砂糖が甘い理由
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#51 [花]
俺は,上機嫌で教室に戻った。もうE限目が終わって休み時間だ
―明日カラ,俺の隣に城谷が来る…
[達也-☆]
はっとその声に反応すると,美穂子が手を振って廊下から呼んでる。
[どうした?美穂子]
美穂子に呼ばれて,俺は今までしていたことと,考えていることに,真っ正面から向き合った気がした。
俺って,何城谷のことばっか考えてんだよ!!
もしかして…俺
でも,俺には…俺の目の前には,美穂子がいる
:06/05/27 15:30 :F700iS :ibiJqfro
#52 [花]
罪悪感と裏腹に,美穂子への想いが滲む。
そのかわり,城谷のあの目が俺を 考え込ませる。美穂子は確かに好きだ。ぅん…たぶん!!いや,絶対。
俺にとって,城谷はきっとただの一つの疑問。俺はただ,学校をサボる理由が聞きたいだけで,城谷のこと…好きなわけない!!
自分の心はわかるくせに,わざと逆を言い聞かせて逃避をする。
:06/05/27 15:37 :F700iS :ibiJqfro
#53 [花]
美穂子は
[明日からテストだし,今日は先に帰るね,ゴメンね]
と言って,俺の手を握った。
俺はあいまいに返事をして,美穂子を見送った。
そうだ。。。テスト!!!!
俺は,ただでさえ頭悪いのに 全く勉強なんかしてない。 まずい…(T_T)
とにかく,今日は徹夜だな
:06/05/27 15:42 :F700iS :ibiJqfro
#54 [花]
結局,どーにもこーにも勉強が進まず テスト当日を迎えた俺は…開き直り。
[とにかく留年さえしなきゃい-んだよ!!!!]
美穂子がくすくす隣で笑った。
そう。俺の隣の席にいるのは城谷ぢゃない。
美穂子は笑顔で
[テスト終わったら,一緒に気晴らし行こうよ☆]
と言った。
[もちろん。行こうな]
っと言って,英語の単語帳を開いた。
:06/05/28 11:49 :F700iS :PQj.7yfM
#55 [花]
予鈴が鳴ると,いつものように美穂子は自分のクラスに戻った。
美穂子の後ろ姿とすれ違ったのは
―城谷 紗弥!!
あいつが学校来たんだ。
この前は二限目までしかいなかったから,ほとんどのやつが
[城谷だ…]という顔して,城谷に視線を注いでいた。挨拶をしようとするやつなんかいない。
城谷は何も言わずに,いや…何も気にしている感じもなく,あの目で俺に近づいてくる
:06/05/28 11:54 :F700iS :PQj.7yfM
#56 [花]
俺の隣にどさっと鞄を降ろすと,今までざわついていた周りの奴は,一斉に静かになった。
チャイムだけが響く。
[城谷,おはよう]
俺は静けさと,気まずさに耐えかね,城谷にあいさつした。まわりが俺と城谷に視線を集中させているのが痛いほどわかった。
城谷は,軽く俺に頭を下げるようなそぶりをしたが,返事はない。
[達也!!!!]
:06/05/28 11:58 :F700iS :PQj.7yfM
#57 [花]
俺を呼んだのは,優だ。
優はすげ-顔して
[お前,すげ-よ]
と小さい声で呟いた。
まわりのやつらもそんな感じ。
先生がはいって来て,城谷の姿を見つけ
[おはよう]
と言ったが,城谷は俺にしたように頭を軽く下げるだけ。
テストが始まる…
俺は城谷が気になり過ぎて,何限もテストに集中できなかった。
:06/05/28 12:03 :F700iS :PQj.7yfM
#58 [花]
城谷の隣…あの甘い匂いはやっぱり城谷の香りだ。 落ち着くんだけど,落ち着けない自分がいる。
テスト中に城谷を何度も何度も盗み見た。まるでカンニングだな(笑)
城谷は,書くのをやめることなく,ずっとテストだけに集中してるみたいだった。
その横顔は本当に綺麗。長い髪をかき上げるたびに甘い香りが俺に流れる。
俺はもう,テストどころじゃない。
この心臓の鼓動が,城谷やクラスのやつに聞こえてないだろうか,と思うほど大きくてはちきれそうだった。
:06/05/28 12:13 :F700iS :PQj.7yfM
#59 [沢子]
最初からずぅっと読んで松(
∪≦
)すんごくおも∪ろい
ドラマ化してほしい感じ(
∀<
)
figntです
頑張ってね
〃(ちなみにざわこですヮラ)
:06/05/28 18:15 :P700i :3OYWvSlg
#60 [花]
:06/05/28 18:29 :F700iS :PQj.7yfM
#61 [花]
[ゃっと終わった〜!!]
