クソガキジジイと少年」
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#505 [ザセツポンジュ]
「きーさん。最近の子は痩せてないと気が済まないんじゃよ。」
きーさんはすーさんが最近の女の子に詳しい事にホッとした。
そうだ、すーさんは女の子の授業なら得意中の得意だ。
:06/09/14 23:19
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:n3DJ4syY
#506 [ザセツポンジュ]
「じゃあ摂食障害も難しい話ではないよ、すーさん。」
きーさんは資料を手に取った。
「みーちゃん、みーちゃん。フーフーして、これ、フーフー。ウヒヒヒヒ。」
そのまま資料を丸めて思いきりすーさんを何度も殴った。
「すまん!すまんこすまん!悪かった、悪かった!」
きーさんはせきばらいをして説明を開始した。
:06/09/14 23:24
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:n3DJ4syY
#507 [ザセツポンジュ]
「先月すーさんと空ちゃんとこに飲みに行ったが、お前は気持ち悪く酔っ払っていたな。」
「あぁ、そうだな…ズズ…ん〜やっぱ梅昆布茶だな時代は。……おい、気持ち悪いって何だ!」
「それでだ、すーさん。そのきららちゃんの手の甲に吐きダコがあるのを発見したのだ。」
「タコねぇ。」
すーさんは手の甲にタコが並んで宝塚ばりのダンスをする光景を想像していた。
:06/09/14 23:29
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#508 [ザセツポンジュ]
「…いいか。摂食障害とは食って吐いたり、何にも食べなかったり、食べたものを飲み込まずに噛んだだけで口から出したり、まぁその他いろいろあるが得に女子に多いらしい。意味分かるか?」
「わかっとるわ!要するに、きららちゃんは一回食って吐くんだろ。そんで手にタコができたんだろう?その話題ワイドショーで見たんじゃよ。きーさん、助ける気か?無謀だぞ。同棲しているわけでもないのに見張ってられるか!バカタレ!」
すーさんは以外にも、ごもっともな意見をきーさんにプレゼントした。
:06/09/14 23:35
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#509 [ザセツポンジュ]
「…ん〜……ん?すーさん、エノシタさんじゃ!」
きーさんはふと目を窓の外に向けてエノシタさんの姿をたまたま発見した。
すーさんも前のめりになってエノシタさんを見た。
「なんか悲しそうに歩いてるなぁ…。あぁ、もとからか。」
「……いや、なんかあったはずだよ。」
エノシタさんが通り過ぎた後、きーさんは本題に戻した。
:06/09/14 23:40
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#510 [ザセツポンジュ]
「無謀だが…。すーさん。ワシはやってみたいのだよ。コミカルに。」
すーさんは、きーさんもまだ口につけていない小夜子ストロベリーをパクパク口に入れた。
「きーさん。ミュージカルでもないのにコミカルに進むわけないだろうよ。だいたい、お前が思いつくネタは、昔からくだらん事だったろう。ティッシュを丸めてくしゃみ選手権とか見知らぬ人にカンチョーして怒らせよう大作戦とか、チョークで勝手に道路に事故現場をかいてみたりだとか……最近意味のある事をしすぎだ。」
:06/09/14 23:49
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:n3DJ4syY
#511 [ザセツポンジュ]
すーさんは小夜子ストロベリーを完食して
汚く甘いゲップをきーさんにお見舞いした。
「やりたくないならいいけどな。まぁきららちゃんと接触する手と言えば、空ちゃんも誘ってダブル同伴と言う手も…」
「やる!乗ったその話!やろうじゃないか!頑張ろうきーさん!」
きーさんはこの言葉を聞いてやっと小夜子を口に運ぶ事ができた。
「甘い。ワシはこんなにも甘い恋心を何度抱いた事があるのだろうか。」
きーさんとすーさんの作戦は徐々に進んで行く。
:06/09/14 23:53
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:n3DJ4syY
#512 [ザセツポンジュ]
きーさんとすーさんが作戦会議中、ジョウは教室に向かわず生徒会室に一人たたずんでいた。
(ボクは何にもできないまんまなのだろうか…いくじなしだな。)
焼却炉から戻ったジョウはクツバコに戻って3年生のクツバコ全部見回した。
こんな早い時間に学校に来るヤツなんていない。
なのに、
―榎下
―石崎
―山田
この3人のクツだけウワバキと交換されていた。
それを見たジョウは
たまらなくなり階段を登り生徒会室の扉を開けたのだった。
:06/09/15 00:01
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:UyYQsWkM
#513 [ザセツポンジュ]
そして、コの字に並べられた机のジョウがいつも座る席に静かに座って頬づえをついた。
(エノシタさんが載ったクーポンが発行されたのは2ヶ月前。いつからあんな事されていたんだろう…)
ジョウの記憶につめこまれたエノシタさんがゆっくりゆっくりかけめぐる。
:06/09/15 00:06
:W41S
:UyYQsWkM
#514 [ザセツポンジュ]
―ボクはいつもここに座っていて
エノシタさんを眺めている。
エノシタさんは、みんなに同じように話しかける。
優しいエノシタさん。
そんなエノシタさんは、トミーをよく見てる。
ボクがエノシタさんを眺めているのと、同じ感じでトミーを見ているんだきっと。
ボクには分かってしまった。
エノシタさんは、最近いきなり大変身して可愛くなった。
でも、自惚れているわけでもなく、いつもと変わらないエノシタさんだった。
そんなエノシタさんがボクは好きなんだ。
そして何にもできないボクなんだ。
こんなちっちゃいストラップですらまだポケットの中で眠ったまんま…。
ウジウジしているボクはきっと今、世界で一番いくじなしなんだ。
:06/09/15 00:15
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