クソガキジジイと少年」
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#270 [我輩は匿名である]
>>192

⏰:06/06/18 00:38 📱:SH900i 🆔:CG7Twt86


#271 [Й]
>>192-268
何度もすみません今から読ませてもらL1ます

⏰:06/06/18 00:39 📱:SH900i 🆔:CG7Twt86


#272 [ザセツポンジュ]
『おまたせしました。小夜子ストロベリーです。』
きーさん達の前に甘い甘い苺が顔をだした。
すーさんは窓にはりつき、女子中学生を物色していた。
『あ!!エノシタさんじゃ!!かわいいのう。』
『すーさんそれはエノモト……いや、エノシタさんだな!!今日は笑っているな』
いつもうつむき加減で登校するエノシタさんだったが今日は違った。友達と一緒に登校する姿に笑顔がみられた。

⏰:06/06/18 00:48 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#273 [ザセツポンジュ]
『天狗にならなければいいのだが…』
『後のことはどうでもいいよ。きーさん、ワシは満足だ。』
エノシタさんを見送った後、きーさんはスプーンを持った。
そして一口、小夜子を口へ運んだ。
『甘い。ワシはこんなにも甘い恋心を何度抱いたことがあるのだろうか…』

⏰:06/06/18 01:06 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#274 [ザセツポンジュ]
きーさんとすーさんは次なるターゲットを探すのであった。

⏰:06/06/18 01:07 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#275 [ザセツポンジュ]
Йサン、ぶっちゃけ正直心底嬉しいです
これからもよろしくお願いしますいつもありがとう

⏰:06/06/18 01:10 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#276 [ザセツポンジュ]
    ***
ジョウが日直にあたってしまったある朝、一人で少し早く登校した。
『あ、ジョウくんおはよう。』
ジョウは単独で行動していて挨拶をされた事がなかったため、少しおどろいた。
『…………!!?』
オレンジ色のバッチには
“榎下”と刻まれていた。
でも、ジョウは知らない人のように見えた。そのまま見つめ続け、10秒後、その知らない人に丁寧に挨拶した。
『おはようございます。』その人はニッコリ笑った。朝早く起きたからだろうか。ジョウの脳みそはまだ起きていなかった。

⏰:06/06/18 03:46 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#277 [ザセツポンジュ]
うわぐつにはきかえジョウは職員室に行きながら考えた。ニッコリ笑ったかわいい笑顔のオレンジ色のバッチの“榎下”を浮かべて。
(榎下、榎下……エノシタ…え!!?エノシタさん!!?)
ジョウは振り返り、走り、まだくつばこにいるエノシタさんの前へ立ってじっくりと見つめた。
『………エノシタさんどうしたの?かわいくなったね。』
『!!?ジョウくんホンッッットにありがとうね。』
と言ってエノシタさんは去って行った。

⏰:06/06/18 03:53 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#278 [ザセツポンジュ]
その瞬間だった。

ジョウの心の中に、カルピスが潤った。
すーさんが作るよりも、もっともっと甘いカルピスだった。

ジョウはきーさんの言ったことばを思い出した。
(きーさん。やっとボクにも分かったよ。……でもなんで面識ないのに挨拶してきたんだろう……しかもなんで、あんなに心からお礼を言われたんだ。)

⏰:06/06/18 03:57 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#279 [ザセツポンジュ]
その日からだった。
ジョウは、歴史の時間以外はもっぱら外を眺め、3年生が行き交う姿を目で追っていた。
遠くから見つめる先には、いつもいつもエノシタさんがいた。
以外と、友達がしたわれているところ。
陰キャラとも笑って話せるところ。
誰も気付かなかったゴミを拾ったところ。
体育の時間キツそうに、でもあきらめず一生懸命走っているところ…

ジョウはもうトミーには話さなかった。
かわいくなったエノシタさんを狙うんじゃないかと心配だったからだ。

⏰:06/06/18 04:04 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#280 [ザセツポンジュ]
   ****
きーさんは、旅行を計画していた。
『すーさん。』
季節は、わけもなく心がしめつけられて切なくなる秋中だった。
すーさんは、窓を開けた。
『どうしたんだ、いいネタでも見つかったか!!?』
『いいや。エノシタさん祝いに旅行でもいかないか。』
『……エジプト。』
『行きすぎだ。福岡あたりにしてくれ。』
『福岡かぁ。いつ行くんだ。』
『明日から三泊四日だ。』『きーさんちょっと長くないか。そんなに長いと変な気をおこしかねんよ。』
『……おおいに困るな。孫達も連れて行こう。』