最後の古典を終わらすと,優がデカい声で行った。クラス中がざわざわし始めるのに,城谷はやっぱり無表情。疲れの一つも見せない。
城谷はSHRが始まる前に鞄に問題用紙や筆箱をしまうと,すぐに立ち上がり,教室を出ていこうとした。
俺はすぐさま追い掛ける。
[城谷!帰るのかよ]
:06/05/28 18:41 :F700iS :PQj.7yfM
#62 [花]
[せっかくテスト終わったんだし,どっか遊びに行かね!?]
城谷は,俺の声に振り返らずに進む。
俺は走って城谷の横に並んで,歩き続ける城谷の顔を覗き込んだ。
城谷は,あの冷たい目でいかにも俺が欝陶しいといった感じで,俺を睨んだ。
[あたしはテストのために来ただけ。あんたと遊ぶ時間なんかない]
城谷がこう言った後,俺は何も言えずに 廊下に一人残された。
:06/05/28 18:46 :F700iS :PQj.7yfM
#63 [花]
城谷って何であんな風なんだろ。何があんなに忙しいんだろう。バイトってまさか…危ない系!?
俺はこんな妄想をするばかり。
何で俺こんなに城谷が気になるのか。。。まだ認められずにいた。
でも―どうしても,もっと城谷のことを知りたいんだ。話したいんだ。
明日も晴れるはず。
屋上へ行こう
:06/05/28 18:50 :F700iS :PQj.7yfM
#64 [花]
教室に戻ると,美穂子と優が話してた。
美穂子は少し顔が赤い。
[美穂子!!帰ろうぜ]
俺は声をかけたが,反応しない。
優が口を挟む
[達也が城谷に夢中だから,美穂子チャン悲しそうだぜ]
チクったのお前だろ!!!!(汗)
[達也…美穂子のコト嫌い?]
なんて涙目で聞かれたら,こっちだって困る。
[あ。。。あったりまえぢゃん!!!!
城谷なんかただ,隣の席なだけで,夢中になんかなってね-よ。ほら,泣くなよ,今日はおごるしさ!]
焦って話す俺を見て,美穂子は涙を拭き,笑った
:06/05/28 18:59 :F700iS :PQj.7yfM
#65 [花]
やっぱり,美穂子を裏切るわけにはいかない。
そう思いつつも,俺の頭は城谷 紗弥でいっぱいだった。
その日の帰りは,カラオケ行って,プリクラとって,ファミレスで夕飯食って。。。美穂子ペースだった。もちろんすべて俺のおごり。
帰り際に,また美穂子にキスを迫られた。
俺は緊張しながらも,美穂子の温かい唇に自分のを重ねた。
美穂子は満足そうに
[好きだよ,おやすみ]
と言って,帰った。
―俺,何してんだろ。
:06/05/28 19:28 :F700iS :PQj.7yfM
#66 [花]
俺は家に帰っても,何も出来ず,ただただ城谷への疑問を浮かべるばかりいた。
(今日の城谷,ほんと綺麗だったな…始めてあったときもかなり綺麗だったけど)
城谷の姿を想像しながら俺は自慰行為をした(笑)
我ながら健康な男児だな。。。
でも,今のままではどんなにもがいても,城谷に近づくのは難しいと思う。明日もし,城谷と屋上で会えたら…
(アドレスとケー番聞こう)
俺は決めた。
:06/05/28 21:36 :F700iS :PQj.7yfM
#67 [花]
次の日,やっぱり俺の隣の席は空いていた。
俺は二限目と三限目をサボり,屋上へ出向いたけど,城谷の姿はない。
美穂子を放って昼休みにも覗きに行ったが,誰もいなかったし,城谷が来ていた形跡もない。
[今日はダメかな…]
そう思って教室へ帰る。(何がダメなんだ)
俺の机の上には昨日のテストの,回答用紙が無残に広がっている。
もちろん点数は最悪…
[何なんだよ。。。]
愚痴っぽく呟き,城谷のいない席を横目で見る。
そこには俺と同じように無数の回答用紙が散らばっていた。
俺は城谷のバラついたテストをしっかり整えた。
テストの点数は。。。
[えぇ!?]
