クソガキジジイと少年」
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#81 [ザゼツポンジュ]
『フフフ。朝ですもんね。じゃあ、小夜子ストロベリーと梅昆布茶を。了解なまこんっっ。』
きーさんの、はやってもいない流行語をみーちゃんはいつも付き合いで使ってくれている。
『すーさん、名札をよく見るんだよ。中3の子のバッチはオレンジ色だ。』
『了解なまこん

⏰:06/06/13 04:03 📱:P701iD 🆔:5A22jEVw


#82 [ザゼツポンジュ]
中学生達が徐々に登校しはじめていた。
すーさんは窓にはりつき、くいいるように女子中学生を見ていた。
ただの変態だ。一歩間違えれば変質者として逮捕だ。もっとも今日が晴れならとっくに誰かが通報するか防犯ブザーの紐をひいているだろう。

⏰:06/06/13 04:09 📱:P701iD 🆔:5A22jEVw


#83 [ザゼツポンジュ]
きーさんは、小夜子と対面し、一口パクっと食べた。
『甘い。ワシはこんなにも甘い恋心を一体何度抱いたことがあるのだろうか。』
『きーさん、やる気あるのかい!!?エノシタ、エノシタ…エノシタさーーん……と。ぅぉ!!!!きーさん、榎下さんを見つけたぞ。美女だ見てみろ。こんなかわいこちゃんをこらしめるこたぁできん、ワシには…すまんが今回ばかりは辞退させてもらう』

⏰:06/06/13 04:14 📱:P701iD 🆔:5A22jEVw


#84 [ザゼツポンジュ]
すーさんは目をまんまるにし、小夜子タイムのきーさんに強く辞退を申し出たのだ。
『すーさん、その子はエノモトさんだ。』
『いや、馬鹿言え、漢字くらい読めるぞワシにだって。』
すーさんはぬるめの梅昆布茶をひとまず飲んだ。
『すーさん、音読みと訓読みがあることを知っているのかい?あまり馬鹿にはしたくないんだが…』
『おい、言ってる事がよく分からんぞ。』 
『まぁいい。もうひとりのエノシタさんが通ったら教えてくれ。』
『まだいるのか!!?双子か!!?べっぴん二人か!!?』

⏰:06/06/13 04:20 📱:P701iD 🆔:5A22jEVw


#85 [ザゼツポンジュ]
すーさんはガラスに張りつき、きーさんはほおづえをついて、ミニ望遠鏡を持ちドシャブリの雨の中、傘をさして登校してゆく中学生の姿をカフェの中から目で追っていた。

⏰:06/06/13 04:22 📱:P701iD 🆔:5A22jEVw


#86 [ザゼツポンジュ]
『お!!?……あ〜ぁ…』
すーさんは見つけてしまった。エノシタさんを…
きーさんは立ち上がった。
『あ〜ぁ。じゃないんだよ。今、完全にエノシタさんを見付けたんだろう。ブスだからと言って見なかったフリをするんじゃないよ。罪だぞ。』
きーさんは急いで#7791カフェのチラシを持って外へ飛び出しエノシタさんを追い掛けた。
すーさんは、肩を落とし梅昆布茶をすすった。

⏰:06/06/13 04:27 📱:P701iD 🆔:5A22jEVw


#87 [ザゼツポンジュ]
『どーですかー。モーニングコーシーなんてどーですかー。ななくいのはおいしいっすよー。』
きーさんはエノシタさんの前に立ちはだかりチラシを差し出した。
『今から学校ですので。』『はぁーい、すんませーん』
傘から顔を出したエノシタさんを見た。きーさんはエノシタさんを見た。
メガネが少し邪魔をしていたがキレイな目をしたエノシタさんを、きーさんは、はっきりと見たのだ。

⏰:06/06/13 04:33 📱:P701iD 🆔:5A22jEVw


#88 [ザゼツポンジュ]
『みーちゃん。みーちゃんはどうしてそんなにかわいいんだい!!?』
みーちゃんは困ったようにフフフと笑った。
そこがまたすーさんを刺激させてしまっているのだ。
『すーさん。口説いている場合か。エノシタさんを見たか!!?』
デレデレした表情を一変させ、男鈴木ヒトシは巣に戻った。
『ブスだ。』
そう言って梅昆布茶を口にふくんだ。
『トミオも同じことを言っていた。だがな、ワシはかわいいと思うんだがな。』すーさんは口にふくんだ梅昆布茶をそのまま垂れ流した。

⏰:06/06/13 04:38 📱:P701iD 🆔:5A22jEVw


#89 [ザゼツポンジュ]
『おい!!大丈夫か!!?すーさんいきなりどうしたんだ?メンテナンス中か?しっかりしてくれ。』
みーちゃんはあわてておしぼりを持って来た。 
『ありがとう、みーちゃん。みーちゃんは優しい子だねぇ…きーさん!!!!老眼にもほどがあるぞ!!よく見えすぎだ!!』
すーさんは素早く口元をちょちょいとふいた。

⏰:06/06/13 04:42 📱:P701iD 🆔:5A22jEVw


#90 [ザゼツポンジュ]
『すーさん、落ち着いてくれ。ワシが悪かったよ。あの子は元がいいと言いたいだけだ。メガネと髪型が邪魔をしているもったいない。』
サービスでみーちゃんが新しい梅昆布茶を持ってきてくれた。
『みーちゃん。みーちゃんありがとねー。きーさん。お前は好きだなぁそういうのが。どれだけべっぴんになるか好きなだけいじればいい。』
『それだよすーさん。』
すーさんはため息をついて入れたての梅昆布茶に口をつけた。
『ぅあっちちち。』
すーさんは猫舌なのだ。

⏰:06/06/13 04:47 📱:P701iD 🆔:5A22jEVw


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