならなかった。
:06/09/04 21:43 :SO902i :1WReuBEw
#397 [我輩は匿名である]
:06/09/05 18:00 :SH902i :☆☆☆
#398 [スィミー]
:06/09/06 17:38 :N901iC :☆☆☆
#399 [☆MIKU☆]
:06/09/06 18:50 :N901iC :ZZ4rSLKg
#400 [新]
早く続きが読みたいですZZ
:06/09/10 08:09 :W41T :☆☆☆
★コメント★
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