:06/05/29 17:01 :F700iS :SY1c0nQQ
#68 [花]
その時返ってきていた教科はBつ。
すべて満点だった。。。
[へぇ〜!城谷ッてだから留年にも退学にもならないワケだな]
優が俺の耳元で言った。
[びっくりした!!優か…
そうだな。こんな頭いいなんて,以外だな]
本当に以外だと思う。
[頭もいいし,美人!!しかもミステリアスで魅力的☆達也が夢中になるワケだ。]
優がこんなコトを言ったけど,俺は無視した。
一方で,このテストを利用に城谷に会うチャンスだと思った。
[この回答,城谷に渡さなくちゃな]
:06/05/29 17:14 :F700iS :SY1c0nQQ
#69 [花]
テスト期間で更新できずにすぃません(PД`q)゚。
また,続き頑張ります(●'V`艸)
俺がそう言ったのを聞いた優ははじめ,とても驚いた顔をして俺を見ていたが,何も言わずに少しだけ微笑んでくれてた。
俺は優が何で驚いて,何で微笑んでくれたのか わかってる。俺らは小学校からの深友なんだ。優はきっと俺よりも俺のコトを知ってる。
―ありがとな。
自分でまとまった答が出たら,俺から話す。まだわからないんだ。俺は,城谷が―
なんて,これも言わなくてもわかってくれてるよな…
もう一度,あの日と同じ時間に屋上へ
:06/06/09 18:55 :F700iS :jMmLMjA6
#70 [花]
城谷のテストをまとめて,午後の予鈴が鳴る前に 教室を出た。
優と軽く目が合ったので,俺も微笑んで見せた。
屋上へ向かう俺の足は,重くもあるが,早歩きをする。
きっと,城谷はいる。
重たい扉を開ける瞬間を思い浮かべながら,丁寧に階段を上る
:06/06/09 19:02 :F700iS :jMmLMjA6
#71 [花]
屋上のドアノブを掴み,回す。鍵はかかっている。でも,城谷は俺と同じように警戒して,鍵をかけてたし。
俺は一息ついて,扉を開けた。
城谷がいた倉庫裏は暗い。わざと足音を立てて近づく。
:06/06/09 19:08 :F700iS :jMmLMjA6
#72 [花]
角を曲がろうとした瞬間, 強い風が吹いた。その風と一緒に[あの匂い]が俺を横切った。
[城谷!?]
無意識出た 声は,しっかり受け止められた。
[何???]
城谷は倉庫にもたれて座り,俺の顔を見ずにそう言った。
:06/06/09 19:16 :F700iS :jMmLMjA6
#73 [花]
俺は 嬉しさと驚きを隠しきれたのかよくわからないまま 城谷に一歩づつ近づく。
城谷はまだ俺に顔を向けない。
[あのさ…コレ,テスト返ってきてたのに 机に置きっぱなしだったから]
城谷に会うための口実をおどおどと話す。
城谷は何も言わずに,俺の方をやっと見た。
やっぱり真っ直ぐ,綺麗な目だ。
[ありがとう]
無表情のままの城谷は俺に手を出した。
:06/06/09 19:23 :F700iS :jMmLMjA6
#74 [花]
差し出された手をぼけっと眺めていると,城谷はうんざりしたように顔を歪ませて 手を引き戻した。
俺は慌てて城谷にテスト用紙を渡す。力を入れていたせいか,城谷のテストは俺の手汗と力でぐしゃぐしゃ。 城谷は点数を見ることもしずに,さっさと鞄にテストをしまて立ち上がった。
[城谷!!!!今日も,バイト?時間あるなら少し話さねぇ〜]
帰ろうとする城谷を引き止めるための俺の精一杯の言葉。
城谷は少し遠くを見つめてから,小さくため息をついて 何も言わずにさっきと同じ場所に座った。
俺も何も言わずに城谷の隣に座った。
:06/06/09 23:27 :F700iS :jMmLMjA6
#75 [花]
沈黙が続く。。。
俺が呼び止めたくせに,何やってんだろ 馬鹿か!!俺は。
城谷は前を向いたまま何も話さない。こんなに静かなのに息遣いさえ聞こえない。
城谷の香水が漂う空気が気持ちよくて,だから話したいことも切り出せない。城谷の横顔がとても近くて 見とれてる。
そんな風に城谷に虚ろになっている俺をいきなり見つめた。
[あたし,D時に帰らなくちゃいけないから]
そう言って,また黙り込んでしまった。
[今日もどっか行くの?]
