クソガキジジイと少年」
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#460 [ザセツポンジュ]
「小夜子ストロベリーふたつ」
「みーちゃん、先に梅昆布茶をワシにひとつ。」
今日もかわいくて小さくて色の白いみーちゃんは
「了解生コン☆」
笑顔で言ってくれた。
:06/09/10 01:30 :W41S :sOXotDB6
#461 [ザセツポンジュ]
「なぁきーさん、ワシは悩むよ全く。空ちゃんとみーちゃん。…空ちゃん。みーちゃん…。空ちゃ…」
「すーさん。短刀直入に言うが、お前が選ぶ立場ではないと言う事を頭に入れて置くんだな。62にもなってみっともないぞ。」
きーさんは、窓の外をぼんやり見つめながら難しい顔ですーさんに忠告した。
:06/09/10 01:33 :W41S :sOXotDB6
#462 [ザセツポンジュ]
「きーさん。今日は何を考えているんだ。」
すーさんは少し心配気味にきーさんの眉間のシワの数を数えていた。
「…あのな、すーさ…」
「おまたせしました、梅昆布茶…」
「みーちゃん。みーちゃん。かわいいねぇ。今日も。ウフフフフ。」
すーさんは親友のきーさんの悩み事よりも
一瞬登場する小さくてかわいいみーちゃんの方が大事なのだ。
:06/09/10 01:37 :W41S :sOXotDB6
#463 [ザセツポンジュ]
きーさんは、この隣に生息している老人と、なぜ今日と言う今日まで一緒にいてしまう友達なのか、心底自分を疑った。
「気持ちが悪いぞ、すーさん。そろそろリハビリテーションの時間じゃないのかね?行かなくて大丈夫か。」
「このヴォケ!ワシはどっこも悪くないわ!」
そしてどこも悪くないすーさんは梅昆布茶をすする。
「ぅあちちちち。」
すーさんは猫舌なのだ。
:06/09/10 01:43 :W41S :sOXotDB6
#464 [ザセツポンジュ]
オシボリで口をちょちょいとふいたすーさんは梅昆布茶が冷めるまでの間、タバコを手に取り火をつけた。
「なぁ。すーさん。手の甲に小さいアザをつくるにはどうしたらいいのかね。」
すーさんはきーさんの顔を3秒ほど見つめ、自分の手に持っているタバコときーさんの顔を交互に見て
決心したかのように
きーさんの手の甲に
タバコの火を近づけた。
:06/09/10 01:48 :W41S :sOXotDB6
#465 [ザセツポンジュ]
「いやいやいやいやいや。君は間違っているよ。テストなら0点より下だ、すーさん。」
きーさんはさっと手を後ろにしまった。
「きーさん。あんた何がしたいんだね。」
「質問を変えよう。ここに小さなアザがポツポツと出来ている子がいたんだが、何をして出来たのだと思う?」
きーさんは昨日きららちゃんが手の甲に小さいアザを作っていたところを指差した。
:06/09/10 01:53 :W41S :sOXotDB6
#466 [ザセツポンジュ]
すーさんは自分の手の甲を見つめ
真剣な眼差しになり
あまり息をしなくなった。
集中しているすーさんは、あまり呼吸をしない。
きーさんはこのすーさんが大好きだ。
:06/09/10 01:54 :W41S :sOXotDB6
#467 [ザセツポンジュ]
「ウォ━━━━!!!!」
すーさんは立ち上がり
拳をそのままパックリ口の中に入れた。
「すーさん、すーさん。ワシが悪かったよ。質問が難し過ぎた。ごめんよ。パニックになるなすーさん。なんなら死んでくれ」
すーさんはスッポリ口の中に入ってしまった拳を、取り出して
そのままきーさんを殴った。
「どさくさにまぎれて死ねとは何だお前!」
きーさんの頭の上にはもはやヒヨコがピヨピヨ飛んでいる。
:06/09/10 01:58 :W41S :sOXotDB6
#468 [ザセツポンジュ]
「お待たせしました………小夜子ストロベリーで……」
みーちゃんは気まずそうに小夜子を静かに置き去りにしてカウンターへ逃げてしまった。
きーさんを殴って気が済んだすーさんは
もうぬるくなった梅昆布茶で喉を潤した。
「きーさんよ。何をしようとしているんだね次は。」
:06/09/10 02:03 :W41S :sOXotDB6
#469 [ザセツポンジュ]
ヒヨコがどこかへ去るのを見届けたきーさんがようやく戻ってきた。
「すーさん。もういい。アザの正体が分かってから話すよ。」
きーさんはパクリと一口小夜子を食べた。
:06/09/10 02:07 :W41S :sOXotDB6
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