クソガキジジイと少年」
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#466 [ザセツポンジュ]
すーさんは自分の手の甲を見つめ
真剣な眼差しになり
あまり息をしなくなった。
集中しているすーさんは、あまり呼吸をしない。
きーさんはこのすーさんが大好きだ。
:06/09/10 01:54
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:sOXotDB6
#467 [ザセツポンジュ]
「ウォ━━━━!!!!」
すーさんは立ち上がり
拳をそのままパックリ口の中に入れた。
「すーさん、すーさん。ワシが悪かったよ。質問が難し過ぎた。ごめんよ。パニックになるなすーさん。なんなら死んでくれ」
すーさんはスッポリ口の中に入ってしまった拳を、取り出して
そのままきーさんを殴った。
「どさくさにまぎれて死ねとは何だお前!」
きーさんの頭の上にはもはやヒヨコがピヨピヨ飛んでいる。
:06/09/10 01:58
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#468 [ザセツポンジュ]
「お待たせしました………小夜子ストロベリーで……」
みーちゃんは気まずそうに小夜子を静かに置き去りにしてカウンターへ逃げてしまった。
きーさんを殴って気が済んだすーさんは
もうぬるくなった梅昆布茶で喉を潤した。
「きーさんよ。何をしようとしているんだね次は。」
:06/09/10 02:03
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#469 [ザセツポンジュ]
ヒヨコがどこかへ去るのを見届けたきーさんがようやく戻ってきた。
「すーさん。もういい。アザの正体が分かってから話すよ。」
きーさんはパクリと一口小夜子を食べた。
:06/09/10 02:07
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#470 [ザセツポンジュ]
「甘いなぁ。ワシはこんなにも甘い恋心を一体何度抱いた事があるのだろうか…」
ヒヨコを飛ばしていたきーさんもこのセリフだけは欠かした事がない。
きーさんの考え事は続いた。
:06/09/10 02:11
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#471 [ザセツポンジュ]
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困った祖父を持ってしまった14歳の少年達も同じ日の夕方《エリアカフェ #7791》に来ていた。
「なぁかわいぃかわいぃちーちゃんよ。今月のクーポンもう来てる?」
ちーちゃんは手元にあったクーポン雑誌を
トミーに手渡した。
「これ今月の。お待たせしました小夜子ストロベリーです。」
トミーはクーポンと黄色いノートを小夜子ストロベリーのサイドに起き、めまぐるしく目の玉を動かしていた。
:06/09/11 19:41
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#472 [ザセツポンジュ]
「トミー…物色するか探すか食べるかどれかにしなよ。欲張りな男だな。それにしても今日は小夜子ストロベリーを食べるなんて珍しいね。」
そう言ってジョウはいつものお約束、小夜子ストロベリー食べた。
「だってこのクーポンで安くなるんだもん。」
トミーはクーポン雑誌からエリアカフェの欄を見つけ、
小夜子ストロベリー100円引きと書いているところの点線をやぶった。
「……なんで小夜子好きのボクに今までそれを教えてくれなかったの?」
:06/09/11 19:48
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#473 [ザセツポンジュ]
ジョウはクーポン雑誌にあまり興味がなかったためそんな事実がある事ですら把握できていなかった。
一方トミーは、いち早くトレンドのものを脳みその引き出しに入れておきたいがために、毎月必死に要チェックをしている。
安くなるなら一回くらい食べて見てやってもいいだろうと考えたのだろう。
:06/09/11 19:51
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#474 [ザセツポンジュ]
「お前な、自分が好きなものなら自分の力で手に入れろ。人の情報をあてにするんじゃないよ………ん?」
トミーはスプーンをくわえたまんまクーポン雑誌の一部分に眉をひそめ目を落とした。
そんなトミーの様子を見たジョウも
クーポン雑誌をのぞきこんだ。
:06/09/11 19:54
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#475 [ザセツポンジュ]
「エノシタさんじゃない!?」
ジョウはびっくりして少し声のボリュームをあげてしまった。
古着屋ミッシェルの上にある美容室の割引き券にエノシタさんが映っているのである。
トミーはジョウの顔とクーポン雑誌を交互に見た。
「お前やっぱエノシタさんが好きなんじゃん。俺はこっちを見ていたんだよ。」
トミーの指差した欄には美容室のコーナーではなく隣のページの
《新規OPEN★ホテルミラクル。休憩1000円割引き!宿泊半額★先着5名様》
新しく近所にできたラブホテルの欄だった。
:06/09/11 20:04
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