くだらない質問を問い掛ける。
:06/06/10 11:22 :F700iS :rQjm4tGw
#76 [ゅω]
ヵなリぉも∪ろぃです☆★早<続きが見たレ1です(*´艸`)
更新頑張ッτ±ぃ☆
:06/06/10 14:50 :V703SH :☆☆☆
#77 [花]
ゅω サン☆ァリガトゥござぃます(●'V`艸)
まだ火曜日までテストがぁるので,更新遅れがちですが,応援お願いします。
城谷は俺の質問に答えずに,小さく俺に言った
[あんたは,ここでいつも何してんの?]
俺は,城谷と会話をしてる嬉しさに焦り,考えようともしずに答えた
[サボりだよ!理由なんかない]
なんて 言ってみたけど,あの日サボったのは偶然で。。。今日もここに来ているのは城谷に会うため。―なんて言えない。
[理由がない?]
城谷は俺の方を見た。
:06/06/10 15:24 :F700iS :rQjm4tGw
#78 [花]
[理由がないっていう言葉,あたし嫌いなの。
あと,普通とか。どっちでもイィって言う奴]
なんて言い出した。
俺は緊張する。だってそう,城谷の嫌いな奴=俺。俺って口癖[どっちでもいいよ]だし。
ショックで黙り込んだ俺を見て,城谷は
[あたし,この学校でこんなに話したのあんただけだよ]
って言った。
俺はその言葉で立ち直る(笑) 単純だな。
[こんなにって…まだ5分も話してなかったね]
そう言うと,城谷は薄く笑ったような顔をした。
:06/06/10 15:31 :F700iS :rQjm4tGw
#79 [花]
[言わなかったっけ?
俺,柿山達也だよ]
城谷の顔を覗き込んで俺はしっかり目を見て言った。
城谷はうん,といったように頭を軽く頷かせた。
[城谷は,紗弥だよな!!可愛い名前だな]
きっと城谷の親は,自分の娘が美人だって予想できる人だったんだろうな。
[達也は,兄弟いる?]
いきなり名前を呼ばれた。達也って…
質問内容なんか聞き取れない。城谷が俺の名前を呼んだフレーズだけが頭を駆け巡る
[な。。。何!?]
:06/06/10 15:36 :F700iS :rQjm4tGw
#80 [花]
城谷は,はぁッと大袈裟にため息をつくと さっきより数倍大きな声で
[達也は兄弟とかいんの!?ッて聞いたんだよ]
と言った。
俺は慌てて答える
[俺には兄貴と妹がいるよ。S歳とN歳!!]
俺の家庭はにぎやかなほうだと,自分でも思う。
[。。。そっか]
城谷は俺の答を聞いて,少し何かいいたそうだった。
[城谷は?兄弟いんの?]
話を繋げようと,同じ質問を返す。会話ってこんなもんだよな。
城谷はただでさえ無表情の顔をさらに,感情を表にはださまいといった感じに 堅くさせ
[いるよ,弟がね。]
:06/06/11 13:50 :F700iS :Zt462Nrw
#81 [花]
そう言うと,城谷は口を閉ざした。俯き加減の顔は,地面を睨むように一点だけを見つめている。
[城谷には弟がいんだ。見てみたいな,似てる?]
なんて聞くけど,ほんとに俺が知りたいのは,城谷の悲しげな瞳の理由。とにかく今は,城谷が知りたい。まずは,城谷が知りたい。
[似てるのかな。他人に二人一緒に会ったことほとんどないから,わからないよ
あたしはきっと母親似だと思う。裕也は―…]
城谷は途中までゆっくり言った。
[裕也っていうんだ。裕也君は父親似なのか?]
