クソガキジジイと少年」
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#44 [ザゼツポンジュ]
『そいで、えのしたさん、ジョウジロウが好きなのかい!!?』
『い、いや、あの、いえ、や、ち』
『ぅぁーー、いーんだよ、みなまで言うんでない。検討を祈っているよ。アディオス!!!!』
ガチャン。

さも自分が14、5の少年かのように急いで二階へ駆け上がった木田シゲル62歳。

⏰:06/06/12 05:30 📱:P701iD 🆔:WgVI3NcA


#45 [ザゼツポンジュ]
『すーーさん!!すーさん。いいネタだーーーっと。おーっといけない。』
シー。何のために、糸電話を作ったんだきーさん。
ひょっこり顔をだしたすーさんに、口パクで糸電話使用を要求。
ウインクのできないすーさんは両目をつぶり、OKサイン

⏰:06/06/12 05:33 📱:P701iD 🆔:WgVI3NcA


#46 [ザゼツポンジュ]
窓をある程度閉め、ピンと糸を張り、きーさんは紙コップを口にあてる。すーさんは耳にあてる。
『今さっき、えのしたと言う女から電話がかかってきた。』
『どこの店の女だ!!?』
すーさんは、耳にあてたまましゃべっている。
『そしておたくのジョウジロウへの用事だが、間違えてウチへかけてきた。』
『なにを!!?中にの分際でキャバクラデビューとは、なんったる事だウチの孫は!!!!』
まだ耳にあてっぱなしだ。
このじいさんら二人は糸電話のしくみを把握できてはいない。
『ジョウジロウが童貞を捨てるチャンスだがそうさせられん。もっとこの状況をハプニングと化してサプライズにするんだすーさん。』

⏰:06/06/12 05:41 📱:P701iD 🆔:WgVI3NcA


#47 [ザゼツポンジュ]
『絶っっっ対だめだ!!あのジョウジロウがなぜ、おねーちゃんからアプローチを受けるんだ!!二重だからか!!は!!もしや、ジョウジロウの奴、営業されかけているんでは…いかんいかん。中2で借金は背負わせられん、ダメだダメだ。ぃゃ…キャバクラのねーちゃんとは言えど、ひとりの女だ。若い男が好きな女もいるだろう。ジョウジロウの奴め…いつの間に酒なんぞくらうようになったんだ。』
混乱しまくるすーさんを誰も止められない。

⏰:06/06/12 05:47 📱:P701iD 🆔:WgVI3NcA


#48 [ザゼツポンジュ]
『じーちゃんどうしたの?』
ジョウが犬の散歩から帰ってくるやいなや、わけのわからぬ独り言をしゃべっている祖父が心配になる。
『わ、わっっ!!ジョウジロウ!!どこまでできそけないなんだ!!この童貞野郎!!じーちゃんを脅かして何が楽しいんじゃ。下に迎えが来るところだったぞ、そこそこいい車で死神が、馬鹿たれ!!脅かすんじゃない!!』すーさんは糸電話どころではなくなり驚きついでに階段を降り、隣の木田家へと10歩ほど歩いた。

⏰:06/06/12 05:53 📱:P701iD 🆔:WgVI3NcA


#49 [ザゼツポンジュ]
『おじゃまします。』
小さく挨拶をし、きーさんさんの部屋、2階へと上がる。
『それでワシの考えた作戦はな、すーさんよ…』
『きーさん!!』
『ぎゃっっ!!』
きーさんは窓の向こうにすーさんの姿があると思い、紙コップからボイスを送っていたのである。
『すす、すーさん!!そのときすーさんは!!!!デ、デ、デデデ、デデデデン!!霊体離脱してウチを尋ねてきたーー!!』
きーさんはあわてふためく。なんと言っても62だ。反応もにぶくなれば理解するのにも時間がかかる。

⏰:06/06/12 06:01 📱:P701iD 🆔:WgVI3NcA


#50 [ザゼツポンジュ]
『きーさん、きーさん。おじゃましますはちゃんと言ったよ。小さい声で言ってしまったのはワシが悪かった。で、どこの店の女なんだ。ジョウジロウにホの字女は。』
『……まぁ一服しようじゃないか友よ。すーさん。あんた人話をまるで聞いてないようだがワシの方に原因があるかもわからない。耳かきを持ってこないか、ココへ。』
これでも、糸でんわをしたがるジジイ二人である。

⏰:06/06/12 06:08 📱:P701iD 🆔:WgVI3NcA


#51 [ザゼツポンジュ]
作戦会議のため、#7791カフェに行こうとしたが夕方にもなれば若者がわんさかくる。すーさんは若ければ何でもいいのだがきーさんは目の周りが真っ黒な女は嫌いだ。
すーさんは短いスカートを拝みたいのだが、きーさんはその隙間から見えるシミ付きの小便くさそうなパンツに吐き気すら覚える。

したがって、本日の作戦会議は
おでん屋『隊長』

ジジイは二人は15分散歩がてら海へ向かって歩き隊長を目指す。
『ジジイ二人がおでん屋なんて、ありきたりな展開だなすーさん』

⏰:06/06/12 06:14 📱:P701iD 🆔:WgVI3NcA


#52 [ザゼツポンジュ]
きーさんは自分が62だと言うことからできるだけ逃げたい。
『キャバクラ行く金もないしなぁ…』
すーさんはとにもかくにも、おねーちゃん、おねーちゃんで頭がもぉいっぱいいっぱいだ。
到着し、芋焼酎をひっかけながら作戦会議は始まった。

⏰:06/06/12 06:17 📱:P701iD 🆔:WgVI3NcA


#53 [ザゼツポンジュ]
『きーさん、すーさん。久しぶりだじょ。』
おでん屋隊長の店主、さとし。36歳。人妻と不倫中。ロクデナシ。顔は、ベビースターラーメンの表紙に似ている。
『さとしちゃんは、じょーじょー、口癖がうっとうしいじょ!!ワシもすーさんも帰ったらさとしちゃんの悪口で3時間は持つぜ。』
さとしは“酔うと赤ちゃん口調になる気色の悪い36歳”でこの街じゃ有名だ。そして誰も飲んでいいと言ってもないのに勝手に酒をくらいだすとんでもない奴なのだ。

⏰:06/06/12 06:22 📱:P701iD 🆔:WgVI3NcA


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