クソガキジジイと少年」
最新 最初 🆕
#37 [ザゼツポンジュ]
『ワシだってそりゃあピチピチのおねぇちゃんは好きだ。だがしかし現実62にもなったジジイに本気になるか!!?ただの軽いひとときの遊びと割り切っている。すーさんみたいにワシは馬鹿ではないのだ。勉強ばかりができる子がいいのではないぞ。奴らは人間を数字で見ているからな。敵だ。かといって鏡ばかりを見ているような女もダメだ。』

⏰:06/06/12 04:34 📱:P701iD 🆔:WgVI3NcA


#38 [ザゼツポンジュ]
『そんな女は気持ちが悪い。ワシはどうも苦手だ。勉強はガツガツできなくていい。最低限できればいい。優しい気持ちをいつも持ち、悔しさでも努力に変えるしまえるチカラがある、そんな子がワシはタイプです。……ワシの好き嫌いはどうでもいいが、トミオちゃん、どーだ。』
トミーは問題集に向かっていた。
『とりあえず話がなっげーんだよ。』
『お、パラパラ漫画を書く気になったのか!!』
『今女の話してたんじゃねーのかよ、ぼけ!!』

⏰:06/06/12 04:41 📱:P701iD 🆔:WgVI3NcA


#39 [ザゼツポンジュ]
糸電話とは、二つの紙コップの間に糸をピンと張ればいいだけの事である。
『よーし、すーさんとのトランシーバー完成。おーい、すーさん生きてるかー。』
窓から顔を出しきーさんは隣のすーさんを呼んだ。
が、すでにすーさんは、つったっていたのだ。
『ロクデナシのモテない死にかけジジイで何が悪い、きーさん。』
別にそこまでは言ってないが心のなかで思っているのは確かだろう。
『ふぉっふぉっふぉっ。プライバシーのかけらもないのうこの街は。』

⏰:06/06/12 04:46 📱:P701iD 🆔:WgVI3NcA


#40 [ザゼツポンジュ]
━━━夕方電話が鳴った。
電話をとったのは木田家の悪党、シゲル62歳。
通称きーさん。
『はーい、もしもし。』
『あ、あの。』
若い女だった。
(こないだすーさんと行ったキャバクラのねーちゃんか!!?)
『あ、もしかしてキララちゃーん?』
ちょっと体をくねらしたきーさん。この間チラシの裏に書いた、家の電話番号をキャバ嬢に渡した。
『…いえ、ちがいます。』テンションは急降下。不機嫌は絶好調。勝手にキャバクラの女だと思った自分が恥ずかしくてたまらない。そんな木田シゲル62歳。

⏰:06/06/12 04:57 📱:P701iD 🆔:WgVI3NcA


#41 [ザゼツポンジュ]
『誰だ!!こんな時間に!!名を名乗らんか!!』
夕方の6時半です
『すいません、えのしたと申しますが、ジョウジロウくんいらっしゃいますでしょうか!!?』
『はぁ!!?ウチは木……』 
はっっ!!!!ピンっっ!!
きーさんのテンションは急上昇。頭の回転のレベルは上がった。

⏰:06/06/12 05:01 📱:P701iD 🆔:WgVI3NcA


#42 [ザゼツポンジュ]
『木ー…のうからジョウジロウは行方不明でしてね。』
『…あの、今日学校で見ましたが。』
『ちょっとしたジョークです。お嬢さん、ウチのジョウジロウに何かご用でも!!?今はちょっと犬の散歩へ行っているのだけれどもね、ちなみに犬の名前はまさこと行って、すーさん……すーさ…数三年前くらいに好きだった女の名前でさて』

⏰:06/06/12 05:11 📱:P701iD 🆔:WgVI3NcA


#43 [ザゼツポンジュ]
『???ぃや、いないならいいんです』
『よくないわ!!!!えのしたさんジョウジロウに用事ならメルアドを教えなさい。メールするように伝えておくから。』
『は、はい。じゃあ言います。ディー、イー…』
『やや!!?イージー!!?』
『ディー、イー…』
『ジー、ジー!!?誰がシジイじゃ
『…デー』
『でー?あ、デーね、デー…っと。で!!?』
メルアドを聞き出すのに20分もついやした。マセていても62である。

⏰:06/06/12 05:25 📱:P701iD 🆔:WgVI3NcA


#44 [ザゼツポンジュ]
『そいで、えのしたさん、ジョウジロウが好きなのかい!!?』
『い、いや、あの、いえ、や、ち』
『ぅぁーー、いーんだよ、みなまで言うんでない。検討を祈っているよ。アディオス!!!!』
ガチャン。

さも自分が14、5の少年かのように急いで二階へ駆け上がった木田シゲル62歳。

⏰:06/06/12 05:30 📱:P701iD 🆔:WgVI3NcA


#45 [ザゼツポンジュ]
『すーーさん!!すーさん。いいネタだーーーっと。おーっといけない。』
シー。何のために、糸電話を作ったんだきーさん。
ひょっこり顔をだしたすーさんに、口パクで糸電話使用を要求。
ウインクのできないすーさんは両目をつぶり、OKサイン

⏰:06/06/12 05:33 📱:P701iD 🆔:WgVI3NcA


#46 [ザゼツポンジュ]
窓をある程度閉め、ピンと糸を張り、きーさんは紙コップを口にあてる。すーさんは耳にあてる。
『今さっき、えのしたと言う女から電話がかかってきた。』
『どこの店の女だ!!?』
すーさんは、耳にあてたまましゃべっている。
『そしておたくのジョウジロウへの用事だが、間違えてウチへかけてきた。』
『なにを!!?中にの分際でキャバクラデビューとは、なんったる事だウチの孫は!!!!』
まだ耳にあてっぱなしだ。
このじいさんら二人は糸電話のしくみを把握できてはいない。
『ジョウジロウが童貞を捨てるチャンスだがそうさせられん。もっとこの状況をハプニングと化してサプライズにするんだすーさん。』

⏰:06/06/12 05:41 📱:P701iD 🆔:WgVI3NcA


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194