俺は聞く。
:06/06/13 18:44 :F700iS :0f6NT8xo
#82 [我輩は匿名である]
:06/06/13 23:33 :N701i :pSkV/rBw
#83 [花]
俺がそう聞くと,城谷はふっと鼻先で笑い
[知らない。
父親も,母親もいないから。あたしの家族は裕也だけだよ
たぶん,そうじゃないかなって思っただけ]
城谷の突然の話に,驚き言葉を失う。
[…ごめん。]
俺は何て言ったらいいのかわからず,城谷に謝った。 城谷は何も言わずに,俺を見た。少し優しい目だった。
[裕也は,心臓が弱くてさ,あたしが入院費貯めなきゃ。裕也にはあたししかいないんだよ
だから達也には悪いけど学校には今までどうり来ない。]
俺は胸を締め付けられるような気がした。それは城谷の言葉が悲しかったんじゃない。
城谷に同情したわけでもない。 ただ,何かが強く俺の中で動いた気がした。
:06/06/14 17:12 :F700iS :ac5yCum2
#84 [花]
その気持ちは抑え切れないように俺の心臓を上下に激しく動かす。
城谷は無言の俺の顔を覗き込んで
[達也???ごめん。こんな話されても困るよね]
って小さく言った。
俺はそう言った城谷を次の瞬間抱きしめてた。自分でも驚くくらい,すげー強い力で。
城谷は始め俺の腕の中で少しだけ暴れたが,すぐに大きくゆっくり呼吸をして黙っていた。
俺も何も言わなかった。言えなかった。
けど,言いたかったコトは山ほどあった。けど,言葉にならなかったんだ。
だから城谷を抱きしめてたんだと思う
:06/06/22 20:43 :F700iS :CSfgJbRE
#85 [花]
城谷を放すと城谷は俺を見て,またあの無表情で
[裕也はあたしが守るんだって決めたんだ]
って強い口調で言った。
俺は頷いて微笑んで見せたけど,城谷は笑うどころか,強張ったポーカーフェースで静かに空気を吸い込んだ。 俺は隣で心臓をなで降ろしながら,綺麗な城谷の横顔を眺めた
:06/06/22 20:49 :F700iS :CSfgJbRE
#86 [花]
それからまた沈黙やら,たわいもない話やらしたけど,ぶっちゃけ俺は嬉しかった。今日一日でかなり城谷に近づけたような気がしたから。
城谷も満更でもなさそうな顔してる気もした。いつものポーカーフェースだったかもしれないけど,俺はそう信じたかった。
最後に言った俺の言葉
[今度 裕也君に会わせてよ]
城谷は落ち着いて答えた
[町病院の205号室だよ。だけど,達也一人じゃ行かせられない。]
俺は笑って城谷の肩を叩いて言ってみた
[一緒に行こう]
城谷は俺の顔は見ずに大きく頷いた。
その顔は夕日に照らされていたせいなのか,赤く染まっていた。
:06/06/27 19:15 :F700iS :oRKFvmTM
#87 [さ-]
城谷はD時に帰ると言っていたから,C時半頃には
[もう行かなきゃ。今日はありがとう。またね]
と言って,帰っていった。俺は城谷の香水の匂いが消えるまで屋上にいた。
はっと気付く頃には,E時をまわっていて危うく管理当番に見つかるところだった。
俺も帰ろうと思い,携帯を開くと城谷と話している間に携帯にメールがI件と不在着信がD件もあった。マナーモードにしてたからな…なんて思いながら焦って確認。
メールは全部美穂子。着信は@件だけ優でそれ以外は美穂子だった。
そういえば,城谷にアドレス聞くのを忘れたことも思い出した。
:06/06/27 19:23 :F700iS :oRKFvmTM
#88 [花]
美穂子からのメールの内容は。。。相変わらず
[何してンの〜???]
[何処にいンの〜???]
[誰といンのぉ…???]
こんな感じが繰り返し。
さっさとメールを見終えると,俺は少しうんざりしながらも着信履歴から美穂子を呼び出す。
:06/07/01 10:16 :F700iS :4LexLe.w
#89 []
ホントにこの話大好きです
大変だと思うけどがんばってください
早く続き読みたいです
この話はあなたにしか書けないです
:06/07/02 03:02 :F901iC :VaUjat12
#90 [花]
:06/07/02 09:42 :F700iS :iPOEZ4WI
#91 [花]
美穂子はワンコールで電話に出た。
[達也!?今どこにいるの]電話に出たと同時に美穂子の言葉が飛んできた。
俺は一息着くと
[ちょっとサボりたくなってさ。今はうちに帰る途中だよ,ゴメンな]
と言った。
[も〜。。。。達也,最近変だよ???]
