クソガキジジイと少年」
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#300 [ザセツポンジュ]
ジョウの心搏数が下がったところで、クソガキジジイ共々行動を開始した。
博多駅内を探索し、次はバスでキャナルシティーへ…
『なぁ、ジョウ。博多弁聞きたいよなぁ。』
トミーは地元より遥かにレベルの高い九州の女を品定めしていた。
『すっげ!!でっけ!!ひっろ!!噴水だぜトミー!!』
キャナルシティーと言うショッピングモールに感激し、またもや興奮してしまうジョウ。トミーはこんなにも興奮する親友を心配した。
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#301 [ザセツポンジュ]
トミーにひっぱられ、ジョウは服屋のある3階まで連れていかれた。
『いらっしゃいませぇ。』
『かわいいおねぇさん、ちょっといいかい!!?』
服をたたむかわいいお姉さんに声をかけたトミー。
『え!!?若いっちゃないと!!?いくつと─!!?』
トミーはジョウの肩を抱いた。そして耳元で
『かわいすぎるな博多の女子は』
と囁いた。ジョウはブルブルっと身震いをした。
『囁くのはやめてくれ、気色が悪い』
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#302 [ザセツポンジュ]
トミーが興奮した博多弁の会話の模様をお伝えしよう。
『おねぇさんは、19くらいかい!!?』
『あたし、22になったっちゃんねぇ。』
『オレと付き合わない!?』『アハハ、ちかっぱかわいいっちゃけどぉ!!』
『…ちかっぱ!!?』
『かなりとか、めっちゃって意味とよ。どっから来たと!!?』
『…サンフランシスコだよ。そんな事より、図書券っておつりでるの知ってた!!?』
『知っとぉよぉ。そんな事ばっかりしよっちゃろぉ!!?』
(うぅ…博多弁、かわいすぎるぜ…)
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#303 [ザセツポンジュ]
興奮しているトミーを押し退け、ジョウが質問した。
『ボクね、ストリートとか、古着系とかが好きなんだけどね、この中のどこにあるのか教えてよ。』
『あぁ、あんまりキャナルの中にはないとよ。大名てとこにそういう系いっぱいあるっちゃん。わからんよね!!?地図書いちゃあか!!?バスでもすぐ行けるけん。』
おねぇさんは、わかりやすく丁寧に、地図を書いてくれた。バスの乗る場所も丁寧に書いてくれた。
『ありがとお!!』
『オレが18になったら迎えに来るからお嫁さんになってね、かわいいお姉さん』『わかったぁ、まっとるけん!!』
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#304 [ザセツポンジュ]
──一方ジジイ二人は…
キャナルの中のおみやげ屋で、試食品をほぉばっていた。
『うまい、うまい。通りもん!!?うまいなぁ』
『すーさん、ひよこ食ってみ!!?』
『どれにしようかなシンイチロウのみやげは…』
『あいつ生きてたのか!!どれでもいいじゃないか。』『うーん…………は!!きーさん、もぉ、何にもなくなったぞ!!』
試食品という試食品を全て胃袋に収めてしまった、田舎町のジジイ…みやげよりもヒンシュクを買ってしまい、たまらず外へ出た。
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#305 [ザセツポンジュ]
『じぃちゃん、腹減ったよぉ。ラーメン食おうぜ、博多ラーメン。』
トミーは試食品で腹いっぱいのきーさんを昼飯に誘った。
『ゲッフ……アホか!!ジョウジロウちゃんとその辺で食ってこい。』
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#306 [ザセツポンジュ]
ジョウは、ひとりでおみやげを見ていた。 『にぃちゃんと…』
頭に浮かんだのは、オハヨウと言った笑顔のエノシタさん……
博多限定の携帯ストラップを見つめた。
(でも、どうやって渡そうかなぁ…トミーなら、なんなく渡すんだろうなぁ…だけど相談なんてできないしなぁ…)
『おい、ジョウ』
『わ!!!!わ!!わ─わ─わ─!!なんだよ!!』
『…お前、ホンッットに今日おかしいぞ、おむつか!!?マンマか!!?おっぱいか!!?』
『ん…マンマかな。』
『じゃあ飯食おうぜ』
福岡へ来てまでハンバーガーを食べた少年達。
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#307 [ザセツポンジュ]
初日と言う事もあり、ホテルへ帰って眠りについた。
──二日目。
トミーとジョウは大名へ洋服を買いに行った。
地元でいうミッシェルがたくさんあって、品揃えが豊富で、ワクワクした。14歳と言う若さゆえにできた事だが、片っ端から店と言う店をまわってのけた。
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#308 [ザセツポンジュ]
『ねぇ、トミー。ピーマン佐賀じゃん。福岡の事知ってんじゃないの!!!?』
『お!!そうだな、お前頭いいな。』
トミーは、ピーマンに電話をかけ、大名を案内してもらった。ピーマンは大名を知りつくしていたらしく、ジョウの好きな店も電話のナビだけでたどりつくことができた。
最強のオシャレの味方だ。
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#309 [ザセツポンジュ]
そして、最後、大名をしめくくったのは…
─ヴィレッジヴァンガード
『ヴィレヴァンだ!!でけぇなぁ、ジョウ!!』
地元にもある、本と雑貨が置いてある店だったが、規模も品も、断然福岡のほうが豊富だった。
トミーもジョウも、このおもしろい本屋さんが、大ッッッ好きだ。
『満足だね。帰ろうか、トミー。』 二人はホテルへ戻った。
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