クソガキジジイと少年」
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#250 [ザセツポンジュ]
『えぇ!!こん子が好きな子って、きーさんの孫!!?』
ピーマンは驚いていた。
『説明不十分だったが、そうらしいぞ。』
きーさんは、冷静に言った。

《ナンパされちゃってー。》
『ナ…んでって、たまに来るからね、カレ』
《チッ》
『え、そぉなんですか!!』吉田が奮闘するなか、髪の毛もだいぶ軽くなってきた。

⏰:06/06/17 06:28 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#251 [ザセツポンジュ]
《おいおい、吉田。もうハゲてしまうからハサミを止めろ。そんで……うーん、次は一番軽いストパーをあてろ。》


イタズラのすぎるすーさんだが、指示は的確だった。ピーマンも少し関心した。

《中学生や高校生はやたらストパーをきつくあてすぎなんだよ。どいつもこいつも下敷きがブラさがってるみたいでダメだ。エノシタさんは下敷きみたいにするなよ。》

⏰:06/06/17 06:33 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#252 [ザセツポンジュ]
時間が長引きそうなため、すーさんときーさんは、たけのこニョッキを開始した。ピーマンは、頭で、エノシタさんのコーディネートをイメージし、いらない紙に意欲をはきちらしていた。             『たけのこたけのこニョッキッキいち!!!!!!』
すーさんは出遅れた。
バチン!!
ビンタをくらう。
『たけのこたけのこニョッキッキいち!!!!!!』
またすーさんは出遅れた。バチン!!
ビンタをくらう。

すーさんは、自分が不利だと言う事に気付いた時には、左のホッペがモッコリ腫れ上がった後だった。

⏰:06/06/17 06:42 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#253 [ザセツポンジュ]
──1時間半後
もう夜の9時になっていた。
散々ゲームをしたジジイ二人。すーさんは負けまくりボコスコに殴られ顔が変形して少し男前になっていた。
ピーマンは50体ものデザイン画ができていた。

ドライヤーでかわかした後のエノシタさんをモニターから見たすーさんは、固まった。そして真剣なまなざし…
剥製すーさんの登場だ。
『ゴワゴワではなくなった。サラサラにもなった。軽くなった。何かが足りない。うーん。』
真剣になりすぎ、呼吸もあまりしなくなったその時──
《吉田!!前髪を切るんだ!!パッツンにしろ!!!!》

⏰:06/06/17 06:51 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#254 [ザセツポンジュ]
モニターをズームアップさせた。
きーさん、すーさん、ピーマンの3人は息を止め、静かに見つめた。

(ここで吉田が失敗したら、ただのブスでおわってしまう……)

吉田は、前髪に手をかけた……
──チョキン
─チョキ
─チョキ………

⏰:06/06/17 06:57 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#255 [ザセツポンジュ]
『うぉ────!!!!』
きーさんとすーさんは抱き合った。
吉田の腕は確かだった。すーさんの指示も的確だった。
まるいおめめのとびきりかわいくなったエノシタさんが誕生した。
《かわいくなったねと言ってやれ吉田!!》
『エノシタさん、ほんっっとうにかわいくなりましたね。』
『ホントですか!!?』
『ホントだよ。……ホントにホントだよ。』
ピーマンは裏から階段をおりてミッシェルに急いで戻った。

⏰:06/06/17 07:02 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#256 [ザセツポンジュ]
そして鍵を開けて、興奮しつつ、あわてて服を探した。
イメージはもう完璧にできていた。
あとは、頭の中と同じ服を探せばいいだけだった。
黄色をベースに黒を足す…スカートにパンプスに…
ピーマンはエノシタさんにミツバチをイメージし、形をつくっていった。
強さ、甘さ、激しさ。
生まれ変わった強い自分、恋をしてしまった甘い自分、これからたたかう激しい自分。
そんな願いをピーマンは洋服にたくした。

⏰:06/06/17 07:10 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#257 [ザセツポンジュ]
『これと…これ……ベルト、ベルト……と。…そいで、あれと……よし、これだ!!!!』
ピーマンは2分半で衣裳を探しだし、服をかかえ、二階へかけあがった。

美容室には、カメラマンが来ていた。
『エノシタさん、次の月のクーポンに載せる写真を撮らせてもらうよ。』
『え、あ、あたしいいです、あたしなんかが…』
クーポンマガジンに載せるためのカットモデルだったのだ。だからエノシタさんにはかわいくなってもらわないと困るのだった。

⏰:06/06/17 07:17 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#258 [ザセツポンジュ]
ピーマンは到着して、一分という驚異的な早さで全て服をたたんだ。
《吉田さん、すいません、ちょっと来てください。》ピーマン自らマイクを手にとり、吉田にお願いした。
『どうした!!?』
『あの、これエノシタさんに着せてください。あ、でも内緒で持ってきたけんが、トップシークレットってことで。』
『了解。』
ピーマンは、あせって吉田になにやら耳打ちをした。

『了解なまこん!!』

きーさんはニッコリとほほえみ右手を高くあげた。

⏰:06/06/17 07:23 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


#259 [ザセツポンジュ]
エノシタさんは、言われるがままにトイレで着替え、撮影に挑んだ。

モニターを眺める3人は目を輝かせた
『うん、うん。かわいくなったな。』
梅昆布茶を垂れ流し否定していたすーさんも、絶妙な衣裳をまとったエノシタさんを見て納得をした。
『やっぱり輝いた。あの子はダイアモンドだったんだよ。』
きーさんは磨く側に立っている自分を幸せに思った。『大成功だ……』
ピーマンは、頭の中でのイメージ通りにうまくいったエノシタさんの姿を見て嬉しくなった。

⏰:06/06/17 07:31 📱:P701iD 🆔:10FaedBg


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