クソガキジジイと少年」
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#274 [ザセツポンジュ]
きーさんとすーさんは次なるターゲットを探すのであった。
:06/06/18 01:07 :P701iD :JAs9bvV6
#275 [ザセツポンジュ]
Й
サン、ぶっちゃけ正直心底嬉しいです
これからもよろしくお願いします
いつもありがとう
:06/06/18 01:10 :P701iD :JAs9bvV6
#276 [ザセツポンジュ]
***
ジョウが日直にあたってしまったある朝、一人で少し早く登校した。
『あ、ジョウくんおはよう。』
ジョウは単独で行動していて挨拶をされた事がなかったため、少しおどろいた。
『…………!!?』
オレンジ色のバッチには
“榎下”と刻まれていた。
でも、ジョウは知らない人のように見えた。そのまま見つめ続け、10秒後、その知らない人に丁寧に挨拶した。
『おはようございます。』その人はニッコリ笑った。朝早く起きたからだろうか。ジョウの脳みそはまだ起きていなかった。
:06/06/18 03:46 :P701iD :JAs9bvV6
#277 [ザセツポンジュ]
うわぐつにはきかえジョウは職員室に行きながら考えた。ニッコリ笑ったかわいい笑顔のオレンジ色のバッチの“榎下”を浮かべて。
(榎下、榎下……エノシタ…え!!?エノシタさん!!?)
ジョウは振り返り、走り、まだくつばこにいるエノシタさんの前へ立ってじっくりと見つめた。
『………エノシタさんどうしたの?かわいくなったね。』
『!!?ジョウくんホンッッットにありがとうね。』
と言ってエノシタさんは去って行った。
:06/06/18 03:53 :P701iD :JAs9bvV6
#278 [ザセツポンジュ]
その瞬間だった。
ジョウの心の中に、カルピスが潤った。
すーさんが作るよりも、もっともっと甘いカルピスだった。
ジョウはきーさんの言ったことばを思い出した。
(きーさん。やっとボクにも分かったよ。……でもなんで面識ないのに挨拶してきたんだろう……しかもなんで、あんなに心からお礼を言われたんだ。)
:06/06/18 03:57 :P701iD :JAs9bvV6
#279 [ザセツポンジュ]
その日からだった。
ジョウは、歴史の時間以外はもっぱら外を眺め、3年生が行き交う姿を目で追っていた。
遠くから見つめる先には、いつもいつもエノシタさんがいた。
以外と、友達がしたわれているところ。
陰キャラとも笑って話せるところ。
誰も気付かなかったゴミを拾ったところ。
体育の時間キツそうに、でもあきらめず一生懸命走っているところ…
ジョウはもうトミーには話さなかった。
かわいくなったエノシタさんを狙うんじゃないかと心配だったからだ。
:06/06/18 04:04 :P701iD :JAs9bvV6
#280 [ザセツポンジュ]
****
きーさんは、旅行を計画していた。
『すーさん。』
季節は、わけもなく心がしめつけられて切なくなる秋中だった。
すーさんは、窓を開けた。
『どうしたんだ、いいネタでも見つかったか!!?』
『いいや。エノシタさん祝いに旅行でもいかないか。』
『……エジプト。』
『行きすぎだ。福岡あたりにしてくれ。』
『福岡かぁ。いつ行くんだ。』
『明日から三泊四日だ。』『きーさんちょっと長くないか。そんなに長いと変な気をおこしかねんよ。』
『……おおいに困るな。孫達も連れて行こう。』
:06/06/18 04:11 :P701iD :JAs9bvV6
#281 [ザセツポンジュ]
夕方、トミーとジョウはほぼ同時に家の玄関を開けた。
『ただいま。』
──木田家
『トミオ!!!!トミオちゃん!!』
『なんだ!!!!ゆっくりさせてくれ!!』
『明日から福岡旅行に連れていってやる。』
『………。いや、学校だ。』
『強制だ。休め。命令だ。』
『すーさんもいるなら行くぜ。』
『あんたの顔なんて見たくもないわと思うほど、一緒にいられるぞ3泊4日だ。』
『……長すぎだが、まぁいい。』
:06/06/18 04:18 :P701iD :JAs9bvV6
#282 [ザセツポンジュ]
──鈴木家
『ジョウジロウ、福岡へ引っ越すぞ』
『…ありえないよ。家建てたばっかだし』
『お母さんがくびになったんだよ。ローンを先々月から払っていないし、ホストにはまってしまって、ウチはもうテンテコマイだ。』
トゥルルル
トゥルルル
《はい。》
『お母さんクビになったの!!?ホスト行ってるの!!?』《あんた、お母さんを何だと思ってるの。あるわけないでしょ!!プツッ…ツーツー》
『じーちゃん、それでどうしたの。何で福岡行くの。』
『旅行だ。きーさんとトミオちゃんとだ。三泊四日だ。学校は休みなさい』
『わーい!!』
:06/06/18 04:25 :P701iD :JAs9bvV6
#283 [ザセツポンジュ]
『シンイチロウ。福岡に…』
『行かない。』
速答で誘いを断った。
『なんでだ。お前、一体毎日こんなとこで何やってんだ。じーちゃんもたまには混ぜてくれよぉ』
俺は、屋根裏部屋に生息している。いろんなことを見渡せ窓もついている。
言っておくが別にひきこもりではない。
服を作ったり、油絵を描いたり、なにかせいつも何かを制作し、フリーマーケットで売ったりしている。
:06/06/18 04:32 :P701iD :JAs9bvV6
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