⏰:06/06/18 04:11 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#281 [ザセツポンジュ]
夕方、トミーとジョウはほぼ同時に家の玄関を開けた。
『ただいま。』

──木田家
『トミオ!!!!トミオちゃん!!』
『なんだ!!!!ゆっくりさせてくれ!!』
『明日から福岡旅行に連れていってやる。』
『………。いや、学校だ。』
『強制だ。休め。命令だ。』
『すーさんもいるなら行くぜ。』
『あんたの顔なんて見たくもないわと思うほど、一緒にいられるぞ3泊4日だ。』
『……長すぎだが、まぁいい。』

⏰:06/06/18 04:18 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#282 [ザセツポンジュ]
──鈴木家
『ジョウジロウ、福岡へ引っ越すぞ』
『…ありえないよ。家建てたばっかだし』
『お母さんがくびになったんだよ。ローンを先々月から払っていないし、ホストにはまってしまって、ウチはもうテンテコマイだ。』
トゥルルルトゥルルル
《はい。》
『お母さんクビになったの!!?ホスト行ってるの!!?』《あんた、お母さんを何だと思ってるの。あるわけないでしょ!!プツッ…ツーツー》

『じーちゃん、それでどうしたの。何で福岡行くの。』
『旅行だ。きーさんとトミオちゃんとだ。三泊四日だ。学校は休みなさい』
『わーい!!』

⏰:06/06/18 04:25 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#283 [ザセツポンジュ]
『シンイチロウ。福岡に…』
『行かない。』
速答で誘いを断った。
『なんでだ。お前、一体毎日こんなとこで何やってんだ。じーちゃんもたまには混ぜてくれよぉ』
俺は、屋根裏部屋に生息している。いろんなことを見渡せ窓もついている。
言っておくが別にひきこもりではない。
服を作ったり、油絵を描いたり、なにかせいつも何かを制作し、フリーマーケットで売ったりしている。

⏰:06/06/18 04:32 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#284 [ザセツポンジュ]
『じーちゃん、福岡楽しんできてよ。』
『お前、淋しくないのか。ワシならたえられんよ。置いてきぼりをくらうのは。』
めんどくさいジジイ二人と、なまいきなガキ二人と旅行にいきたいヤツがいるなら、ゲリラオーディションでも開催してほしい。
優勝者には俺が自腹で賞金を払ってやる。
『用事もあるしさ。』
『そうか…了解なまこん。』
『そんな淋しそうにするなよじーちゃん。おみやげ楽しみにして待ってるからな。』

⏰:06/06/18 04:42 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#285 [ザセツポンジュ]
じーちゃんは、きゅうな階段をちょこちょこと降りて行った。

次はジョウが入ってきた。
『にいちゃんおみやげ何がいい!!?』
『通りもん。』
『なんだ!!?ドラえもんの新キャラ!!?ボクてっきり明太子って言うと思ったけどな!!』
『お菓子だよ。金賞だからかなりうまいらしいぞ』
『…何サーチで金賞とったの!!?にいちゃん、ボクはねぇ、ホントに楽しみだよ。』
『ガラにもなく嬉しそうだな。楽しんでみやげ話でも聞かせてくれ。』
『了解なまこん!!』

⏰:06/06/18 04:57 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#286 [りな]
毎日楽しみにしてますBOOKマークしてみてます
きーさんとジョウジロウちゃん派です頑張ってください

⏰:06/06/18 23:13 📱:P901i 🆔:HLv3YCrc


#287 [ザセツポンジュ]
りなチャン、ありがとう
めっちゃ、嬉しいです

⏰:06/06/18 23:21 📱:P701iD 🆔:JAs9bvV6


#288 [ザセツポンジュ]
──朝8時前
観光港へ到着した男四人。
最初に口を開いたのは、次期生徒会長を狙う、中学校限定スーパースター2年2組5番、木田トミオだった。
『ぅえ──!!船かよ!!俺、かっこよく飛行機が良かったよぉ。誰だよ船にしたの。』
そして申し訳なさそうに、女がいれば生きていける62歳のエロジジイ鈴木ひとしが頭を下げた。
『…トミオちゃん。すまない。飛行機は、坂本九が墜落事故で亡くなっている…スーパースターでも飛行機の墜落には勝てん!!!!』
トミーはゴクリとツバを飲み込んだ。

⏰:06/06/19 01:06 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#289 [ザセツポンジュ]
(スーパースターですらわけなく殺されるのか…もしもオレが死んだら誰が生徒会長に…)
『すーさん、君の選択は正しかったようだ。』
トミーは落ち着きを取り戻した。