美穂子は不機嫌そうに言い返す。俺はどうしようもなくいらついてきたので素早く謝って
[またこっちから連絡するよ。また明日学校でな]と言い残して電話を切った。
:06/07/02 19:50 :F700iS :iPOEZ4WI
#92 [花]
校門をくぐる頃には,既に辺りは暗くて少し肌寒かった。
俺は,城谷との約束を思いだし,ニヤつく。
どうしようもない俺の城谷への気持ちが溢れ出す。
でも…美穂子はどうする???と,頭を過ぎる。
今はそんなこと考えたくなかった。城谷との連絡手段・裕也君のお見舞い・城谷の体の感触
そんなことを考え続けているうちに家についた。
そういえば,着信履歴に優からのコールもあったコトを思い出した
:06/07/02 19:56 :F700iS :iPOEZ4WI
#93 [花]
優の着信履歴は,一番最後で一番最近だった。
家に帰って優に電話をすると,優は眠たそうに電話に出た。
[優???悪い…電話何だった?]
[電話???俺したっけ〜???]
とぐだぐだ答えた。
何もなかったならいいんだ。と電話を切ろうとすると,優が電話口で叫んだ。
[どうした???]
[俺,城谷がバイトしてる店見つけたぜ!!あいつ駅前の居酒屋にいた。]
と眠気も吹っ飛んだみたいに言った。
優…よくゃった!!!!
こんな風に褒めてやりたかったが,俺は平然を装う
[そうなんだ。優,見たのか???]
:06/07/02 20:05 :F700iS :iPOEZ4WI
#94 [花]
優は興奮したように続ける
[おぅ,見たんだよ!しかも,居酒屋の店長の話によると,あいつB件掛け持ちらしいぜ。居酒屋の後は,たしか達也の家の近くのコンビニだったぜ〜!]
[店長にまで探り入れたのかよ〜]
と俺は呆れ声で言ったが,ほんとは優の心遣いはかなり嬉しかった。
そして俺は携帯を片手に制服のまま家を飛び出した。
が…時間は夜のG時。
居酒屋のバイトのあとにコンビニなら,きっと深夜勤務だろうな,と思ってまた家に戻る。
:06/07/02 20:18 :F700iS :iPOEZ4WI
#95 [いずみ]
イマまとめて全部読んだんですケド、めちャ
おもしろぃです
(つ∀・
)
ほんと目が離せませんでした
(
)
期待してぃるので、これカラも頑張って下さい
:06/07/02 21:13 :P900iV :5VZbTO.o
#96 [花]
:06/07/03 23:16 :F700iS :C8WrST7s
#97 [ニゴ]
今全部読んだんですが、とても良い作品だと思います
作者の人は微妙な表現をうまく使えているので凄いと思いました~~~
作者の方はまだ高校生ですか
:06/07/04 11:47 :W41CA :zAqIhNFM
#98 [花]
:06/07/04 12:10 :F700iS :iOcvIwc.
#99 [花]
優は落ち着きを取り戻したようにもう一つの用件を話し出した。
[そういえば…美穂子チャンかなり心配してたぜ〜
一応フォローしといたけど,達也疑ってたし
お前まじで城谷のコト好きになった???]
優は返事はいらないけど。と,真剣にかつ冷静に話してくれた。
電話の向こう側で悩む俺を察知してくれたんだろう,優は正しい。きっと俺は今じゃ答を出せなかったから
[優……ありがとな,ごめんな]
俺は呟くように嘆くと,優はあっさりいつもの明るい口調に戻り
[いいってことよ!!そのかわり俺にも可愛い子の情報教えろよ]
と言ってさっさと電話を切った。
俺は城谷を抱きしめてしまった自分の腕を強く睨みつけた。
:06/07/05 07:27 :F700iS :8xklNsrQ
#100 [ゲット]
:06/07/05 10:18 :SH901iC :K2v5FvLg
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