『きーさん、福岡にはどんくらいでつくんだい!!?』学校を四日も休める喜びをひしひしと感じている学級委員長、2年2組9番鈴木ジョウジロウ。
『2年と3ヵ月くらいだ。』
平然な顔で、朝から冴えたことを言う悪巧みのプロ、木田シゲル62歳。ただ現実人助けをしてしまっているのがかわいいところだ。

⏰:06/06/19 01:13 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#290 [Й]
今の所,全部読んだよ更新ガンバってネ

⏰:06/06/19 01:13 📱:SH900i 🆔:S5Eb1R/I


#291 [ザセツポンジュ]
了解なまこんありがとう

⏰:06/06/19 03:00 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#292 [ザセツポンジュ]
高速船に乗る男4人の姿はすがすがしかった。
しかし、波の関係で激しく船は揺れ、すがすがしさはカケラもなくなった状態で福岡へたどりついた。

⏰:06/06/19 03:03 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#293 [ザセツポンジュ]
『なんだよぉ、オレらの地元と変わらないじゃないかよ!!』
レトロな町並みを見たトミーは、船酔いで気分が悪いついでに文句を言った。
『トミオ、ここは門司港だよ。博多まではもう少しある。博多駅について失神するなよ。恥ずかしいぞ。』
今回3回目の福岡旅行のきーさんは得意気だった。

⏰:06/06/19 03:07 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#294 [ザセツポンジュ]
小倉へと渡り、新幹線の切符を買った。
『うわ!!これが新幹線!!?すげぇ!!なげぇ!!』
ジョウは素直に驚いた。我々の地元周辺全て新幹線なんてないのだ!!
『ワシは新大阪まで拉致されないかだけが心配だよ。』
無駄な心配をするすーさん。
新幹線に乗り込んでから、悪夢が待っていた。

⏰:06/06/19 03:10 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#295 [ザセツポンジュ]
すーさんときーさん、トミーとジョウは、向かい合わせで仲良く4人で座った。
すーさんと向かい合わせのトミー。このツートップが向かい合わせれば口からでる話は、女の話だろう。
きーさんとジョウは甘く見ていた。
『トミオちゃん、歌をうたわないか。』

⏰:06/06/19 03:14 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#296 [ザセツポンジュ]
『すーさん、提案が素晴らしいね。』
チョイスした歌がなんとも言えない

『君の〜ゆくぅ〜道わぁ』『はてしなく遠い〜』

『だのにぃ!!』

ハモってしまったところで、ジョウはきーさんの腕をつかみ、移動し、このバカ二人を赤の他人と認定した。

⏰:06/06/19 03:17 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#297 [ザセツポンジュ]
20分そこそこで博多に到着した。

『えぇ!!これ駅なの!!?デパートじゃんか!!』
『ジョウジロウちゃん、お前東京行ったら、後ろ向いてひっくり帰るんじゃないのかね』
『なんだこの郵便局!!!!どんだけ手紙をしたためればいいのだ!!』
『ジ、ジョウジロウちゃん…』
『カメラ専門店!!?どんだけカメラ置けば気がすむんだ、福岡県民は!!』
『ジョウジロウちゃん、ヨドバシカメラはカメラ屋じゃない。電気屋だ。心配するな。』

⏰:06/06/19 03:23 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#298 [ザセツポンジュ]
博多駅到着時点で興奮してしまったジョウジロウちゃん。
すーさんは孫を心配した。
『ウチの孫は、いつもある程度冷静なんですよ。どっか具合でも悪いんじゃないかと思うんです…あぁ神様仏様…』
念仏まで唱えだしてしまった。

⏰:06/06/19 03:26 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


#299 [梅昆布]
夜更かしはよくないぞ

⏰:06/06/19 03:28 📱:D702i 🆔:cIMLnbJo


#300 [ザセツポンジュ]
ジョウの心搏数が下がったところで、クソガキジジイ共々行動を開始した。
博多駅内を探索し、次はバスでキャナルシティーへ…
『なぁ、ジョウ。博多弁聞きたいよなぁ。』
トミーは地元より遥かにレベルの高い九州の女を品定めしていた。
『すっげ!!でっけ!!ひっろ!!噴水だぜトミー!!』
キャナルシティーと言うショッピングモールに感激し、またもや興奮してしまうジョウ。トミーはこんなにも興奮する親友を心配した。

⏰:06/06/19 03:33 📱:P701iD 🆔:pe2kktV2


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